アステロイド・シティのレビュー・感想・評価
全217件中、201~217件目を表示
不思議な空気感を味わう映画
前半はずーっとニヤニヤしながら見れた。設定の理解と早口の字幕にやや苦労しながらも、一つひとつの小ネタが楽しくて仕方ない。絵面や色合いも本当に綺麗でウキウキする。わーこれは久々好きなのきた。。!
宇宙人が出てくるという程度のあらすじだけ見てたので、登場人物みんなおかしいけどどれが宇宙人。。?と思いながら見たら、まさかの宇宙人でてきた。映画館全体が温かい笑いに包まれた。
Brainiacs?の発明品や、永遠に終わらない遊び、天才たちの変人ぶり。子供たちの面倒くささ、遺灰の扱い、謎のエイリアンソング。長そうで短い開会の挨拶、クレーターへの狭い入り口。不動産自販機。一つひとつシュールな笑いが楽しかった。
たまに聞き取れたところでは、どうしても全ては訳しきれず、字幕はアメリカネタがだいぶ削られてた気がする。「発明品はアンクルサムのものだ」と言ってたのは普通に「米国政府」になっていたし。形容詞を早口で捲し立てるところで、なぜか水着のくだりだけなかったな?とか。
きっとアメリカ人は10倍楽しいんだろうな。
後半、どうやって収束させるのかなと思ってたら思ったほど収束せず、だんだん追いつくのに疲れて眠くなってきた。。寝なければ起きることはできない!と言うセリフがあったからかな。ちょっと意識失いました。
ということで最後までニヤニヤが続くことはなく、よくわからないまま終わっていたが、いずれリベンジするとして、今はこの不思議な空気感を楽しんでおこう。
上映後、Tシャツが鬼のように売れていた。みんなウェスアンダーソンが好きなのね。。?
ウェス・アンダーソン作品とわたし
ファーストデイ、ウェス・アンダーソンの新作初日となれば、19時半からのシャンテ・スクリーン1は予想通りのフルハウスです。私も前日の「日帰り大阪出張」などの影響もあり若干しんどかったですが、強めのアリナミン錠剤をMAX服用して参戦しました(笑)。
最初に断っておきますが、私自身はウェス・アンダーソン作品について日本で観られるものはほぼ観ていますが、正直「良い」と思える作品は一部(数作品)です。特に、コメディ色が強めな初期の作品は途中で飽きてしまうことさえあるくらい。それが『ファンタスティック Mr.FOX(11)』くらいから徐々にメッセージ性の方に惹かれていくのですが、前作『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(22)』くらいまでいっちゃうと、またちょっとメッセージ性へ振りすぎてて苦手だったりします。
で、今作に対する印象ですが、まず雰囲気として初期作品に近いテイストに近いような気がします。ただ、シュールさや悪ふざけ感は若干抑え気味。ま、その辺の悪ふざけ感は主に初期作品常連の、オーウェン・ウィルソン、ビル・マーレイあたりの影響も強いと思うのですが、今作は彼らのようなアクが弱い分「観やすい、が、薄味」というどっちつかずで微妙な印象です。また、今回も英語弱者の私にはしんどい「言葉遊び、或いは長台詞による言葉攻め」のシーンも多く、それらの言葉から文脈や行間を読み解くのはかなりなハードルなため、それをただただ聴いていて少々ボーっとしてきます。目をこすりながらも「アリナミン飲んでおいて良かった」と思いつつ、ふと気づけば隣のお兄さんは何度か落ちそうになっていました。
結局のところ、ウェス・アンダーソン作品を観ているとコメディを理解するのはやはり難しく、メッセージ性があってこそ理解の助けになるのだと改めて気づくのですが、それでもウェス・アンダーソン作品に高い点を付けないこと自体「解ってない」と思われるのではと考える自意識。でも、解ったふりする方がよっぽどカッコ悪いし、そんな自意識に揺れつつも、自分は「好み」と言う目線で評すると、オシャレだし可愛いしたまに笑える、でも、総合的には、「それなり」かな、と。作品を否定する意図はないので、ファンの方には申し訳ありません。
内容が理解出来ませんでした….
ズレてる
目覚めたければ、眠れ。
期待した分、落胆も大きい
1955年という時代設定、ネバダ州の砂漠の中の人口87人の小さな町、遠くに見える核実験のキノコ雲、軍事科学賞を受賞した5人の天才少年・少女とその親たち、銃撃戦を繰り広げながら走り抜ける車とパトカー、授賞式に現れるUFOと宇宙人、その事実を隠蔽しようとする政府と軍隊。
これだけの素材が集まれば、絶対に面白くなりそうなのに、こんなにも退屈で盛り上がらないのは、いったい、どうしたことだろう?
かろうじて楽しめるのは、カラフルな美術や横移動で場面転換するカメラワークと、豪華な出演俳優ぐらいで、テレビ番組で舞台制作の裏側を覗くという二重構造も、全くと言って良いほど効果を上げていない。
それでも、いつものウェス・アンダーソンなら、ストーリー展開の軽妙さや、ユニークなキャラクターの掛け合いだけでも楽しませてくれそうなものだが、そうした要素が一切感じられないのも、物足りないとしか言いようがない。
これは、ひょっとして、天才監督が、何かを狙って、高度な仕掛けを施しているのではないかと勘ぐってもみたが、残念ながら、最後まで、その意図を理解することができなかった。
この時代の色々な事情に詳しいアメリカ人、あるいはアメリカ通の人なら、楽しめるのだろうか?
オシャレでドライなコメディ
まず、超オシャレ。
僕の好きなアメリカ文化てんこ盛り。
50sミュージック、アメ車、ダイナー、モーテル、カウボーイ、砂漠の中の小さな町、
まーオシャレです♪♪♪
この映画1番の魅力。
話の内容は、けっこう下らない、あんまり中身ない感じで、
正直ここまで中身ないとは思わなかった(笑)
ゆるいコメディなんですが、
例え方が難しいんだけど、ドライな笑いとでも言いましょうか…
オシャレでスタイリッシュなまま、真顔でムッツリにギャグをキメてくる感じで、
クスッとします(笑)
ただ、スカヨハの存在感には目を見張るモノがあり、彼女が出てくるとピリッとする。
トム・ハンクスやウィレム・デフォーを差し置いて、1番存在感ありました。
今回は髪型が似てる事もあり『サイコ』のジャネット・リーみたいだった。
この映画自体の評価は60点ぐらいです。
ウェス・アンダーソンの空気感良し、でも難易度高かな
質の高い自慰行為を見せられる映画
複雑な仕掛けに難解な台詞回し、意味ありげだが最後までネタバラシをしない伏線めいたエピソード、オチらしいオチもなく、カタルシスも無く、宇宙人が出てくるような話なのに終始凪のような映画。
監督がやりたい世界観を極上のキャストとカラリストと音楽で表現した上質な自慰行為。
材料は完璧なのに完成形は全然美味しくない。
映像演出やカメラワークはとても面白いので、長い長いPVとして観るなら良いけど、これは映画と言っていいものか悩む。
これを面白いと言えば映画を深く分かってる教養人のように思われそうだからファッションで絶賛する方々は多いだろうし、既存映画のアンチテーゼのように感じる面もあるけど、だから何?という感じ。
映像作家気取りの学生か、拗らせ似非オシャレ民向けの長編PVだと思う。
【ウェス・アンダーソン監督の作り込まれたシンメトリックな独特の世界観は健在。但し、ストーリー展開が奇想天外でやや散漫に感じてしまった作品。ウェス・アンダーソン監督の制作意図は何だったのであろう・・。】
ー 実は今作は今週公開作品の中でも期待していた作品の一つである。冒頭からこの物語を作る側のTV司会者と作家コンラッド・アープ(エドワード・ノートン)がモノトーンで登場し、”いつもとは違う構成で・・。”と語り始め、物語は漸く1950年代の且つて隕石が落ちたアステロイド・シティに移る・・。-
◆感想
・アステロイド・シティに戦場カメラマンのオーギー(ジェイソン・シュワルツマン)が天才の息子ウッドロウと3人の娘と共にやって来る。
ウッドロウが観光名所である巨大クレーターに隕石が落下した日を祝う祭典に招かれたのである。
ー 作り込まれたセット。シンメトリックな世界観は健在で嬉しくなる。色調も「ダージリン急行」を思い出す。-
・で、その後の展開を期待したのだが、オーギーの義理の父をトム・ハンクスを、有名な女優ミッジをスカーレット・ヨハンソンが演じるのだが、ヒョロヒョロの宇宙人が表れても一向に物語が盛り上がらないのである。
で、オーギーを演じるジェイソン・シュワルツマンは”この芝居、分からないよ!”と言う始末である。
ー ウェス・アンダーソン監督の制作意図が分からない・・。正に”この映画、分からないよ!”である。ー
<「ムーンライズ・キングダム」「グランド・ブタペストホテル」「フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イブニング・サン別冊」があんなに面白かったのになあ・・。
知らずに、熱中症に掛かっていたのなあ・・。けれども、お客さんの数名はエンドロール前にさっさと劇場を出て行ったし、強ち間違いではない気がするなあ・・。>
ウェスアンダーソン感
パステルカラーは脳内砂漠によく似合う
カラフルかつキッチュに描かれる50年代アメリカの世俗
あんなカラフルでキッチュな画作りなのに、一見だけでテーマを理解するのが難しいウェス・アンダーソン作品だが、今回もやっぱり理解できない面が多かった。大人が敷いたレールに反発する子供達というテーマは今回も踏襲していたのは把握できたけど、舞台背景なんかはおそらくアメリカ人じゃないと分からないのでは。いや、今のアメリカでも理解できる人がいるかどうか…
ただ、日本公開がいまだ未定な「あの作品」とダブってるなというのは宣材写真とかからピンとは来ていた。オブラートに包んでこそいるけど、本作も結構デリケートな内容。それをカラフルかつキッチュに包めて作れるアンダーソンの創造力は改めて凄いし、それを実現させる映画会社も凄い。配給が今まで蜜月だったフォックス・サーチライトからユニバーサル傘下のフォーカス・フィーチャーズに変わったのも、何らかの事情があったのかも。そういえば、「あの作品」もユニバーサル製作だった。
全217件中、201~217件目を表示