テノール! 人生はハーモニーのレビュー・感想・評価
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ブラボー!!!シャガールの天井画にシャンデリアは格別だ。
それはパリ・オペラ座。
その美しさと舞台の奥行きとその広さをこの作品は惜しみなく魅せてくれた。
出身階級に関係なく、
パリジャンたちにとってもここは特別な舞台であることが、
ラストのオーディションでの、
誰も寝てはならぬの歌声に対する喝采の表情が物語っていた。
正に、ここがオペラの檜舞台なのだ。
今回、特別に内部撮影できた様で、
この作品の意気込みが理解されたのだろう。
来年はパリ・オリンピックなので、
パリ関係の映画が多くなりそうだ。
それにしてもミシェル・ラロックもパリジェンヌそのものだ…
この作品は、
芸術を愛する人達への讃歌だった。
^^
オペラ座を舞台に、
類まれな美声を持つラッパーと一流オペラ教師との
運命的な出会いを描いたヒューマンドラマ。
寿司の配達のためオペラ座ガルニエ宮を訪れたラップ好きのフリーター青年アントワーヌ。
ふとしたことからオペラの歌真似をした彼は、偶然その場に居あわせた一流オペラ教師マリーに才能を見込まれてスカウトされる。
自分とは住む世界が違うと考えながらもマリーと2人で秘密のレッスンを始めたアントワーヌは、次第にオペラに熱中していくが……。
音楽オーディション番組「THE VOICE」で注目されたビートボクサーのMB14が主演を務め、
自らオペラ歌唱にも挑戦。
「100歳の少年と12通の手紙」のミシェル・ラロックがオペラ教師マリーを演じ、
世界的テノール歌手ロベルト・アラーニャが本人役で出演。
真の輝き
チンピラ兄貴と暮らすフリースタイルラップが好きな大学生が一流声楽家に才能を見出される話。
入る劇場間違えた!?と一瞬迷子になりそうなストリートファイトで始まったけどBGMで一安心w
会計のお勉強をしながら兄貴や仲間たちとラップでシマ争いをするチンピラモドキの主人公が、スシ屋の配達で訪れたオペラ座でちょっと揉め、冷やかしにオベラの真似事の発声をしたらあらビックリ!?たいうストーリー。
しかも実際にオペラド素人のラッパーが演じたってマジっすか!?
目覚めて迷って葛藤して、オペラ歌手のタマゴとしても人間としても、躓き成長する姿を101分という尺の中みせるドラマだから、大成する様な大それた物語ではないけれど、ガツガツしてないし時にコミカルだし、オペラに無縁なド素人の自分にも愉しめた。
「いい導入」、だったのに。。。
「どこにでもいそうな普通の若者が、あるきっかけで(意外な)才能を達人に見いだされ、そのオファーを受けて始まるストーリー」
まぁ、若者に限定しないとしても、青春映画と言うジャンルでは恋愛やスポコンに並ぶベタなストーリーですね。何なら、その展開や結末だって大概意外性はなく、例えば何をもってネタバレとするかと言えば「その展開のアイディア」や「マイナスからの逆転に見るカタルシス」の部分だったりだと思います。
そして、私もこのベタは案外嫌いではありません。単純に観終わっての清々しさもありますし、主人公や周辺の人物が若手だったり、新人に近かったりすると、役者としての将来性の楽しみを味わえたり。さらに、作品におけるキャラクターが持つ能力(本作で言うところのラップやオペラ歌唱)を素晴らしい表現力で魅せてくれれば、評価も思わずプラスアルファを付けたくなる心情に駆られます。
それを踏まえての本作に対する感想ですが、、、
まずそもそもこの作品を観てみようかと思ったのは、予告にある「きっかけ」の部分における主人公アントワーヌ(MB14)と一流オペラ教師マリー(ミシェル・ラロック)が出会うシーン。これは「ラッパー青年に、まさかのオペラの才能が?」という意外性と、その際に垣間見えるアントワーヌの「雑草魂」に大きな期待がもてる「いい導入」だと思います。
ただ、残念ながらそれ以降はほぼダメ。。。
展開についての紆余曲折は、単に「周りに本当のことを言えない」という一点でただ嘘を繰り返すだけのアントワーヌ。そして、アントワーヌの周りの人間には辛いことも起こるけど、基本、アントワーヌは相変わらず嘘を打ち明けられないため「忙しい」ことくらい。結局、全般通して彼は特に何もしていません。
何なら大した練習シーンもないけど、どうなんでしょう?私はオペラは疎か、ラップバトルの方も全く門外漢ですが、知っている方が観たらイライラするのでは?と思うほどの、あまりに緩々な環境です。プロにとって「才能」は、その世界にチャレンジできる前提的な「基本」にはなるでしょうが、決して才能だけでは生き残れないのもプロの世界だと思います。にもかかわらず、物語上出てくる識者らしき人たちは、アントワーヌの歌声一発で称賛します。あの場面でその立場の人がスタンディングオベーションなんてしますかね。。
ただそれでも、その歌唱を本当に素晴らしいと感じれば「そういうもの」として全然目を瞑れるのですが、アントワーヌ以下、他の学生二人についても「私個人の主観」としては特に感動を感じなかったことも後押しして、、もはや白々しさすら感じてしまいました。
ちなみに、一人別格が本人役で出演のテノール歌手・ロベルト・アラーニャ。アントワーヌと一緒に歌うシーンは、残念ながらMB14の「モノマネ歌唱」を際立てている感じです。(苦笑)
そんなアントワーヌとしても、或いは作品そのものとしても救いになるのはアントワーヌ周辺の「仲間たち」ですが、特にシアターでも時折笑いを誘っていたのはアントワーヌの兄・ディディエ(ギョーム・デュエーム)。例えばアントワーヌの(ここも)嘘からの「苦肉の策」における「日本」の扱い方が巧く、むしろ日本人として好感を持てます。ただただ弟思いのいい兄貴です。
オペラ座の警備? そんな疑問は、感動で吹き飛ばしちゃいましょう
終わり方は、最高。感動のままスパッとエンディング曲が流れる。僕の大好きなパターン。
オペラのレッスン場にSUSHIをデリバリーしてOKなの? 軽くツッコミを入れたくなるけど、このシチュエーションがないと物語が始まらない。
主人公のアントワーヌは、ラップだけでなくヒューマンビートボックスもやっているから横隔膜の使い方や呼吸の基礎はできていたのかも。
ウソみたいな話だけど、スーザン・ボイルの例もあるから、現実で起きても不思議はない。それにしても主役のMB14の歌うアリアはすごい。音の波が体に伝わってくる。
パリの貧困層の青年たちと、セレブの子息として何不自由ない生活を送るジョゼフィーヌとディディエの対比がこの物語のベースになっている。
格差問題はさらっと流して、兄弟愛や幼なじみ同士の恋の行方を散りばめながら、なかなか飽きさせない展開が続く。
オペラ座の警備はどうなってるの? そんな疑問は感動で吹き飛ばしちゃいましょう。
ライバルの泣ける友情と、コーチからの手紙でラストは最高潮でございました。
邦題のサブタイトルは不要
テンポよくラップもオペラもよく、チンピラの溜まり場もオペラハウスの館内もバックステージもよかった。MB14が適役で素敵だった。彼がロベルト・アラーニャのアリアを聞いて感動するところでは私も心をガシッと掴まれた。アントワーヌからもらったCDのラップにのってマリー先生が一人ダンスするところは可愛らしくて気持ちが分かって共感した。
自分自身の家族は最低でも、オペラ愛に恵まれ努力を続ける才能とセンスに恵まれたマリー先生。美しいものに囲まれ好きな赤ワインと同じ色のセーターを着て一見刹那的な生き方。でも後進を育て星を見いだす喜びと感動を最後まで持ち続けたマリー先生のような生き方はフィクションであっても憧れる。
弟思いの兄と優しい母親と幼なじみのサミア(逞しく優しく愛らしい)と沢山の友達に恵まれていたアントワーヌ。悩みはただひとつ、自分は何したいんだ?何やってるんだ?ラップもかっこいい。オペラもかっこいい。眠ってはならない、私は勝つんだ!両方できる世界に変えることができたらいい、大谷みたいに。
オペラは劇場で見るより映画で見る方がのめり込める。歌劇場は美しく高揚感もあって非日常を楽しめる。でも1時間もの長い休憩時間はロビーをぐるぐる廻って観客らが互いを観察する時間で、面白いけど要するに見せびらかしごっこ。延々と続くブラボー嵐も好きでないし。ブーイングの方が楽しそう。
オネーギンのポスターが貼ってあって嬉しかった。アントワーヌの歌(オペラの方)は真面目で丁寧で好感がもてた。
あともう一捻り、という感じ いつかどこかでもっとうまい具合に、 誰...
あともう一捻り、という感じ
いつかどこかでもっとうまい具合に、
誰かリメイクしてくれないかな、と思う
でも、
サミアはきれいで、
マリーはとってもチャーミングだった
ラップとオペラ 上流生活とスラム街生活 〓対比と融合 現代社会で、昔良き時代の映画ドラマ展開で観る映画
主演のMB14(ビートボクサー、ラップ)とロベルト・アラーニャ(オペラ歌手)の組合せで、曲を堪能➕ストーリー展開、どのように絡んでいくのかが見所の映画と劇場予告で期待して鑑賞。
映画始まっては、警察の取締の狭間で決闘試合での収入を得る者、地域の勢力争いをラップで競い、地域を守ろうとする者の集団を見せていく。その中にラップのトップの実力を持つアントワーヌ(MB14)が、バイトの寿司配達で行った先でオペラ教師に出会い物語が始まる。
住む世界の違う(上流階級の生活とスラム街の生活)➕(オペラとラップ)〓それぞれの対比の描き方で見せて行く。
また、音楽自体の歌詞の違いも根底が違うものと見るものに浸透させ、この2つの音楽の違ったモノの融合を期待させました。
MB14は映画中でも後半オーディション出場に絡んできますが、本人も、オーディション番組「THE VOICE 」からでてきた天才ともいうようなボイスの持主。映画ではラップからの始まりですが、ただのラップボーカリストではなく、ボーカルからのあらゆる音色を出せるボーカル・シンセザザーのような方で、あらゆる楽器、環境音、パーカッション、リズム、ボーカルを表現出来るイケメン。
興味ある方はYouTubeでも見ることができます。
オペラの方もオペラ歌手本人出演
、ロベルトが歌唱(ドニゼッティ 愛の妙薬、ヴェルディ リゴレット)あったり、教師マリー役のミッシェル・ラロックの歌唱など見所あります。
ボイスレッスン他で歌われる曲もドビッシー、ヴェルディ 椿姫 他、ビゼー 真珠とり 他、プッチーニ 誰も寝てはならぬ、等々。
オペラ知らない方にも、ラップ興味ない人にも、サット話は進行していくので重くなく、入門的に観ても(今までにどこかで耳にしたような曲もあるかも)できている。興味ある方は、もっと聴かせての気持ちになるかもです。
ストーリーとしては、いろいろな背景を詰め込んだため、軽く展開していって、昔の映画繁栄時代の王道展開で、今の社会性入れたものの・・・古き良き時代の映画展開(上映時間も)見るには良いと思います。もう少し時間使ってえがいたらストーリーに厚みがでたのではないでしょうか。
最後の展開は・・・どうとるか好みの問題かと。
★シネスコ サイズ
★Digital5.1ch? 鑑賞
★重低音 0
★音圧 0
★分離度 1
★サイド(左右、後、活躍度)0
★サラウンド 0
ほぼスクリーン側のみの左、中央、右の音声のみ。
もともとの収録されている規格がわからないので 映画館自体のものか、素材の問題なのかわかりませんが、音楽映画が主旋律な映画だけに残念な音声鑑賞になってしまいました。最近鑑賞のTAR映画の音声、音響観(聴いた)が素晴らしかっただけに・・・。
いやいや…この脚本ダメよー
ラップとオペラってのは面白い展開を期待したこちらが悪いのね(笑)
ご都合主義のストーリーはいくらなんでも苦笑しかないぜよ。 そもそも副題からして超絶ダサかったしね。
スッキリ感動する心温まる映画がみたくて
最近、悪を題材の映画が多いように思って見終わったら感動するようなのが見たくて行って来ました!
ストーリーは分かってても王道でも何でもよし👌
爽やかな一日を過ごすにはもってこい🥰💕
デートで使うなこの映画の後にお寿司屋さんを予約してたら大受け間違いなし!
伝統と最新の対比と融合!
涙で字幕が若干見えにくいまま、ラストを迎えました。
一瞬で心を掴まれてしまうような原石を見つけてしまったら拾うしかないし、一瞬で心を持っていかれた音楽に出会ってしまったらやるしかない。
先生のヤバいレッスンは、彼の人生にキラキラを与えてしまった!
オンラインだったからヘッドホンして聞いてたけど、歌がビンビン響いてすごかった。これは映画館でも観たい。
全く想像つかない始まり方で、もしかして映画間違えたかな?と一瞬びっくりする所から入ったけど、すごく面白かった。
伝統と最新の対比と融合というか、クラシック音楽とラップ、どこ切っても美しかないオペラ座とコンクリの壁の地下の賭けプロレス場、一見真逆に見えるのに意外と混ぜると良い感じ、みたいな不思議さよ。
彼という逸材を見つけたことに関しては、宝探しは私も大好きだけど、主に皿専門だから、育てること前提に人間の芸術家の原石を拾ってくるのはすごいなと思った。
声楽は人間本体が楽器だから、素材が命みたいなところがあるだろうけど、それこそ自分で開発しないと始められない分野だし、ある程度年齢いかないとできない分野でもあるから、彼みたいに偶然発掘される逸材って夢があっていいなと思った。
クラッシック音楽って本気を目指す人はお金持ちの道楽みたいなところがある、と思ってしまうので、彼が入れてもらったクラスは時間いくらかかるのだろう、と下世話な勘ぐりをしてしまったけども。
所々でユーモアと愛があってよかった。
主人公のお兄ちゃんはとても好きなキャラ。
観た後に優しい気持ちになれる素敵な映画だったな。
夢も現実もやりたいことが沢山あって忙しい現代っ子におすすめです♪
フランス人にとっての寿司とは?
2023年5月15日
映画 #テノール! 人生はハーモニー (2022年)鑑賞
ラッパーとオペラ歌手、スラム出身と名家、白人と黒人、そして日本とフランス、寿司と何?
色んな対比があるけど、夢や才能は無限であることを再認識させられたオススメ作品です
@FansVoiceJP さん試写会ありがとうございました
(オンライン試写会は一律ネタバレ扱い)音楽(合唱)が好きな方にはおすすめ
今年159本目(合計810本目/今月(2023年5月度)16本目)。
私自身は15までエレクトーンをやっていたという程度ですが、エレクトーンでも合唱を求められたりすることはあるので、まったくの無知というわけではありません。実際、映画内ではタイトル通り「テノール」と出るなど、「一定程度の」音楽に関する知識は求められます。
そうですね…。この映画自体、オンライン試写会は今日当選してみたのですが、映画館自体では予告編は流れていたと思うのですが、「スシ職人」が出ます(ここはネタバレではない)。よって「スシ」から連想される「ある国」(ネタバレ扱いですが、どこかはわかりますよね?)も出ます。この音楽(合唱)とはおよそもってリンクがない分野との融合、またいわゆる兄弟姉妹愛など(ネタバレ回避のため広めに書いています)が論点になっています。
フランス映画ですが独特な余韻を残すタイプではなく結末がはっきりしているタイプの映画だし(解釈はどうやっても2つか3つかにしか取れない)、登場人物も多くないし丁寧に進むのでフランス映画はちょっと…という方にもおすすめの一本ですが、Youtubeほかで「テノール」ほか合唱に関することは事前に把握しておいた方が良いかなと思います(5/15時点で公式ホームページには用語説明など何もない)。
評価は下記を考慮して4.7を4.5まで切り下げたものです。
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(減点0.3/一部、突如わかりにくい字幕が出てくる)
・ 「スシ職人」や「兄弟姉妹愛」がテーマにあるかと思えば、実は簿記会計論の話にも飛び、「勘定科目が何か」「貸方借方が何か」という話(登場人物が簿記会計の指導をされている方のため)を突然しはじめるのが、やや簿記会計に明るくないとわかりにいかな…という字幕が出るところです(日商簿記3級程度の知識があれば足ります)。
※ フランスではそういえば一般的な三分法を採用しているのでしょうか…?
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