「むむ。田山花袋の「布団」の世界ですな。」若き仕立屋の恋 Long version きりんさんの映画レビュー(感想・評価)
むむ。田山花袋の「布団」の世界ですな。
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仕立てたドレスに指を這わせて、妄想と、イメージの”性行為“に耽る(ふける)一人の青年。
娼婦として他の男たちに抱かれ続ける彼女のために、まだだれも袖を通さず、まだ誰のものでもないまっさらなドレスを彼女のためにおろして
処女のシルクの上からチャンは初めてのホアを抱くんでしょう。
「ちまき」は、「無垢な子供時代」の象徴と思われます。
もう戻れない過去の自分を懐かしく思いながらも、二人で ちまきを愛欲の様相でむしゃぶりつく映像は、胸がチクっと痛みますね。
これってプラトニック?
でも吉行淳之介は言いました
― 向かい合って食事をする男女に肉体関係がないはずはない。
ちまきの皮を剥いてゆく・・あそこはエロチシズム、最高潮のシーン。
男女二人。手の動きをカメラが追います。
原題は「愛神の手」。
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東座にしては挑発的な映画にドキドキでした。
どんな顔をしてロビーと もぎりの受付を抜け出せばよいのでしょう、映画の物語の終わりが近づく予感に困ってしまって、
自分のつま先を見ながら駆け抜けて館の外へ出ました。
・・と日記には書きたかったが、残念ー!上映を見逃してしまって、あとからこっそり配信にて個室鑑賞しました(笑)
小心男の妄想レビューは 中年の映画活動 (略して映活)の惑いゆえ。
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