「じわじわ来る」石岡タロー 福チャミさんの映画レビュー(感想・評価)
じわじわ来る
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とてもとても泣きました。すごく心温まるお話で、見終わってからもほっこりして帰ることができました。悲しい出来事はありましたが、決して悲しいお話ではありません。そこがとても良かったです。なんとなく先が読める展開で単純なお話ではあります。ですが、淡々と時が流れていくのを見せているようでいて、人々の心の動きや行動、犬の気持ちや時間の流れを丁寧に描いていると思いました。御涙頂戴でもなく、かと言ってドキュメンタリーのように無機質でもなく、私にはちょうどよいバランスのように思えました。見る人によって、元の飼い主目線にもなり、タロー本人の目線にもなり、または学校の子供目線にもなり、感じ方がそれぞれになるように、ですが最後は、タローは幸せな犬生であったんだなと誰もが感じられるようにつくられていました。そういう意味で、後から後から、色んな感想が湧いてきて、じわじわと沁みてくる映画です。何度も見たくなる映画でした。また今度は誰を連れて行こうかなと考えるのも楽しみになりつつあります。
今の若い方々には違和感がある犬の飼い方、子供の一人通学なんかもあるでしょうが、私はバッチリ世代で田舎育ちなので、そうそうこんな感じだったわと懐かしかったです。
毎日を時間に追われて忙しく過ごしている方、物事を難しく考えて煮詰まっている方なんかにもお薦めしたいです。
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