キャロル・オブ・ザ・ベル 家族の絆を奏でる詩(うた)のレビュー・感想・評価
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無垢
WW2下で翻弄される歌うことが好きな子供たちと、子供を守るお歌の先生の話。
現ウクライナ当時ポーランド領の町のユダヤ人の大家の持つアパートに、ポーランド軍人の家族と音楽家のウクライナ人家族が引っ越してきて巻き起こるストーリー。
それぞれに子供を持つ3つの家族の関係性をみせていく序盤から、ドイツの侵攻でキツい流れの連続に。
そして大ドイツ国軍人の家族も現れて…。
悲しくやりきれない話しの中で、キャロル・オブ・ザ・ベルを歌えばと信じる子供というのは良いけれど、そこそこの歳で、しかもこれだけ悲劇を目の当たりにして、何一つ変化をみせなかったのはちょっと残念。
どうかこの世界から戦争がなくなって平和な世の中になりますように
祈りにも似た思いで、この映画を見終えた。
世界中の人々がこの映画を見て、同じ思いを持ってくれたらと願う。
人間は何度同じ過ちを繰り返せばいいのだろうか。
追記(2回目を見て)
この映画は、今、見て欲しい映画です。
私がこのレビューを書いているこの瞬間にも、この映画と同じようなことが行われていることでしょう。
多分、このレビューを読んでいるみなさんたちは、映画好きの人が多いと思います。この映画やレビューを見てくださった方々が、この映画の紹介をしてくださって、この映画が一人でも多くの人々に届いてくれればと願っています。
追記の追記
ヤロスラワ役やテレサ役の女の子たちは、ロシアの侵攻後は、ポーランドやドイツに逃れて元気に暮らしているそうです。
子供らよ!
揺るがないウクライナのアイデンティティ
第二次大戦下のポーランド(現ウクライナ)を舞台に、ウクライナ、ポーランド、ユダヤ人の家族を描く。あまりの救いの無い展開に気が滅入ってしまう。タランティーノに『イングロリアス・バスターズ』をセルフリメイクしてもらって、再度映画の中で虐待者を殲滅してほしいと心底願ったほど。
ウクライナほど戦禍に見舞われた国はない。ソ連やドイツによる迫害を受け続けた三か国の人々。彼らの唯一の癒しで生きる希望の糧となるのが、ウクライナ民謡「シェドリック」。この歌は、ロシア侵攻を受けている現ウクライナ人達のアイデンティティの証となっている。いくら住まいを破壊されようと、いくら虐待されようと、そのアイデンティティは揺るがない。
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