「心を支える家族の歌」キャロル・オブ・ザ・ベル 家族の絆を奏でる詩(うた) talkieさんの映画レビュー(感想・評価)
心を支える家族の歌
<映画のことば>
「ユダヤ人を匿(かくま)うと逮捕されるって。」
「見捨てるのか。」
「渡すものですか。ただ怖いだけ。」
いかに戦乱の真っ只中とはいえ、盟主が変わる度(たび)に庶民の生活は大きな変容を余儀なくされる―。
まったくを持って、胸が潰れるような想いを痛禁じ得ません。
そういう意味では「歴史の波に翻弄される」といってしまえば、それはそうなのかも知れませんけれども。
しかし、そんな世情ではあっても、民族の違いこそあれ、いずれ子供をもつ女性(母親)としての子を想う気持ちは変わらなかったということでしょうか。
そして、ともすれば心が折れてしまいそうな状況の中でも、何とか耐えて忍(しの)ぶことができたのは、家族たちの間に「歌」があったから、ということなのでしょう。
そしてそれは、家族を支える「心の歌」であったことにも、疑いはありません。
心底、心が洗われるような想いがあります。
本作は、評論子が入っている映画サークルの上映会で取り上げられることになったので、当日の解説トークを3倍理解するために、上映会当日に会場でも観るほか、「事前学習」として観ておこうと、レンタルしてきたものでした。
そういう準備にも値する、充分な佳作だったと、評論子は思います。
僕は一年前の8月にアザラシを見にバイカル湖へ行きました。ロシアの小さな子供達が沢山いて、にぎやかでした。みんなアザラシを見て喜んでいました。
我が血の繋がった知り合いにラインでその様子を送った所「ロシア人って無神経ね。ウクライナは戦争してんのよ」って怒られましました。確かにと思いました。ラインなんかするもんじゃないんでしょうね。でも、代わりにここでも戦争。とは思えませんね。
ウクライナの人達にとって仲良くしなけりゃならないのはロシア人だと僕は思います。