ミッシングのレビュー・感想・評価
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極限状態に陥った人間の苦しさ醜さがストレートに伝わる佳作
極限状態に陥った人間の苦しさ醜さ、報道やSNSの功罪…。様々なネガティブなテーマが絡み合った、下馬評通りとにかく重くやるせない気持ちになる映画でした😱
石原さとみ、熱演だったけど…う〜ん💦
平凡なストーリーを素晴らしい演技で魅せてきた
ストーリーは平凡なので展開は読めるが、あまりにも自然で迫力のある演技がよかった。報われない映画なので満足感が得られないが、こういう映画も年数回見たくなる。
人間という安い生き物
誹謗中傷を中心とした
“被害者”がどれだけ残酷な生活の中で
生きなきゃいけないのか。
という人間の愚かさ醜さと、
でも人の幸せを信じたいという二局の感情を
女優として本気で母を演じた怪演 石原さとみ。
それでも生活していかなければいけない環境を描く。
人間を深く感じる作品。
あくまでも個人的にだが
“重く苦しい傑作”って
触込みを聞き過ぎたかも。
ラース・フォン・トリアーみたいな
観てるのも辛くなる感情を
期待し過ぎてしまった。
情報シャットアウトすれば良かった(^_^;)
石原さとみの熱量は評判どおりでした
昔、ありましたよね
失踪したお子さんを探すお母さんのニュース映像思い出した。
当時もそうだったけど、この作品鑑賞中もずっと傍観者でいましたね。
自分には子供がいないので起こりうることのない設定だからかな。
当事者でないということはそういう事なんだと思うけど。
それに対してSNSで誹謗中傷するとかいたずらで嘘情報を教えるとかいう心理は理解できないな…
夫婦の関係、姉と弟の関係、マスコミとの関係…それぞれの狂った状態が滑稽に見えたシーンもあったり、とにかくすごい熱量のそれでいて静かなイメージの作品でした。
石原さとみはもちろんですが、脇のキャストがとても良かったです。
中村倫也、青木崇高のお二人は安定の存在感。
そして森優作さん!今回こんなに重要な役でたくさん写ってましたがハマリ役でした。彼の黒目の大きさに注目して欲しいです!
石原さとみさんの狂気と野性と慟哭がみちみちていて、おおげさすぎとか...
石原さとみさんの狂気と野性と慟哭がみちみちていて、おおげさすぎとか言いたくもなるんだけど、それを封じこめるくらいのとんでもない異常な熱量だった。
内に閉じこもり続ける森優作さん、かたくなに一定のテンションを保ち続ける中村倫也さん、あーいるよねこういう人・・・って苦笑いしたくなるぜんぜんストーリーに関係ない市井のひとびと、𠮷田監督ならではの、ひとの弱さや意地の悪さやなまなましさ、いろいろ堪能できました。
何でもないようなことが幸せだ
あざといけれど泣かせられる石原さとみが終始怒って焦っていた。そして、中盤あたりから壊れて狂っていた。「そして、バトンは渡された」を見るまではただ可愛くあざとい人だと思っていたら、あら。そして、「アンナチュラル」で年末に癒やされた。何だかとても惹き付けられる女優さん。テレビドラマではなく、映画で見ていたい人。なので、火曜のドラマは見てませ~ん
今回も「ヒメアノ~ル」レベルを期待していたが、超えてはいないが、次点レベル。ただ、約120分に主人公を始め、取り巻く人々の事情や感情が無理なくむらなく詰め込められたのが、圧巻。主人公を冷静さで包み込む旦那さんも地味にスゴイ!
ミッシングの意味
平凡な幸せの日常から不条理なナニカにより大切なものがMissing【欠ける】恐怖。
実際の事件を連想させながらマスコミとはSNSの功罪とは?などと考えさせられる作品でした。大切なモノが欠けることにより関係者が少しずつ歪んでいく過程と対照的に真っ直ぐのはずだった報道マンも歪んでいく流れは重く苦しい雰囲気で観ていて辛い時間もあります、だけど時間を割いてでも劇場で見るべき素晴らしい作品だと感じました。俳優陣の素晴らしい演技にはただただ脱帽です
この作品のパンフレットはかなり良い出来なので気になる方は是非!
わかっていたけど辛い作品
重苦しくなるだろなと迷ってたが結局鑑賞。
番宣で石原さとみさんが髪を痛めたとか肌荒れのすっぴんで挑んだ役だと話していたり、感情の起伏も今までにないとか言われてたが、自分にはそれほど感じなかった。でも母親として共感する部分はあった。
旦那役の青木さんが煙草吸いながら目を赤くて泣いていた姿と、弟役の森さんに泣けた。
過酷な人生を生き続けること
脚本がすごい
演者がすごい
メディアやSNSとの関係が主人公たちが置かれた過酷な状況を浮き上がらせるが、メディア批判はメインテーマではない気がする
拉致被害者家族のことを想うと、過酷な日々を生き続けることが、リアリティを持って伝わってきた
メディアやファンが期待するものに応えてきた石原さとみの本当の演技力がわかったのが大収穫だった
苦しい。
今日は映画デーと決めて、3本連続で見るべく予定を組んでいた。2本目が本作。しかし鑑賞後、3本目(しかもよりにもよって関心領域を観るつもりだった)を観られるようなメンタルではなく、2本でやめて映画館を出た。
それくらい、心を削られる作品だった。
これを観たほとんどの人は、数年前のあの女児行方不明事件を思い出すのではなかろうか。我が子の行方が分からなくなり、なりふりかまわず必死に捜す母親や親族に、インターネット上で拡散される誹謗中傷。あの後味の悪い事件を思い出して苦しくなった。
また、自分にも美羽ちゃんと同じ年頃の子供がいるので、石原さとみと青木崇高に感情移入しすぎて10分に一回くらい涙がにじんだ。子供連れの親子を見かけるところなんて辛すぎて涙が流れるのをこらえきれなかった。泣きすぎて頭が痛い。
ほとんどの人間たちの無関心、不躾で無神経な関心、明確な悪意。どれにも削られる。そこここに善意も転がっているのに、そんなもの一瞬で消し飛ばしてしまうレベルの悪意が降ってくる。被害者であるはずの母親も、周囲への接し方などに同情しかねる部分もある。
とにかく人間のエゴ、人間の業とも言うべきものをこれでもかと次々に注ぎ込まれ、正直途中でもうこれ以上見たくない…と苦しくなった。
ところどころ終わりに向かいそうなシーンがあり、この辛さもやっと終わりかと思ったらまだ続いて、また苦しいシーンがあり、さらに削られる。2時間の作品だったが、詰め込み感はなく駆け足にも感じないのに非常に内容が濃く、3時間くらいに感じた。
娘がいたころのホームビデオ。あんなもの見せられたら。そして、エンドロール。あれはダメだ。苦しすぎる。嗚咽がこらえられなくてハンカチを口に押し付けていた。それまで必死に耐えているふうだった周囲の観客も、たまらず唸り声を上げていた。分かるよ、これは無理だ…と内心で肩を抱いていた。
疲れ切ってシアターを出た。
何時間も経つがまだ頭が痛い。それでも他の方々のレビューを読んでは思い出し泣きしている。これは今日1日私は使い物にならないだろう。
本当につらかった。でも心から観てよかったと思うし、観るべきだったと思うし、観てほしいと思う(ただし心身とも万全なときをおすすめする、不調なときに観たら立ち直れなくなりそうだ)。
圧倒的な悪意の中で善意は挫けずにいられるか
娘「美羽」(有田麗未)の子育てに追われる「森下沙織里」(石原さとみ)。息抜きにヴィジュアル系バンドのライヴを観にいき、その間美羽の面倒を弟「土居圭吾」(森優作)に頼む。違法なスロット賭博にはまっている圭吾は、最後美羽に一人で帰宅するよう言い含めて、自分は賭場に向かう。沙織里の夫「森下豊」(青木崇高)は帰宅して美羽の姿がないことに不安を抱き、沙織里や圭吾と連絡をとろうとするが、電話がつながらない。結局美羽は失踪してしまう。
マスコミははじめ大々的に取り上げたが、3か月後にはローカル局の記者「砂田裕樹」(中村倫也)が追いかけるのみとなる。沙織里は「子供を放り出して遊びに出かけた鬼母」とか、「実は森下夫妻が子供を手にかけたのだ」とか、SNS上の誹謗中傷に苦しめられる。豊との関係もぎくしゃくする。
少年時代にいじめに遭って極端に話下手なうえに、違法賭博に関わっていたので美羽の失踪時の状況について曖昧な証言しかできない圭吾を、TV局は疑う。圭吾はマスコミを避けるが、砂田との関係を保ちたい沙織里は取材を受けるよう圭吾に強要する。放映を観た視聴者はますます圭吾への疑念を深め、圭吾は自家用車のヘッドライトを割られたりアパートの窓に投石されたりする。
森下夫妻も、情報提供者に面会をすっぽかされたり、警察から「美羽が保護された」という知らせを受けて喜び勇んで署に駆けつけるものの、いたずら電話だと分かって失意の淵に突き落とされたりする。そして2年の月日が経過し――といったストーリー。
世の中の悪意がこれでもかと描かれるので観客は陰鬱とした気持ちになる。なんで被害者がこんなに責められなくてはならないのかと憤る。自分も野次馬根性で事件報道に接していなかったかと反省させられもする。
わずかな救いは、破格の安値で捜し人のビラを印刷してくれる印刷屋のおやじさんや、一見無関心そうに見えながら身重の体で失踪児童捜索に参加してくれる沙織里の同僚や、同じく我が子が誘拐被害に遭った母親で「美羽ちゃんのために何かしたい」と申し出てくれる女性の存在だ。そうしたなかで沙織里は、「緑のおばさん」として近所の小学生の登校の安全を見守ったり、赤の他人の誘拐被害児童が無事保護されたというニュースに接して泣いて喜べるようになったりする。豊もそんな沙織里を見て男泣きする。
石原さとみさんはこれまで「できる女」を演じることが多かったと思うが、結婚・出産を経て心境に変化があったのだろうか。本作では絶望の淵をさまよいながらかすかに再生の手がかりをつかむヒロインを体当たりで演じている。
本作は吉田恵輔監督のオリジナル脚本ということだが、「圧倒的な悪意のなかで、か弱い善意よ、どうか負けるな」というエールなのではないかと思う。
どうしたって数年前の事を思い出してしまう ちょっとした事で激しく浮...
どうしたって数年前の事を思い出してしまう
ちょっとした事で激しく浮き沈みしてしまう感情
社会の流れに抗えない行動
関係ない人からしたらおかしいと思ってしまうこと
重い作品です
苦しかった…
石原さんの演技凄かったです。悲しみ怒り叫び…感情移入せずにいられなかった。
弟役の森さんも良い。目が離せなかった。あんな良い味を出せる役者さん、なかなか居ないのでは?
終始苦しい内容なのですが、夫役の青木さんが終盤にビラ配りの時に涙するシーンが1番泣けました。
吉田監督の空白が大好きなのですが、今作も要所要所に美しい演出が散りばめられているのを感じました。無邪気で可愛い娘さんを思い出すシーンのいくつかに少しだけ救われた思いになりました。
寄り添う事の難しさ
罪悪感、無力感、怒り、悲しみ、苛立ち、全ての感情を剥き出しにして、娘を探す母、そして夫。夫婦で支え合って行動してるはずなのに焦りから互いに攻めることも、非常にリアリティがある。そして事件を報じるマスコミの在り方とSNSによる中傷も冷静に描かれている。全編通して緊張感があり、この夫婦は救われるのか、気の毒な兄弟は互いを許し合うのか、祈るような気持ちで見た。現実にこういう方はいらっしゃるのではないかと思うからだ。2年以上経過し、事件として忘れられそうになり、自分達も折れかけた時、役に立ちたい、という言葉を聞き、不意に涙が溢れる父親。警察やマスコミ、協力してくれる周囲の人々とのやり取りや関係を通して、人の心に寄り添うことの難しさのようなものが描かれている。
親として完全に自分の人生も無くしてしまうのか、それでも前を向いて自分の人生を生きるのか。最後は少しだけ、穏やかな光が見えたような気がした。石原さとみの演技をしっかり受け止めた、青木崇高の演技がさすがだった。弟役も含めキャストは皆リアリティがあり素晴らしかった。
鮮やかすぎるほどの「キャラ立ち」
『BLUE』以来、自分にとって「何をおいても絶対に観る監督」となった吉田恵輔監督の最新作。
石原さとみの熱演は予告通り番宣通り。すごい努力だと思う。ヒロイン役をずっとやってきた美人女優というのは、どこかでその枠からはずれた役をやりたくなるのかな。シャーリーズ・セロンが増量してすごい顔になってオスカー獲った『モンスター』とか。エマ・ストーンの『哀れなるものたち』はちょっと違うか。
石原さとみの主人公に限らず、登場人物それぞれがものすごくくっきり「キャラ立ち」している。青木崇高の夫はどこからみても理想的な人物だし、弟は最初からずっと「いかにも」というか、どこからみても怪しいと思われそうな人物。ちょっと極端に描きすぎな気もするのだが、ものすごくリアリティがある。
あざといネタで局長賞(?)とって栄転していくやり手記者、そういう日の当たる道にどうしても憧れてしまう小野花梨の後輩記者。この二人は、ああこういう人いる!と観客みんなが叫びそうだ。
中村倫也の演じたローカル局の記者は、本当の意味でまっとうで誠実な人間。嘘をつかず小細工をせず、自分の納得のいく仕事をする(しようとする)人。しかしこういう人は短期的なスクープはとりにくいだろうし、目立つ業績は挙げないかもしれないし、上司から使いにくいと思われることもあるかもしれない。何となくBLUEの瓜田に通じる部分がある、ごく普通の大人の男性でありながら「純粋な心」を持ち続けている人。このキャラクターもある意味ちょっと極端で、そういうくっきりした人物造形が吉田監督の映画なのかなと思う。
理不尽な災厄に見舞われた個人と社会。
突然娘が失踪した夫婦の話。
愛する娘が失踪し一切情報がないという理不尽かつ不明確な状態に精神が破壊された母。娘や妻を心配しつつも現実も見えてる父。ジャーナリストの倫理と報道ビジネスの合間で苦悩する記者。
三者の視点から理不尽な事件に翻弄される個人とそんな個人の話にいつまでも付き合ってられない社会、そんな現代の不条理をよく描いてたと思う。
特に娘を失い腫れ物化した石原さとみの怪演が本当に良かった。
泣き叫びすがり、発狂・失禁し、そんなところから少しづつ立ち直っていく様を見事に演じてた。
色々考えさせられるし見事な映画だと思うけど、本当に見てて辛い映画なので覚悟してみて欲しい。
悲しくてやりきれないけれど
いなくなった娘が戻ってくる事を信じて、手掛かりを探し続ける両親。世間の関心が徐々に薄れていく中、必死に協力を求める。母親の悲嘆は大きく、夫との間に温度差を感じてしまう。一方で、事情も知らず全く関係ないのに誹謗中傷する者。非難にさらされ、更に傷つく家族。
沙織里も弟の圭吾も、誤解されやすいキャラクターです。本当は気の毒な人達なのに、同情しきれない雰囲気がある。石原さとみさんの、熱演だけど、そこはちょっと違うんじゃないの、という演技が、そういう所を表現していたと思います。こういう風に振舞えば相手に好意的に受け止めてもらえると分かっていても、上手く出来ない事があるのは自分でも実感します。
森優作さんも、ビデオの中では良いおじさんなのに、薄気味悪い感じを出していました。
青木崇高さんは、一見ワイルドだけど知的で、理想のお父さん像です。
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