ミッシングのレビュー・感想・評価
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虎舞竜
この監督の公開作は必見というのは、映画好きからすると何人かいると思うんですけど、吉田恵輔監督もその一人 吉田恵輔作品の特徴として、笑いを必ず入れてくるのですが、今作「ミッシング」はブラックな笑いで、個人的には最高でしたね~ 題材からすると、どこに笑いの要素があるのかと思われますが、ここ泣かせどころという場面で、監督のなんでもないような悪意の挿入で、自分の陰の感情をくすぐってくるんですよ 石原さとみって、どこかクソマジメな人というか(プロ野球の始球式で確信)、「進撃の巨人」「シン・ゴジラ」ではオーバー演技で賛否ありましたが、今作ではそれがイイ方向に作用して、不謹慎にも笑えるのですょ 真面目な人って、どこか可笑しみがあリますからねぇ(もちろん腹抱える笑いではない苦笑ですが) 決してコメディ映画ではないのですが(社会的メッセージもちろん有り)今作も吉田恵輔テイスト満開なのでした オワリ!
最高の演技=本物の感情
石原さとみさんの演技が素晴らしく、心震わせる作品でした。 脚本や演出は高品質ではあるものの、何度も扱われてきたベタなテーマ。 サブプロットや共演陣も一定の水準ではあるものの、かなり薄味。 そんな中、お母さんになられた石原さんが、 本物の感情に基づいて役を生きられているのが伝わってきます。 主演の力を大きさを改めて感じさせて下さいました。 素晴らしいご演技に敬服致します。
抉られる
TV「A studio +」で石原さとみ本人が 「吉田恵輔監督と仕事がしたくて手紙を送り 脚本が出来たと返答が来たのが本作」 「新しい石原さとみが観せられた」 と仰るので、 コレは是非観なきゃと劇場へ。 と言っても 石原さとみの作品、ほぼ観た事ない😅 変わったんでしょうね、演技。 まあ現代を代表する女優の1人であるし、 その彼女が美貌はともかく、 リアルな悲しい母親を演じて、 その慟哭は観客の胸を抉るモノはあった。 娘の親としては、 これ以上無い程のキツイ題材だった。 前作で、ネット社会の承認欲求の前に、 リアルな人間関係の脆さを描いた吉田監督。 今回はその真逆の、所謂炎上、 誹謗中傷をピックアップし、 未解決事件の風化のアンチテーゼを描いている。 結局未解決のままではあるが、 ホントの社会との繋がりって、 ラスト駅前で会った母子の言葉なんだろう。 そこでの青木の嗚咽が一番抉られた😭 未解決だけど、笑顔にはなれないけど、 嬉しかったんだよね多分。 それにしても 相変わらず吉田恵輔作品キツイわー😩 お勧めしにくいのが本音😫
石原さとみが可愛くない←褒めてる
石原さとみが何年も前から監督に直訴して主演を勝ち取ったって聞きました。それ程までにこの監督に惚れ込んだんですね。 だからかこの役は可愛さを封印して挑んでいます。 わざと自分に合わないリップを塗って唇をカサカサにしたり、髪色を変えたりと見た目から取り組んでて、今までの石原さとみとはひと味もふた味も違う演技を見せてくれています。 昨日も洗濯機に3歳の子供を入れて回すと言う虐待がニュースになってたけど、子供関係の話は胸が締め付けられます。 自分の娘が失踪したらと思うと辛く悲しい話ですね。 青木崇高さんも良い演技でした。
出過ぎ・やり過ぎかな
石原さとみさん出過ぎてる、ホラー映画の演技。まわりの俳優が自然でイイ感じだから全体として違和感を感じてしまうのですが、逆にそれだから映画としてギリギリの纏まりを表現できたのかも知れませんが、石原さんの演技は私は苦手です。 物語として家族・メディア・ネットの在り方を提示するものだけど、新しい発見があるようなものではない。大事なものを失った「執念」という言葉が失礼ながら浮かんでしまった。
覚悟を感じる映画
重く辛い絶望や怒りがリアルで終始苦しかった。後半の様々な涙をみて泣かずにはいられなかった。気が遠くなる苦しみも、前に進む思いの強さやわかりあえる人がいれば光がさしてくるのだと、ラストの温かさに救われた。石原さとみさん、青木崇高さんが圧巻でした。
熱演
石原さとみも森優作も熱演でしたね。 幼女の失踪が軸ではありますが、クソな世の中に希望があるとすればというストーリーだと思いました。 にしても、これを見てなお、「姉弟の性格に難があるから誹謗中傷も仕方ない」みたいなことを書く人がいるんですね……イーストウッドの「リチャード・ジュエル」の評にも「この人の風貌なら犯人と思われても仕方ない」みたいなことを書いてる人がいて「お前映画見たのか?」と思いましたが、そういうのも含めて「狂ってる」と言ってるのがこの映画なんですけどね。
今年一番の衝撃作。
これまでにも被害者家族にスポットが当たる作品があったと思うが、この作品は群を抜いたリアリティーで被害者家族を描くことで観客に迫る。 残酷な境遇に立たされる妻役を石原さとみさんが渾身の演技で魅せる。また、そんな妻を見守りながら支える夫役の青木崇高さんの存在感や演技も素晴らしい。 そして、マスコミ側の立場で悩みながらも信念を曲げないテレビ記者役の中村倫也さんの抑えた演技も良い。 さらにこの作品のミステリー要素のキーマンである妻の弟を演じる森優作さんの佇まいも凄い。 鑑賞には、辛さを受け止める覚悟を必要とするが、今の時代だからこそ、是非、多くの方に観て欲しい一作。
家族は生涯を掛けて探し続ける
日本国内で一年間に行方不明の届け出がされる児童の数は 毎年千人前後と聞く。 ただその大部分は間もなく見つかり、 公開捜査に切り替わるのはさほど多くはない、とも。 とは言え、ここ三十年で十五年を経過しても 行方が分からない子供は十人を超えると言う。 長期にわたり不安に苛まれる家族の心情はいかばかりか。 考えるだけで心がずしりと重くなる。 無事保護されたとの報はいつ届くかもしれず、 片時も神経が休まることはなかろう、と。 しかし当初は大々的に報じたマスコミも 熱量は次第に低くなる。 思い出したように節目の報道はあるものの。 以降に起きた、よりセンセーショナルな事件にかき消され 人々の記憶からも薄れる流れ。 視聴率を追う企業体としては、無理からぬ側面はあるものの、 他方で公器としての役割も持ち合わせるわけで、 職務に携わる側は忸怩とした思いがあるのかもしれぬ。 また最近の傾向として 被害者家族への誹謗中傷も激しいものが。 根拠の無い噂や、勝手な思い込みを基に 匿名を良いことに攻撃的になれるのは傍からしても腹立たしいもの。 法に訴える対抗措置により、懲罰効果はあるのだろうか。 中には有罪となっても反省の色すら見られない者も居るよう。 本作では、そうした被害者家族の典型例を示して見せる。 自分たちに落ち度はないのに、ひたすら周囲に頭を下げて回る日々。 一縷の望みを繋ぐため毎日の時間を削り、 暮らし向きさえ落として、 捜査協力のビラ配りやマスコミにも真摯に向き合う。 それでも時として愉快犯のような者もおり、 度毎に家族の心情は切り裂かれるように傷つけられ 精神の均衡を保つことさえ危うくなるほど。 家庭そのものが崩壊するケースも耳にする。 とりわけ、誰のせいで居なくなってしまったかの 直接的な責務の負い目によるもの、 或いは、子供を想う心情に軽重はないはずなのに、 互いの心に隙間が生じ次第に拡大することで。 家族の中では誰か一人でも冷静に判断をくだせる人間の存在は 必要不可欠だろうに、 それを温度差として感じてしまうことにより。 観ている側もきりきりと胃が痛むシチュエーションが終始展開される。 この責め苦から早く解放して欲しい、 救済が欲しいとの思いにとらわれるほどのリアルさで。 母親を演じた『石原さとみ』の演技は特筆もの。 多くは泣き、怒り、苛立っている場面。 時として、狂気にとらわれているようにも見え。 その感情の起伏を、ほぼ等身大の女性として表現。 〔シン・ゴジラ(2016年)〕 のようなうさん臭さとは 対極のリアルさ。 地元テレビ局の記者役の『中村倫也』もまた上出来。 マスコミの本分を踏まえながら、不幸に見舞われた夫婦に感情移入し、 少しでも助けになればと奮闘。 時として賽は逆目に出ることはあれど、 その心根は常に一貫、 一本筋の通った青年像を好演。 監督の『吉田恵輔』は役者の下地を掬い上げ、 開かせることが本当に上手いと感心する。
冷静でいることのむずかしさ…咽び泣き
* 誰のことを責めても仕方ない 誘拐事件は誰も悪くないのだから ただただ犯人だけが悪い そう思うのはおかしいでしょうか * いつも気が立っている妻を 冷静に支える夫の姿に愛を感じました そんな夫の本音がわかる数々のシーンに 泣かずにはいられなかった…咽び泣きです… 沙織里の夫が豊でなかったら 家族というかたちは壊れていたと思います * 時間が経つにつれ 落ち着きを取り戻し日常へと戻る沙織里 果実の美しさや 自然がつくりだす虹色の光にそっと心が動く この姿が本来の彼女なのでしょう バッドエンドだけどバッドとは言い切れない ハッピーエンドとは決して言えない だからこそ自然の美しさを美しいと思えるくらい 感性を取り戻した彼女の穏やかさに救われるのです * 未だかつて観たことがない 石原さとみさんの演技がここにあります 呆気に取られてしまうほどです… 目を真っ赤にしながら煙草を咥える 青木崇高さんの演技に こうしてレビューを書いている今でも 胸を締め付けられています このお二方でないと この作品は成立しないと思うほどでした
石原素晴らしい。
まさに女優に相応しい。 自分の環境年齢の移り変わりを見事に俳優業に投影できている。 30代でこの域に達した女優は初めてみました。 男が知るよしもない、405060708090どんどん変化する女のサガを見せて欲しいと思います。 でも多分、必ず彼女の雰囲気がかもしだす、ああ可愛いなはつきまとう。
石原さとみは圧巻
石原さとみの演技とキャラクターは圧巻です。 リアルでも母になり、察するに、この役は演じるのが辛かったでしょう。 切なくてところどころ泣けるのですが、最後のあのシーンは嗚咽レベルですね。 善人と悪人に境界がなく、主要キャラは全員善人で悪人とえいると思います。被害者であり加害者。なんとも絶妙なキャラクターですね。嫌いになったり好きになったり。不幸だったり幸せだったり。 しかし、、、石原さとみと役も含めて、随分と胸くそ悪いキャラクターが多い。この監督は胸くそ悪いキャラクターを描くのが上手ですね。 音楽や歌はほぼ無く、ドキュメンタリー映画のような演出で、終わり方も私には良かった。 私の住んでいるあの事件が元なのか、とオープニングで気が付きました。同じような事件は多数あるので違うかもしれませが。 私の友人の元同僚で、私も仕事で少しだけ知っている方でした。 当時、私の周りでもご両親が怪しいという話になりました。マスコミもそう誘導していましたし。 お母さんが堂々としていたり、変な笑みを浮かべたり、マスコミに出ているうちに髪を染めたり綺麗になったり、そういう思い込みやマスコミやSNSの誘導がありました。 私はLINEくらいしかやってないので、SNSに公開してはいませんが、私も狂った世界の独りだと思います。
石原さとみが凄い
ストーリーと結末は、想定の範囲内というか、大きな驚きはなかったが、 とにかく石原さとみの演技が凄かった。 警察での絶望の演技が圧巻。 あの演技を見るだけでも価値のある映画だと思います。
演技の魂の真髄をみた
感情の動きがすごかった 終始圧倒された 子供の事となると ヒステリックになる母親と ある種冷静を保つ父親 なぜここまで憑依したみたいな 演技ができるのか 石原さとみの演技に対する 魂の真髄をみた これ以上の演技や演者を 見たことがない 映画館の中の空気が 彼女の演技に吸い込まれていくのを 肌で感じた 石原さとみをはじめ 演者さんたちの演技素晴らしすぎるわ
重い事件だが、人間が深く、強く、美しく描かれる
インパクトある石原さとみのポスターで、半年くらい前から気になっていた一作。 重い話になるだろうなーとは思いつつ、どんな経験になるか期待して鑑賞。 これはまあ、重い重い。 だけど、段々と描きたいのが話ではなく、人間模様であるとわかると、とても興味深い。 演技がオーバー気味だと思われるかもしれないが、身近に追い詰められた人がいた経験があった身からは、かなり共感できるし、夫婦の違いもとてもリアルである。 石原さとみ、青木崇高、中村倫也、森優作、みんな悩み苦しみ、だけど、力強く前に進んでいく先にある小さな希望。人間の良さが描かれていた。 演出も、オーバーラップ、リンクする構造で、すべてのシーンで飽きない。「野球観られなくなった」が、最後につながって来るのがおもしろい。 わかりやすすぎるのが少しマイナス。 重い話ではあるが、節々にぶっこまれるユーモアが緊張をほぐしてくれる。劇場ではとても笑える雰囲気ではないが、これも不思議な体験。 そして、美しさ。 画としても美しいのはもちろんだが、ここは演者の力も大きい。恍惚とした表情はなかなか出せない。 人間のいろんな面がみれ、お腹いっぱいではあるが、観てよかった。
心に沁みるぜ吉田組
吉田監督は、港区の香りしかしないから壊す自信はない。と言っていた女優、石原さとみは、娘が失踪した母親役を演じ、迫真の演技は圧巻で、見事にその殻を壊したように思えた。 現実の事件をオーバーラップさせる母親に対する誹謗中傷は記憶に新しく、思い出しても心が痛む。 人を傷つける悪意ある書き込みは、いつからこの国にはびこるようになったのか。 代わり映えのないものより、エッジの効いたえげつないものを取り上げる報道のほうが評価されるのがテレビなのか。それを求める視聴者たち。私たちは、いつから心をmissingしてしまったのだろう。 世間は確かに狂ってる。それでも周囲の人は彼女を支えようとしている。同じ苦しみを持っているのに自分の気持ちを押し殺して生きている夫。疑いを受け、苦しみの中に居ながらも姉を想う弟。漁業組合やみかん畑の同僚。同じ苦しい境遇に合った母親。チラシ制作会社のご主人。後半はこの人達の優しさに、涙無しには観られなかった。 あの現実の事件でも、心ある人達が、母親の周りにいてくれたのかもな、と少し救われた。
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