ミッシングのレビュー・感想・評価
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石原さとみの失禁シーンがあるほどの迫真演技
終始、なんかモヤモヤしたし、鑑賞後消化不良になったけど……。
まぁ、それだけ石原さとみの母役とミスリードさせてくれたコミュ症の弟の演技が光っていたかと。テレビ局内の葛藤は現実離れしてる感じ。
あと、ミステリー的な要素(刑事の車チェンジや弟の車破壊されてた犯人)は蛇足でしょ。別にいらないし、ここらが消化不良になるんだよ
狂った世の中でも、いつか必ず
以前吉田恵輔監督の『空白』を見た時、胸苦しくなりながらも非常に引き込まれた。
あれ以来の感覚。吉田恵輔監督が再び放つ衝撃作。
幼い少女・美羽が行方不明になって3ヶ月…。
母・沙織里と父・豊はビラ配りや呼び掛けなどして、日々捜し続けている。
が、行方どころか有力な情報さえ全く得られず…。
そんな時、地元TV局の記者・砂田が密着取材を…。
子供の行方不明。バッシング受ける言い方かもしれないが、よくある事件。
しかし我々はそれに、どれほど関心を持っているか。
心配。大変。早く見つかるように。…口ではそう言うけど、一つのニュース/事件としか認知しない。
その家族にとっては、身内の死に匹敵するほどの最悪な出来事。
一生ものの心の傷。苦しみ、悲しみ…。
しかし本作は、被害者家族を同情煽るようには描かない。
ネタバレになるが、娘の行方、犯人や事件解決なども明確にはしない。
『空白』を見れば明らか。吉田監督は事件そのものより、渦中の家族とその身内、関係者。マスコミや社会=SNSの姿などを辛辣なまでに描き出す。
娘が行方不明になり、懸命に捜す母。
同情煽るが、沙織里の精神が不安定なのは見てすぐ分かる。
演じた石原さとみからいつもの魅力やキュートさはナシ。頭はボサボサ、お洒落にも無関心。憔悴し、疲れ切っており…。
時々ヒステリーも起こす。ふとした事で苛立ち、ふとした事で泣き叫び…。
美羽は唇を鳴らす癖があった。それに似た音に過敏に反応。美羽に似た背格好と同じ年頃の女の子を美羽と思い込んだり…。
もうとっくに平常心は崩壊。苛立ちから周りに対して悪態も多く、狂気すら滲み出る。
そんな沙織里に対し、豊は平常心を保つ。なだめ役であったり、制止役であったり、時には沙織里の突飛な言動を否定。
それ故事件以来、沙織里と口論や衝突が多くなった。
沙織里に言われる。本当に美羽を捜そうとしていない。思っていない。私と温度が違う。
一方が取り乱している時、もう一方は落ち着かなければならない。もし二人して取り乱したら…。それこそさらに混沌を招く。
何言われようとも、内心ではどう思っているかだ。
娘の事を思ってない訳ない。ビラ作成を頼み、職場や後援会にも協力を頼み、周囲や関係者への頭下げは沙織里以上。人知れず。
あるシーンで同年代の両親と幼い娘の幸せそうな家族を見て、目にうっすら涙を浮かべ、込み上げてくるものを抑える姿は胸打った。
豊だって本当は泣き叫びたいだろう。しかし、ここで俺が堪えないと。
例えどんなに言われ、険悪になりながらも、妻を支えている。
決して世間が思い描くような悲しみを支え合う夫婦のワンパターンじゃない。時にヒリヒリさえも。それがまた見るこちらの胸を突き刺す。
事件の重要関係者がもう一人。沙織里の弟、圭吾。
美羽が居なくなる前、最後に会っていたのが、この若い伯父。
コミュ障か精神を少し病んでいるのか、挙動不審。
取材の類いは拒否。例え受けたとしても、ぶっきらぼう。
それがさらに沙織里を苛立たせる。美羽と最後に会っていたのはアンタ。その責任を追及。事件以降、姉弟間も険悪で…。
世間からは疑われている。犯人なんじゃ…?
挙動不審どころか、何か隠している節も…。
一方の沙織里のある行動もバレ、さらに状況は悪く…。
砂田の取材。真実や現実、ありのままを伝えようとするのがモットー。
取材の過程で知ってしまう。別に隠し事ではないのだが、沙織里はあの日、美羽を圭吾に預け、推しのアイドルのライブへ…。
子育て中の母親だって、一時でもいい、息抜きは必要。ライブに行く事は悪い事じゃない。
タイミングが悪かった。悪すぎた。最悪だった。ライブではしゃいでいたまさにその時、美羽は…。
砂田はそれも含め取材、放送。
決して沙織里を問い詰めるつもりはなかった。沙織里も取材の中で後悔していた。
が、世間はそれをどう見たか…? 言うまでもない。
砂田は真面目な報道マン。自身の取材が誤解を招いてしまった事に後悔。
しかし、それが視聴率が良かった事もあり、局はその路線で行く事に。即ち、何か大きな話題。視聴者が興味持つような…。
砂田は疑問。人として、報道マンとしての在り方を。
真実や現実を、ありのままに報道するんじゃなかったのか。自身のモットーを、局や上司は視聴率の題材としか見ていない。
そんな時上がってきたのは、圭吾の秘密…。
何か隠し事をしているような圭吾。
一歩も外出していないと言うが…。
圭吾が外出していた証言。監視カメラの証拠。
何故そんな嘘を…? その時圭吾は誘われて違法カジノに行っていたから。
それを隠す為。
それを報道すれば、犯人と疑われていた圭吾の疑いは晴れる。
しかし…。美羽が居なくなった時、沙織里はライブへ、圭吾は違法カジノへ…。
沙織里や圭吾のイメージは悪くなる。
砂田は以前の報道で誤解を招いてしまったので、今回のこの新たな秘密の報道には消極的。
局の方針は言うまでもない。
って言うか、砂田は案じているものの、局や上層部は美羽の行方不明より、関係者の秘密暴露を寧ろ面白がっていないか…?
それが真の報道か…? 視聴者や世間はそれを見たがっているからと言うが、だとしたら本当に“マスゴミ”だ。
醜聞を求める世の中も…。
人や世の中は、基本善意だと信じている。
だが中には、頭のおかしな輩がいるのも事実だ。人の不幸を喜び楽しみ、SNSを使って他者を貶め…。
美羽らしき女の子を見たという電話が。沙織里と豊は遠方へ赴く。しかしいくら待っても約束の場所や時間に現れない。しまいにはアカウントが削除され、連絡が付かなくなり…。ただのデマ。
美羽が保護されたという報せが…! 大急ぎで警察へ。が…。そんな情報も連絡も一切無い。全くの嘘、嫌がらせ。その時の沙織里の絶叫。絶叫の上に失禁も…。
デマや嘘に踊らされる被害者家族の姿を何処からか見るか想像して、笑い転げているに違いない。
見ていて怒りが沸いてきた。マジ、ブチ○したいこういう連中! でなければこういう連中に直に会ってぶん殴ってやりたい。
こんな奴らが世の中他者を貶めて面白可笑しく生きているかと思うと…。
本当に世の中、どうなっているんだ…?
沙織里の台詞にもあったが、世の中狂ってる…。
局の命令通り、報道。案の定…。
沙織里はちょくちょくSNSの書き込みを見ている。
誹謗中傷、炎上は火に油を注ぐかのように過激に…。
被害者家族なのに、犯罪者扱い。
姉弟間もさらに悪化。SNSに心無い事を書き込む輩と同じような事を、LINEで圭吾に執拗に。
圭吾は仕事を辞め、住んでいたアパートも出…。
以来、沙織里は圭吾と絶縁。砂田も沙織里らと距離を置く。
その間も沙織里と豊はビラ配りや呼び掛けを…。砂田はその姿を見掛け…。
美羽が行方不明になって3ヶ月。経過して半年。終盤では2年。沙織里たちには長いが、それしか経ってないのだ。
5年だろうと10年だろうと深刻だが、3ヶ月や半年や2年でこの世間の関心の薄さ、冷え方…。
子供が居なくなったのだ。
他人事のように思っているのかもしれないが…、それがいつ“自分”になるか。絶対無いとは言い切れない。
その時私は、あなたたちは、無関心や他人事、誹謗中傷して愉快でいられるか…?
もう一度言う。世の中狂ってる…。
2年後。別の幼女行方不明事件が発生。
捜査していく内に、男女間のもつれが原因で誘拐された疑いが濃厚で…。
美羽はおそらく関わりナシ。が、沙織里は関与の可能性を。全くのゼロではないのなら。藁にもすがる思いで。
この事件はスピード解決。犯人や動機は疑いの通り。尚、美羽の事件とは無関心だった。
不条理にも感じた。一方は見つかり、無事解決。しかし一方は…。
事件の中身や状況もあるだろうが、この違いは何なのだろう。
今も苦しんでいる被害者家族は救われないのか…?
保護され、再会を果たしたニュースを見た沙織里の胸中は…。
“良かった”。
とっくに壊れていたと思われた沙織里の心。
そこにほんの少しの温もりと安堵が…。
なら、美羽だって…。
石原さとみの間違いなくキャリアベストの熱演。この年末、河合優実と主演女優賞を争うだろう。
青木崇高の“支”演。中村倫也の苦悩。
圧巻だったのは、圭吾役の森優作。
終盤(2年後)、絶縁状態だった圭吾が警察の厄介に。仕方なく沙織里は迎えに行く。他人の家を覗いていた変質者として逮捕。
もうほとほとうんざりする沙織里。が、この時、何故そんな行為をしてしまったのか、過去にあるトラウマが…。
ずっと苦しんでいたのだ。自分と似た状況の美羽の事を思っていたのだ。そして後悔。涙ながらに自分の無責任さに謝罪。沙織里はまたキツい口調になるも…。
この後、沙織里からLINEの動画が。事件など起こると思ってもいなかった頃、美羽と遊ぶ圭吾の姿…。楽しく、無邪気に。圭吾も優しい優しい伯父さんなのだ。
泣く圭吾。森優作の名演に打たれた。
本作は実際の事件をベースにしているなどは無いようだ。完全なフィクション。
真実ではなく、結局虚構。そんな厳しい声もちらほら...。
確かに実際の事件ベースではない。が、実際に起きている事なのだ。
映画は真実(リアル)を真実(リアル)に描くだけじゃなく、虚構を真実(リアル)に描く力がある。
ドキュメンタリーでもノンフィクションでもフィクションでも、それが映画の力だ。
失われたもの、奪われたものは大きい。あまりに大きい。
その一方、得たものや取り戻したものも少なくない。
夫婦の絆、身内との復縁。
ラスト、ビラ配りを続ける沙織里らにある人物が声を掛けてくる。微力ながらも協力を申し出る。
世の中悪意に満ちているばかりじゃない。善意はあちこちに。
ヘヴィーな作品多い吉田恵輔監督だが、その中の救いの手、優しさ…。
苦しみ、悲しみ、絶望の中の一筋の希望の光が美しい。
いつか必ずーーー。
本年度ベスト候補。
熱演なのはわかる
沙織里(石原さとみ)は必死さをだそうとしているのがわかった。が、必死さをだそうとすることと、必死に見えるのはちがった。
砂田(中村倫也)は局の方針に疑念をもつ情け深い記者──という設定だが、昨日今日番組づくりをはじめた──わけでもない局内でヒューマニズムと視聴率主義が対立している様子にはムリがあり、結局憐憫をかせぐ状況をつくりだそうとしている気配が、リアリティを上回ってしまっていた。つまり世間の冷たい風にあてられる沙織里たちと、局内で葛藤する砂田を描くことで、惨禍を盛り上げようとしている雰囲気が濃厚で、それがあたかも荻上直子の波紋のようにあざとく見えた。
おそらく映画があざとくなってしまったのは、この映画が「なりふり構わなくなった母親」を描くことに焦点したからだった。
ではなぜ「なりふり構わなくなった母親」を描くことに焦点したのかといえば、それが石原さとみの野望だったから。
憶測に過ぎないが、この映画は演技者としての脱皮を望む石原さとみの野望に付き合うことで、あざと映画になった──と思われる。
言ってみれば石原さとみ脱皮プロジェクトだった。
映画は沙織里を世間と対比させながら描くことで「なりふり構わなくなった母親」を際立たせることに執心していた。日常に「なりふり構わなくなった母親」を投入することで、そこで起こる不協和やAwkwardな空気感を拾っていく。
だから沙織里はつねに狂騒的な状態であり、あるいは、たとえば、テレビの取材で沙織里が娘・美羽の特徴や思い出を話しているとき「なんでもないようなことが幸せだったと思います」と表現したのを、カメラマンが虎舞竜(のロードの歌詞)を思い浮かべてしまうと口を挟むシーン──なんてのもあった。
そのシーンは思いっきり気恥ずかしくて苦笑いした。
結局この映画のつらさは、必死な沙織里の姿に哀憐を感じてのつらさではなく、あざとさ・わざとらしさが小っ恥ずかしいゆえのつらさだった。個人的には「うわあ見ちゃいられん」という共感性羞恥心が発動しまくる映画だった。
このことは石原さとみがぜったいに石原さとみにしか見えないことにも由縁している。
以前シン・ゴジラのレビューに『常に不自然な「気張り」を感じてしまう女優でもある。』と書いたが、この映画の石原さとみも役の沙織里には見えず「とても頑張ってなりふり構わなくなった母親を演じている石原さとみ」にしか見えないのだった。本作で確かに石原さとみは石原さとみにしか見えない女優だと再確認できた。
またリアリティを追求するために出演者たちが一般人の見た目に落としていることも、素直にリアリティにはつながらず「リアリティ追求のために一般人の見た目に落としているんだな」という風に見えてしまっていた。
石原さとみは役作りのために髪を洗わなかった──とプロダクトローンチ(公開前マーケティング)していたことも個人的には裏目だった。
ただし日本では「頑張りに対するねぎらい」点の加算が期待できる。
だからこそ日本映画には深刻な主題を頑張ってつくりました──という独自マーケティングがあり、本作もConsを抑えて高評価されているわけであって、不満を言いにくい防壁をもった映画になっているが、わたしはとりわけ逆張り(あまのじゃくな物言い)をしているわけではない。じっさい見づらい映画だった。
もちろん事件に対する見解に異論はなく、世の中は理不尽であり被害者や遺族に誹謗中傷が浴びせられることがある。池袋暴走やキャンプ場女児失踪事件でもそういうことがおこった。がんらい事件で精神的打撃をうけた被害者遺族にさらなる追い打ちをかける匿名の誹謗中傷は卑劣かつ残酷であり、そんなことをする奴はしねばいいのだし、我が子の失踪や暴行に遭った親がとりみだしてなりふり構わなくなることは当然であり、狙いもキャラクター設定もよくわかる。ただ世の秩序と映画の見た目は別腹という話。
それでも生きていく
気になっていたが映画館で観ることができずサブスクに追加されたため鑑賞
「娘が行方不明になる」という経験のないテーマ故共感こそ出来ないが、日本では年間約8万人もの人間が行方不明になるらしい。もはや他人事ではない。
石原さとみの不安定な演技は素晴らしく、観るこちらが心が痛くなるほど。特に娘が見つかったと警察署へ通報があり、喜んで駆けつけたがイタズラだと知った時の取り乱し様は直視出来なかった。世の中そんなに悪質なことをする想像力のない人間がいるのかとこちらも絶望的な気持ちになる程である。
どれだけ時間が経っても娘が帰ってこない限り終わらない闇。腹を抱えて笑えることも一切ない。それでも残された人間は生きていかなければならない。真っ暗な絶望の中で徐々に、本当に少しずつ立ち上がる人間の美しさを感じることができた。
脇を固める俳優陣の演技も素晴らしかった。青木崇高の妻を支えるために冷静でいなければならないが、時折見せる堪えきれない感情、求められているものと自分の良心の狭間で葛藤する中村倫也の不安定さ、全てが静かに光っていた。
大きな波がある作品ではないが、観た後にじわじわとボディーブローの様に効いてくる作品である。
子を持つ母のリアルな描写
"娘は生きているのか?!最後は見つかるのか?!"をテーマにした作品ではないかと。
我が子が行方不明になり、どうしても見つけたい。探したい。どんなに探しても見つからない。
そんな中、精神的に追い詰められていく母親、それを支える父親などを描いた映画です。
偽の保護通報で泣き崩れる母親の演技は言葉にならない素晴らしい演技でした。
特に我が子が書いた絵を、まるで影を我が子のように重ね撫でる姿は涙が止まりませんでした。
本当は星5にしたかったのですが、個人的に娘さんはどうなったのか、結末がわかるスッキリした終わり方を求めてしまったので4.5にしました😫
わたしたちは、心を失くしてしまったのか?
感想
限りなく哀しくて、愛しくて、優しい物語。
娘が失踪し、出口のない暗闇に突き落とされた家族。どうにもできない現実との間でもがき苦しみながらも、その中で光を見つけていく——。
愛する娘が失踪した。
なかなかヘビーな作品でした。
山場はないですがずっと重く、心苦しかったです。
石原さとみの演技が素晴らしかったです。弟役の森優作も良かったです。姉弟の車の中のシーンは胸が締め付けられました。
テレビ局の記者役の中村倫也の存在も良かったです。
SNSって見なきゃいいとは思うんですが見ちゃうんですよね…。
感情がしんどい作品でしたが観てよかった作品でした。
※地味とか派手とか…視聴率とかって一体何なんですかね?TVって何なんですかね?
※THE虎舞竜?
石原さとみ に感情移入
石原さとみが嫌いになりそう…
演技上手くて石原さとみさんが嫌いになりそう…
私の苦手な犯人わからず作品でした
静岡の沼津が舞台なので、ビラ配りのシーンは清水駅前?とか静岡県民としてはワクワク(笑)
今は閉店した洋品店のトラヤが出て来たのは感動しました
前半は石原さとみ、後半は沙織里
正直、序盤は沙織里役の石原さとみが演技含め「石原さとみ」のままで、あまり物語に集中できなかった。
彼女が、外見の工夫についてをインタビュー等で多く語っていたせいか常に頭を過ってしまい、「あえて傷ませた髪ってこれか…」等と余計なことを考えてしまうほど余裕があった。
ただ、中盤のイタ電→警察署のシーンから鬼気迫る演出のおかげで、一気に沙織里として見れるようになった。
そこから、このストーリーの重さがズシッときた。なんともやるせない…。ラスト光の演出も良かった。
個人的には、とにかく父親役の青木さんの演技が終始素晴らしかったので、もっと言及されて欲しいなと。駅のシーンではつられて泣いてしまいました。
リアリティ溢れる
ネット上の誹謗中傷を受けながら、行方不明の娘を探し続ける母親と、
自分の信念と会社の方針、行方不明家族の思いで板挟みになる記者、
主にふたりの心情にフォーカスして見終わった後も切ない気持ちになる映画でした。
結局娘さんは見つからないまま終わりましたが、「めでたしめでたし」で丸く終わらせなかったことで、登場人物らの心情にリアリティをもたらすというか、終わった後もちゃんと考えさせられる仕組みになっているなあと。
石原さとみさんはどれ出ても似てるなあと思ってましたが、今回は、必死さやイライラ、絶望感、今まで見たことない表情でした。
ほかの俳優陣もあっぱれでした。
ドラマ仕立てな余計な間が全然なくて、何気ない短いシーンが多く、ドキュメンタリーを見ているように全登場人物に感情移入してしまいました。
なんとも言えない、
突然我が子がいなくなる心情は想像だけでも苦しくなるけど、実際はそんなもんじゃないだろう。
石原さとみ演じる母親みたいに苦しみが苛立ちや怒りになる場合もあれば憔悴しきって何も出来ない場合等、誰かを責めたい訳じゃないのに、自分に対する負い目とか色んな感情が入り混じるでしょうね。
冷静に見える旦那だが、形が違うだけで悲しみや苦しみは一緒。家族が壊れる事もあるだろう。
その上誹謗中傷があるとどう気持ちを支えるのか。これは現実でもニュースにもなってましたけど。ほんとに第三者でも怒り狂うくらいの感情だが、それができる人間の心理がほんとにわからないですし。映画であった、保護されたっていたずらなんて最低最悪ですよね。
子どもの事以外とも闘わなくてはいけないなんて‥。
見つからないのは辛すぎるけど、亡くなったという結果より生きてる希望が持てるのかなとか、、、考えてもわからないけど。
現実に今同じ状況の親御さんがいらっしゃるのかもしれない。そんな事考えながら観てると、映画だけどどうか見つかってほしいと思いました。
この映画は偏見を生むだけの映画だ。
こう言った映画を鑑賞する事で、被害者に対する同情心に対して、寄り添うつもりなのだろうが、正確な状況を何一つ偏見なく科学的に検証して映画は作られなければ駄目である。全くのフィクションであり、映画制作者のオリジナルストーリーなのだから、誇張され過ぎるのもどうかと思う。そう、
軽率なストーリー展開である。
こんな状況なら、愛の無い AIにでもストーリーを作らせれば、良いんじゃ無いか。
この中でのテレビ局はコンプライアンスをぶっ飛んで、愛の無いAI以下にしてしまっている。
そして、
それを鑑みれば
旧国営放送は、アナウンサーをAIにして行くようなので、ちょこっと、お節介を語る。
そうさ!放送局も映画制作会社も全部を、愛の無いAIに代えれば良いのだ。相変わらずの商業主義的な報道なんだからね。
インターネットやSNSがおかしいと言うが、眉唾だ。むしろ、
いずれにしても、テレビは完璧に終わっていると思った。
ついでに、映画も終わっているのかなぁ?
また、行政や司法、立法の違法行為を糾弾して、責任を追及していく姿勢はバッシングとは別である事も忘れてはならない。この国のマスコミの類は三権分立を全く理解していない。
性犯罪と政治的違法行為は別である。
タイトルなし(ネタバレ)
見ていてずっと苦しかった。
大切な我が子が突然いなくなってしまった苦しみなんて、
味わっていない人には到底理解できないものだが、
今作では気持ちが痛いほど伝わってきた。
今作のように行方不明家族に密着したドキュメンタリーを見たことがあるが、どこか他人事で、見つかればいいなぐらいにしか思っていなかった。
映画を見ている時も構成的には見つかることなんてないんだろうな、と思ってはいても、美羽ちゃんが保護された、と聞いた時には画面の外で小さくガッツポーズをしている自分がいた。それほどまでに引き込まれる演技をする石原さとみ、青木崇高、森優作の演技力に脱帽。
最後には美羽ちゃんが虹の橋を渡ってしまったのかな。
グラスが反射してできた光の虹が美羽ちゃんに架かり、
それを母親が影で撫でているのが見ていて辛かった。
どんなに言葉を尽くしても、映画の良さを上手く伝えられない。
進展が無くてつまらなかった!!
終始ピリピリしているだけで、誰かが捜査してくれるという事でもなく、ストーリーに動きがないまま終わります。YouTubeで犯罪ものや未解決事件ものを良く聴くのですが、事件ものを期待すると何も進展が無くてつまらなかったです。中村倫也が苦手なのですが、案の定声が小さくて声質も聞き取りづらかったです。しかも、やはりショボい役でした。同じ監督の前作「神は見返りを求める」の方が、遥かに良いと思います。まあ犯罪被害者の夫婦を描写するというだけの事なのでしょうが、今回は住所バレでショボい奴が来るとSNSプチ炎上くらいしか無いのも、石原さんが全部曝け出すには、起爆剤が全然足りないです。警官に食ってかかるとか、犯人を刺すとか無理ですかね。他所の子が見付かって、良かったね良かったねと泣くシーンは良かったです。
気持ちに余裕のある時に観る事をお勧めします
仕事終わりに晩酌しながら鑑賞。
兎に角石原さとみの演技がすごい。
圧巻の一言。
話は行方不明になった娘の為に奔走する家族の話。
それを主軸に
報道とは
TVとは
ネットとは
と、いろいろと問題定義してくる。
大袈裟かもしれないけど観ている間
心臓?心?をぎゅっとされてるような
何とも言えない感覚になる。
終盤に差し掛かるころには
お願いだから救われるエンディングであってくれと
思っていた。
確かにバッドエンドではないのかもしれない。
が、しかしそうじゃないんだよ・・・と思いながらも
それでも少し、ほんの少しだけ「ほっ」っと出来るエンディング。
石原さとみがとにかく良かったのだが
青木崇高さんの演技も良かった。
そして中村倫也。
取材を進めていくうちに記者としての何かが徐々に
本当に少しずつ
崩れていくさまが何とも言えなかった。
印象的だったのは駅前での青木さんの涙。
レビューを書いてる今でも思い出すと泣けてくる。
この作品は観る人を選ぶのかもしれない。
映画を観る時は基本「ぼけぇ~」としながら観ている。
晩酌しながら観るってこと自体が稀で・・・
観終わった後に酒が減ってないことに気付き
残りの酒をあおって寝たのだが
今朝は軽い二日酔いだった・・・
そして寝る前に娘に言われた言葉
「父がつらそうな顔して観てたから
私は明るい時間に気持ちに余裕ある時に観る事にした」。
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