ミッシングのレビュー・感想・評価
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行方不明当日を削った謎の脚本
番宣通りの正気を失った石原さとみの魂のこもった泣きの芝居を十分堪能しました
素晴らしい芝居でした
しかし物語の始まりが、何故か娘が行方不明後で母がひたすらビラ撒きをしテレビニュースへの依存する場面から始まる
最初から娘がいなくなり正気を失った状態にしたのは何故だ
起承転結の起を削除されてしまった為に物語に入り込めす彼女の気持ちと同化できなかったよ
起=笑顔で子供を弟に預けてライブを楽しむ笑顔の彼女
子供が帰って来ずに困惑して何度も電話する夫
ライブ後に半狂乱になる石原さとみ
この大事な起の部分を削った理由が理解できない
物語は何が起こるでもなく、正気をうしなって周りに当たり散らす主人公
そんな主人公にかけらも共感がもてないし物語入り込めないよ
わめき散らす場面を削って行方不明時の起を少しでも入れてくれたら良かったのに
ライブ会場ではしゃいでいる通常の笑顔の彼女があれば狂っていく様が引き立つし、彼女に同情できたのに
悲しい物語のはずなのに主人公に感情移入できなくて、少しだけ泣けたのは弟君の最後の謝罪だけ
彼のせいで行方不明になったんじゃないのにひどい目にあって本当に可愛そう
お前もライブ行ってたくせに、ひどい目にあってるにも関わらず罪悪感で泣いて謝罪する弟君にひどすぎないか!!
って最後まで主人公にいらいたよ
SNSで悪口書き込む人のように主人公がライブに行ったのが悪い!って言わせたかったのなら脚本の狙いにまんまと罠にはまってますが
石原さとみは悪くない
これは脚本がわるいのさ
寝ても覚めても
優しい映画
事件はとても悲しくて、両親の悲しみはとてつもなく深い
目に見える人達は皆優しく目に見えぬ者どもが攻撃的で辛くなる
まだまだ人を信じたいと思う、思いたい
メディアでは色々なことが報道される
ドラマや映画の宣伝もある
有名人のスキャンダルも数字が取れるだろう
地震や台風情報は生死に関わる
報道の自由とはよく言ったものだ
誰の為、何の為に報道するのか今一度考えてほしい
番宣でテレビに石原さとみさんが出ていてこの作品を見ることにしましま
『ヒメアノ〜ル』はとても衝撃的な作品でしたね
吉田監督は人の心の静けさや激しさを撮るのがとても上手い方
『空白』の静と動も絶妙でした
この作品の心も多彩です
『空白』の後半で古田新太さんの台詞がどの作品にも当てはまる
私の疑問と同じなのです
「どうやって折り合いをつけているのかな〜」って
悲しみや怒り、みんなどうやって折り合いをつけているのでしょうかね
石原さとみは熱演だが……
ユナイテッドシネマ浦和にて鑑賞。
【以下、個人的な感想なので、本作を大好きな方はスルーしてください】
8歳の娘の失踪事件に奔走する母親を石原さとみが熱演。その夫を青木崇高。この事件を報道するテレビ局員に中村倫也を配して描かれた「娘探しのドラマ」。
本作の見どころは、やはり、石原さとみの感情爆発するような演技。
いままでの石原さとみが殻を破ったような姿は、今後本格的女優になっていくような予感を感じる。
娘失踪事件を描いた物語で様々な人たちが絡んでいるドラマはそれなりに見応えはあるものの、如何せん終わり方が悪くてモヤモヤしまくる。
具体的には記載しないが、これでは気分良く映画館を出ていくことは出来ず、石原さとみの熱演が空回りしたような残念な作品だった。
<映倫No.124123>
行方不明者1000人
見終わって、日本の行方不明の子どもの数を調べてしまった。1000人以上いるらしい。
私はアイドルオタクをしているのですが、オタクってよくアイドルの幼少期の写真を載せて「こんな可愛いのによく誘拐されなかったねw」って言うんです。私このノリが昔から苦手で。この映画を見て自分の感性は正しかったんだと思いました。
この映画の主人公のように未だに自分の子供が見つからなくて苦しんでる人が何人もいるんですよね。
正直、行方不明のニュースを見て親の管理が甘かったのではと思うこともあります。だからと言ってそれを口に出したりインターネットで親を誹謗中傷するのは違いますよね。親が誰よりもそれを分かっていて自分を責めているんですから。
「空白」みたいに誰かが自分を責めすぎて命を落としてしまう場面があるのでは、とヒヤヒヤしながら見てました。こんな状況じゃ狂っても仕方ないですよね。娘が保護されたと連絡を受け、嘘だと分かった時の石原さとみの演技がもうめちゃくちゃ上手くて、怖かった。いたずらの電話ひとつで人をここまでさせてしまうなんて。
マスコミの在り方も考えさせられますね。切り取り方次第で何も罪のない人を悪く見せることができるって怖い。こういう映画を見てマスコミ避難してる人も結局忘れて、事件をエンタメ消費してしまうんだろうな。
人生は学びなのかもしれない?
まず、石原さとみの振り切った演技(快演)に大拍手を送りたい。物語は失踪した愛娘を捜索するストーリーですが、残念ながら、ハッピーエンドは見えてきません。その代わりに、石原さとみの新たな才能を見出したことと、どんな不幸があろうと必ず人間は光明を見つけて生きていくのだということを教えていただいたので、充実した満足感を味わえた傑作だと思います。石原さとみは迫り来る中傷やどんどんと進む希望の喪失の中で、まさに鬼子母神(未子がいなくなり半狂乱となって世界中を駆け抜け探し回る)のごとく駆けずり回ります。ある時には警察署で失禁までしてしまいます。その愛娘に対する執着の凄まじさに胸が打ち震えました。その後、愛娘は戻ってくることはありませんでしたが、最後の愛娘の書いた家族の落書きの上に、ガラスを通して虹がかかった時、まさに人生はそうして立ち上がっていかなければならないのだということを示唆していて感動しました。つまり試練はどんなことがあっても乗り越えていかなければならないのです。人生はシナリオ通りです。自分でその困難を味わうことを決めて生まれてきているのですから、酷なようですが超えていかなければなりません。ある意味人生は修行であり、学びです。愛娘を失うという不幸の中から、学びに学び、旭日のような力強さで再び立つしかないのでしょう。あと、石原さとみ夫婦に対する誹謗中傷の件ですが、人間は過去世において殺人窃盗など平気でやっていたという名残なのでしょうか。悪はいまだに潜在意識の中に残っています。それが出てくる人と、出ない人がいるだけだと思われます。私たちは、常にその気持ちをコントロールするという学びに徹していきたいものです。
重たさしかない。
この映画は、犯人探しのミステリーでも
サスペンスでもなくて
家族の物語……とも違う。
居なくなった娘を探す母親、の心が壊れたモンスターぶりと
報道の情報操作、数字の都合っていうのは
どう創られるか……を感じた。
知る権利、知らせる自由が相まって
報道の情報操作がされ、見させられてて
踊らせられて。
親目線でみれば、
やっぱり子供に何かあれば、
自分の中だけじゃ感情の処理は出来ない
かなぁ……
責任を押し付けられる、
怒りをぶつけられる、そんな存在を探しつつ、
やっぱり自分が一番悪い!って
堂々巡りしそう。
そういう意味では、石原さとみのモンスターぶりは納得できます。
それにしても、ずっと重たい。
画面すらも暗くて、どんよりしている。
救いがないからかな。
シネマサンシャイン沼津で見ろ!(関係者とか回し者ではないです)
石原さとみの演技が良いと聞いて見てみました
それ以外に事前情報ナシで見に来たんですが、舞台が地元だったとは…
それは映画が始まって速攻で分かりましたよ
特に地元の人には言っとくけど、この映画は是非ともシネマサンシャイン沼津で見ろ!
(関係者とか回し者ではないです)
事情が許すなら、天気の良い日、映画見る前に沼津駅北口のロータリーを20分くらいゆっくり散策してから見ろ!
実際、星一つ分くらい評価が違ってくるかも
事前情報遮断スタンスをこんなに後悔したのは初めて…
あんまり事前情報を遮断するのも考えものだ…と痛切に思いましたよ
(かたくなに事前情報から目を背けてきた地元民のコメントです)
ネタバレにならない程度に言っておくと、この映画は謎解きミステリー映画ではない。
ありがちな感動ポルノ映画でもない。
不幸せな事件が起きてしまった後の関係者たちの人間ドラマです。
人間の弱さとか強さとか、その分水嶺に立つ危うさを見せ付けてくれるドラマ作品です。
シン・ゴジラではあんなに浮いた演技をしていた石原さとみが、この映画では確かに良い!
この役がもしも中谷美紀とか菅野美穂とか二階堂ふみ、あるいは戸田恵梨香、もちろん安藤サクラとかだったら…とも思っちゃったけど、次の作品を期待させる出来でしたよ。もっともっと出来る子だよねって思っちゃう。まだまだ伸び代がありそうだって感じるんだよね。ホント次が楽しみ。もちろん本作もかなりかなり良い!無理やりネガティブな意見を言うなら、口野・内浦のあたりの沼津市民としてはまだちょっぴり垢抜け過ぎてるかな…と。
青木崇高の安定の演技も良い!とくに歩き方とか立ち姿のホンモノ感がちょっとシャレにならないくらいリアル。
美保純は静岡県の出身で、ホントに静岡のお母さんって感じで、ストーリーにもっと関わって欲しい役所だった
森優作もハマり役だと思う
なんか石原さとみの評判以上に良いものを見たって気がします
鑑賞後にお読みください。
私は本作の予告編を見た時、石原さとみさんの演技に目を見開いた。
以前「シン・ゴジラ」での石原さんの演技は私にはノイズだった。
それが本作では素晴らしい演技派俳優に見えたのだ。
たしかに予告編では...。
そして本作だが、残念なことに私には全く響かなかった。
主役が頑張れば頑張るほど、ドン引きだ。
主役が泣いてイラついてばかりで話が進んでいかない。
実際に子供が行方不明になったとしたら、確かに平常心ではいられないだろう。
泣くだろうし、自分を責めるのも当然だと思う。
だが劇中それを長々と見せられては、さすがにいい加減にしてくれと思うのだ。
そしてその過程を乗り越えて主人公が葛藤と苦悩の末、何かを見出したのなら溜飲も下がっただろう。しかし残念ながら、私にはそれも感じなかった。
鑑賞途中で私は本作のテーマが行方不明の娘を必死で探そうとする母親の話ではなく、それを題材にするマスコミ(TV局)の在り方をテーマにした作品だと感じてしまったのだ。
それは新人女性記者の「TVってなんなんですかね?」のセリフでも描かれている。
そんな観方になってからは、主役の迫真の演技?は邪魔でしか無かった。
本作の主役は中村倫也さんだと思うのだ。
彼こそが挫折や屈辱を感じながら、視聴率を取ることと真実の報道との間で葛藤し、それでも答えを探そうと苦悩し成長しようとする姿こそ本作の肝だ。
なのでTV局側視点から描かれていればもっと良かったのにと思う。
これが私の本作を観た率直な感想です。
☆の評価が低いのも私の観方が悪かったせいかもしれません。
なので本作を愛している方や石原さとみさんのファンの方には、たいへん申し訳ないレビューになってしまいましたことをご容赦いただけたら幸いです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
石原さとみはえらいなあ
重たい
前半はなんか演技も含めて微妙だなぁと思いながら鑑賞していました。失踪後3ヶ月という状況から始まるので、主人公夫婦に感情移入出来なかったんですね。
中盤以降は夫婦それぞれ迫真の演技でした。
現実でもこういう事件が度々起こりますが、ご両親は想像を超える痛みに耐えて生きていかなければならなくなりますね。
重たい映画でした。
先入観で物事を判断することの危うさ
本作は人間の意識がいかに目先の事象によってそらしやすいかを幾度となく体験させられる一本だったと思うし、思い込みによっていかに印象が操作されやすいかを痛感する。そして男女の考え方の温度差も対照的に描いていて随所に仕組まれたストーリーラインに思わず乗ってしまいそれに気付かされたときはとてもハッとさせられた。
例えば娘の目撃証言を受けて警察署に相談をしに行く箇所がある。そこで警察と夫妻とのやり取りがシーンの中央にあってそこに目は行くのだけれど隣に隣人トラブルに対応しない署内の人間を恫喝している男性がいる。両者を同じカメラに移しているのだがどうしても意識や聴覚の方は夫妻よりも恫喝している声の方に気をそらされてしまう。また商店街で口論している男女がいて喧騒が続く中娘の張り紙にいたずらをしてあって限界を迎えて母親が思わず叫ぶシーンがあるがそこでもより大きな音に注意が向かってしまうなど、必ず両方の対称性を際立たせて組み込んでいるのがとても作り込まれている。
また報道に携わる人間のアンビバレントな事情などにも深く描く。口では「正義」やら「不正を追求」などと口にはするけれど自分たちの視聴率や見たいものしか認めない、結局「絵」にならないものはお蔵入りにして自分が求めるものを作り上げてそれをさも「真実」と称して散布することの愚かさにも踏み込んでいる。紗織里がテレビ局の人間に不信を抱き詰め寄るシーンで、手前で口論しているがその奥ではカメラマンがカメラを構えていかに面白く映るかというポジションを意識している最中に小物が風に飛ばされて悪戦苦闘をするところはそれを戯画化して風刺のようにも見えたし、はっきりしない程度の紗織里の弟をカメラの前に出して「事件を明らかにしたい」と口で言いながらも強い口調で糾弾したり、まるでその弟が犯人だと思わせるような編集をするなど、うまく二面性を浮き彫りにする見せ方も見事。
そして男女間の温度差の違いも本当にリアルで、女性の方は感情が先走って男性側はぐっとこらえて目先の事にいちいち反応しないという対象的になっていたのも興味深い。
今の時代は人とつながりやすいし情報が秒速で目にしやすい時代。手元のスマートフォンを開けば地球の反対側のことまで知れる時代。
情報を手に入れやすいということはそれだけ目にしやすい文字が多くなっているしものが多ければ多いほどノイズが頭の中を満たす。そしてなかなか答えが出ないことを拒絶してしまって自分たちはどこかでこの事実はこうあってほしいという欲が働いて湾曲して捉えてしまう。母親はわらをもすがる思いでネットの書き込みを真に受けて突っ走ってしまう姿や報道陣のカメラの画作りに結果的に協力してしまう。頭ではわかっていながらも体が動いてしまうところは見ていて辛かったが、その彼女が他人の痛みを自分のことのように感じて泣いたりする姿はとても尊いものとして作品に刻み込まれて思わず体が震えてしまった。
映画というより
ドキュメンタリー映像を観ているような感覚になった。
内容、演技が自然すぎて日常の続きを観ているような感覚に陥るくらいリアルな内容だった。
石原さとみさんが演技がうまかったのはもちろんですが、旦那さん役の青木崇高さんの演技が凄い切なく、砂田さん役の中村倫也さんが良い意味で役に溶け込んでいて名前を調べるまでわからなかった。
娘さんの目撃情報があったときの石原さとみさんの鬼気迫る演技は母親になったからこそできるものだとも思った。
長い苦しみを経て差した一筋の僅かな光
狂った世界で生きる私たちの物語
ニュースで悲惨な事件ばかり、報道される、しかし私たちは、1週間、一ヶ月もたてば忘れてしまう。そこには悲しんでいる被害者がいるというのも、徐々に忘れていってしまう。
身近な人や大事な人なら勿論、別だが、人間は他人の大きな事件は忘れていく。しかし、人間はそんな悲しい事ばかり抱えて生きて行けないのも事実。
私達はこの狂った世界で生きていれば、いつ、その身近なひとが当事者になるかもわからない。もっと想像力、優しさを持って生きなくては行けないといけない。
しかし、狂ったこの世界でも人間はその喜びや小さな光で勇気や喜びをもらい、生きていけるのかもしれない。
姿の見えない悪意はやはり怖い
どこかの町でたまに起こる幼児失踪事件。事故で亡くなって遺体が見つからなかったり、誰かが連れ去ったり、誰かに殺されて遺体が見つからなかったりするのかもしれない。昔と違って今の失踪事件は、なぜ目を離したとか、管理ができていない等、被害者である幼児の親に批判の目が向けられるときがある。さらに親が殺したんじゃないかという誹謗中傷さえ起こることがある。SNSの弊害ともいうべき状況だ。
この映画で描かれるのは、なぜ娘がいなくなったのか、誰が犯人なのかではなく、あくまで娘がいなくなって苦悩し奔走する夫婦の姿だった。情報提供を呼びかけ、マスコミに働きかけ、まったく手がかりがつかめず、誹謗中傷も受けたりしながら、徐々に精神的に追い詰められていく。娘が見つからない苛立ちを周りにぶつける母親を演じた石原さとみの演技が迫真すぎて観ているこちらがほんの少しイラッとしてしまった。でもこの状況ではイラッとする感情が許されない気がしてしまう。観ているこちらが試されているかのような感覚に陥ってしまった。
本作では、登場する人たちに総じて悪い人はいない(ように見える)。彼ら夫婦を支えようとする人たちも多い。悪い側に立ちがちなマスコミの対応にしても、その立場を考えてみると仕方ないよなと思える部分もある。そう、悪意をまき散らすのは、いつも姿が見えない人たちだ。わかってはいるが、そのことを強く意識させる映画だった。
娘を探すあの夫婦の活動には終わりがない。活動を終えることで娘のことを諦める=娘に愛情がないと(自分たちで)判断してしまうから。もしかしたらそんな批判をする、姿が見えない他人もいるかもしれない。それでも映画のラストのように日々を過ごせるのであればあの夫婦はまだマシなのかもしれない。実際に起こった失踪事件ではもっと過酷な状況置かれている人もいるんじゃないかと推測してしまう。
いろいろと心を揺さぶられる映画だった。オリジナル脚本でここまで揺さぶられるなんて素晴らしい。誰もにすごくいい映画だと強く勧めることはできないかもしれない。それでもわかってくれそうな人にはいい映画だったと強く勧めようと思う。
スターサンズ…⭐︎
スターサンズの企画ということを見逃してしまっての鑑賞。
久しぶりに骨太な味わえる作品だった。
行方不明になった娘を探す石原さとみと青木崇高の夫婦を中心に静岡テレビ勤務という設定の中村倫也と
弟役の森優作が絡み物語は進んで行く。
テレビ局の取材がわざとらしく、おきまりのSNSの炎上と続いていくのだか役者さんの演技が迫力が
あり、結構夢中で見ることが出来る。
石原さとみは、こんなに演技が出来たっけ⁇と思うくらい狂ったような母親を見事に演じ、
青木崇高は昔 NHKで放映された中園ミホ脚本の「はつ恋」に出てくる何とも優しい夫を
思い出してしまうキャラクター。
中村倫也も森優作(こういうイメージの役が多いなぁ…)も印象的だった。
終盤、報道の現場が繰り返され「報道」の意味とか立場とか「新聞記者」をのイメージと
重なるのはスターサンズだからか。
物語もへんにお涙頂戴になっていないし、
ラストは自分には納得して、良かったと思う終わり方だった。
エンディングも大音響の歌ではなく、美しいソロピアノで終わってくれた。
良いなぁ…。
とにかく石原さとみだが青木崇高に泣く
よかった。面白かった。石原さとみの芝居が鼻につき過ぎたらどうしようと思ったけど、ギリギリうまく残った、みたいなことも含めて緊張感のある映画だった。冒頭口半開きの石原さとみの出足は悪くなかったが、いづれにせよ使う側のセンスに負うところは大きい。
同じ吉田恵輔監督の『空白』や春本監督の『由宇子の天秤』とか思い出しながら、だいたい悪意ある吉田恵輔の世界の割にはヒューマン寄りの作品でもあった。とにかく泣かせるのは青木崇高のロングショットの眼差し2発である。あんだけの悪意ある世界のラストでさもない配役から伝えられるソレによって、2時間の徒労の何かが報われる、そのリアクションの美しさ。
ああ、これは犯人はきっと…という決着の予想がついたところで、どちらかというとカサベテス『こわれゆく女』の系譜の映画なのだと理解した。なのでそのこわれっぷりのオーバーアクトは石原さとみからすればよくぞここまで、とは思いつつも、やっぱりこの題材この手法でいくと石原さとみの素の部分が人生を補完してくれない。その分が惜しい。極端な話、誘拐された女の子がやはりもう少し意味を持ってほしい。その意味で、面白くもある虎舞竜ネタの辺りでテーマ自体の空洞は見渡せた。
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