ミッシングのレビュー・感想・評価
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石原さとみさんのリアルな表現に胸が締め付けられました。
愛娘がいます。毎日愛おしくて眺めてしまうくらい、全てが愛おしいです。だから、この母親の気持ちや必死さが痛いほど伝わって終始苦しかった。石原さとみさんの演技を大袈裟な演技と言う人もいるけど、私は全然大袈裟じゃないと思った。愛する我が子が突然居なくなり、生きているかも知れないという希望だけで生きている。同じ状況になったら私はこの母親と同じようになると思う。
どんな人でも愛する我が子が失踪したら、精神は崩壊する。人によってその壊れ方は違う。
子供がいる人、いない人でも意見が分かれる作品だと思う。
警察に保護されてるって!!
事件の当事者と外野のリアル
幼女失踪事件を軸に、母親・父親・親族・報道関係者など、事件に関わる人々の姿を描き出す本作。
ずっと心が落ち着かず、生々しくてリアル。誇張して視聴者を面白がらせることが目的じゃなく事実を報道したいという砂田が、その事実が面白いんだと突き返され何も言えなかったのが印象的。センセーショナルな事件を世間は好き勝手に解釈して盛り上がるけど、当事者にとっては大迷惑なわけで、この辺りの表現が絶妙でさすが吉田監督です。
ギリギリの精神状態でも生きていかなきゃいけないし、生活しなきゃいけないし、そのためにはお金が必要で、その日々を繰り返すことで時間が経ち、少しずつ喪失と共に日常を生きることが出来るようになって、でも普通では全然なくて。死別ではなく失踪という形の残酷さもまた改めて目の当たりにすると辛かった。
通して展開に変化がなくずっと「娘を探す」に終始するので、どうしても冗長的に感じてはしまいましたが、それでも最後まで飽きることはなかったです。色々考えさせられました。
5時間くらいに感じた
石原さとみが心身全てを投じた作品「Missing」 誰が見てもその境地を感じる作品です。
産後間もない石原さとみが、自ら新たなるスタートだと言いきる。全く新しい境地となる作品「missing」。。
間違いなく実話を元にしているわけで(当事者に直接話を聞いている?)ラストに、着信があり「もしもし?え?娘が保護されたんですか!?」という含みを持たせたハッピーエンドかバッドエンドかわからないような、、そんな終わり方にしてくれるんだろうなと勝手ながら思っていましたが、現実はそんなには甘くはない。。
案の定、嫌だここで終わらないでくれ、、、嫌だ、、というところで終わるという胸糞。。。
しかし、考えた事があるだろうか。。
自分の愛おしい娘息子が当たり前にいることが当然当たり前であり、成人を迎えるのが当たり前という中で、突然消えてしまう娘息子。。
果たしてあなたはそのとき、石原さとみの演技を映画の中でのただの演技だと終わらすことができるのか、、自分ならどれほど心が壊れる程苦しいか考えてみてほしい作品です。
あなたの子供は、目が合えばいつでもあなたのことが大好きだよって笑顔も見せてくれますよ?
そんなときあなたはどんな顔を返してあげますか?
未解決事件
人間のあるあるなイヤな部分を突いてくる
娘の失踪事件により炙り出させる人間のあるあるな部分を突いてくる居心地の悪い映画でした(それだけ映画の出来が良い証拠)。
自分は結婚1年目の男なので、青木崇高が石原さとみから「熱量が違うんだね」とか「なんでそんな態度なの」とか責められてるシーンがほんとに苦しかった。
娘の失踪のような大事件でなくとも、日々の生活のやり取りで類似することはあって、どう返答するか困る場面を多々想像した。場面場面で青木崇高は悩みながらベストだと思う対応しようとしてる姿がリアル。
中村倫也は仕事の倫理観の悩みにぶち当たる役柄で、最後までその悩みに答えは出ない。そこで人間は一生悩んでクソな人生送るのかなぁ、的な描写がリアル。
あと、要所要所に街の人たちが諍い起こしたり、逆に気を遣ってくれる人がいたり、人間ってものがほんとに業の深い難解な生き物だとイヤでも見せられて、上手いと思いました。
何回も見たい映画では無いけど、リアルさが凄いつらくなる傑作でした。
最後の旦那さんが泣くところ
子どもの居なくなった悲しみを知る母親…という気持ちがわかる味方が奥さんに出来たのが嬉しかったのかな…と思いました。
無事に見つかった子供に嫉妬ではなく、心から良かったと言っているのが好印象でした。
大切な人がいなくなること
愛娘が突然何者かに誘拐され、手がかりが何もない中、僅かな希望に縋って懸命に生きていく母親の話。
最後まで希望はない。
辛く、悲しく、苦しい映画だった。
ただ、この話のように、行方の分からない家族の無事を信じて、ずっと待ち続けている人や、事件や事故等で家族を失った苦しみから、どれだけ経っても脱け出せない人が、この世の中には沢山いるのだろうと気づかされた。
そういう悲しみを抱えた人に出来ることは限られているのかもしれない。
“あなたの悲しみは分かる”そんな言葉にも限界があるのかもしれない。
それでも他人の悲しみに少しでも寄り添える人でありたい、苦しい思いをしている人を攻撃や嘲笑の的にするのではなく、優しく見守れるような社会になるといい、そんなことを強く思った。
後味は決して良くはないが、この映画に出逢えて良かった。
結末が出ないまま
“映像の見せ方”に困惑
人間のリアルな心情を描くヒューマンドラマ映画が好きなので見に行ったが正直、期待はずれ。
終わりのない不安、自己嫌悪、周囲への怒り、いたずら行為の実態が描かれていたが、正直それらを全て含ませて何を伝えたいのかが分からなかった。
さおり(石原さとみ)が前へと進む結末をゴールとするならば、“2年後”みたいに変化の起こる期間をすっ飛ばして良いはずがないと思うのだが。執拗に弟に焦点をあてる必要もなかったのでは?
この監督の作品が初というのもあるかもしれないが、演出や設定、設定に対する脚本がどうも受け入れられなかった。
商店街の喧嘩話やスーパーでの顧客対応、ホテル従業員の言葉遣い、誹謗中傷しかない書き込み、警察からと勘違いしたいたずら電話、砂田さん(中村倫也)の愚痴をこぼすシーン、景色をただズームアウトするだけのカット、逆光を利用するためだけのヌルッとしたカメラの動き。
気になりすぎて内容が全然入ってこなかった。
序盤から手ブレが酷い時点で、嫌な予感はしていたが…。
行方不明事件から何ヶ月経っていて、警察とのやりとりや事件の成り行きなどが不明瞭な点と、怪しさ全開の弟の素振りは、見る側を困惑させる要素でしかなく、モヤモヤした。
さおりの心が崩壊していく様子はよく描かれていて、体験し得ない話であるだけに心が痛かった
子供が失踪した家族の焦燥感、喪失感や愛情を 垣間見えて 自分がその...
子供が失踪した家族の焦燥感、喪失感や愛情を
垣間見えて
自分がその立場になったらと考えされられました
〔どこまでいっても客観的なのかもしれませんが)
父親と母親の愛情の形の違いが
行動と言葉に如実に出て
石原さとみとあおきさんの演技に
感嘆しました
お気持ちは分かるって、どのくらい分かる気持ちで言ってます?
行方不明になった娘を探し日々憔悴していく母親を、石原さとみが演じる。ネットの書き込みを見て、世間の辛辣なる暴言と冷たさに削られていく精神状態が痛々しい。というか、役作りが真に迫りすぎていて、言葉を失うほどスクリーンに見入った。髪はボサボサ、服装にさえ気を配れず、目は血走っている。口の端が荒れるほど役に没頭する石原さとみの凄み。
子探しの母と父の温度差が伝わってくるが、それは見た目。父親がけして無関心なわけではなく、母親の暴走を冷静に見極めようとして、むしろ落ち着かざるを得ない。たいてい、こういう経過をたどった夫婦は離婚しがちだけど、しなくよかった。それだけでも父親青木崇高が母親石原さとみに寄り添ってあげていた証左だ。
その夫婦の熱量に、どの立ち位置で接していいのか悩むテレビマン。夫婦に寄り添うか、視聴率を取れる"面白い"番組にするか。人は概して、その出来事がわが身のことにならないと本当の痛みはわからないものだ。だからたとえ小さなことでもわが身のことになればすぐに痛みを感じてしまう。それが世の中なのに、他人であるテレビマン中村倫也に折れない良心があったことが救いだった。
そして数年経ち、なんの希望も見いだせない母親は、緑のオバサンを始める。子供たちに寄り添うことで自分の気持ちを癒すのではなくて、少しでも子供たちを守る側に立ちたいって気持ちからだろうか。その姿を見た時、ああこれはこのまま未解決となるのだな、と察した。そしてその通りだった。その終わり方は辛いのだけど、むやみにハッピーに終わらせるよりもリアリティがあっていいと思った。
先日、映画『正義の行方』を見た。こちらはドキュメンタリで、女児二人殺人容疑で死刑確定し執行された死刑囚が冤罪ではないかとして再審請求をいまだ弁護側は続けているのだが、もし冤罪が晴れたとして、じゃあ本当は誰が犯人なのかモヤモヤは晴れない。そんな事件をはじめとして、世間では、失踪や誘拐を含めて子供が絡んだ未解決の様々な事件がたくさんあるのだろうな。そして、当事者のほかはそんなニュースを聞いても、また新しいニュースに流されて忘れていくのだろうな。
生き地獄
子供を持ったことがあるヒトは多分見ていられない。キツすぎる。
子持ちにとって考えうる最悪の事態で、観たくないと思いながら映画ファンの性で観てしまった。
モデルになったのは、山梨のあの事件だろうと容易に想像がつく
顔を知っている個人的に関わりのある人達は概ね、夫婦に同情的で協力的だが、ネット上ではバッシングの嵐。プライバシーは暴かれ、根拠ない憶測からとんでもない決めつけと、誹謗中傷が横行する。ネット上の顔の見えない相手はただのアイコンでしかなく、送信する側も匿名なのでお手軽お気楽に蜜の味の他人の不幸を楽しむことができる。うさばらしや、正義の押しつけ、顔を知っている人達にはとてもできないことができてしまうのだ
ネットを見ないのが一番と思うが、そうできないのが人間だ
報道は、影響の大きさからあくまでも公平であるべきで、憶測や根拠の少ない決めつけにそった編集をしてはいけないのは「正論」だが、所詮視聴率あってのものなので、良心的報道を心がける記者にはジレンマを生む。砂田のような良心的記者がどれくらいいるのだろう。
石原さとみが圧巻。
娘を取り戻したい一心しかない、取り戻すためなら何でもする
時に愚かですぐに取り乱す、キレて暴言を吐き、当たり散らす。かと思えばすがれる相手には土下座せんばかりに行動を謝罪して身も蓋もなく協力を要請する。
ちょっと地方のヤンキー入ってる、し◯むらのトレーナーやTシャツ着てそうな普通の若い母親を、演技とは思えないくらいリアルに演じる。キレイな可愛い子ちゃんなところが微塵もない
そして、夫・豊役の青木崇高が素晴らしい
黙って諸事万端切り回す。実は細かいところにも気を配っている
大抵の夫婦なら、この二人の夫婦喧嘩の様子にリアルを感じると思う。
胸が張り裂けて普通でいられない妻を支え続ける。暴言吐かれても一緒にキレることなく、控えめに宥めて妻を刺激しないように、落ち着かせようとする、そして、自分としては反対でも最終的には妻の意志に沿ってできる限り付き合う。彼は暴言吐かれても振り回されても妻を一切責めない。妻の辛さが十分分かっているからだろうと思うし、自分まで壊れたらおしまい、と、頑張って冷静に踏みとどまっているよう。
救いがないこの映画の中で、このふたりの夫婦愛だけが、若干の救いだった
沙織里の弟圭吾は、多分知的にボーダーか発達障害だと思う
騙されやすかったたり変人や怪しげに見えたり生きにくいタイプだと思う。
姪の失踪で一番傷つけられ救われないのは彼だ。
テレビ局は明らかに視聴率狙いで彼のインタビューを撮ったのは明白、事実反響は大きく。
そもそも番組作成側に彼が犯人というバイアスがかかっていなかったか。
決めつけは冤罪を生むことに繋がると分かっていながら。
娘が保護されたという電話に、私も眼の前が明るくなった。ドキドキして嬉しかった。
希望の絶頂からどん底へ。そんなイタ電するか、それ、面白いのか
ヒトの悪意の底知れなさに胸が詰まった。
新たに行方不明になった女児が無事保護されたとき、沙織里は本当に「よかった」と思ったのか。なんでうちの娘じゃないのか、とか、うちと同様に見つからなければよかったのに、と思わなかったか
この失踪女児の母親が、駅前でビラ配りをする夫婦のもとに現れて、できることをさせてくれ、というところ、彼女も犯人が元彼で、相当バッシングされたと思う。それでも申し出る。そこで今まで堪えていた豊が堰を切ったように嗚咽する。
心が抉られるようでもらい泣きしてしまった。
こういう繋がり方ができるのが、本来のヒトではないのか
幼い娘が失踪した夫婦に起きうる事態を網羅したようで、エピソードが多く、尺が長いが、省略しても良いと思われるものが一つもなく、始終重たい心で最後まで観ました。
誹謗中傷に豊が立ち上がり、弁護士に相談、泣き寝入りしない行動を起こしたことで投稿者が検挙される。やりたい放題は許されず法も無力ではないことを示したのは良かったと思う
見終えて、重苦しく苦い思いで胸が塞がる。
夫婦の苦しみには終りが見えない
延々と、いつまで続くのか
生き地獄だと思う
石原さとみ百面相
結局他人事だよね
作品を見終わった時、何を伝えたかったのかわからなかった。ただ、石原さとみの発狂寸前の演技に圧倒されるだけで。
犯人探しでもなく、娘がみつかるわけではなく、母娘の愛情にお涙頂戴でもなく。起きた事実に対して家族の周辺が描かれていて周りの反応を通してただただ不幸なこの出来事を監督は冷めた目線で見つめている。
支援者、マスコミ、警察、SNSどれをとってもどこかで冷ややかである。
1番印象に残った場面は石原さとみの独白の部分。
心からの母親の告白の中で「何でもないようなことが幸せだったと思う」のところ。「虎舞竜?」ってカメラマンが気づいちゃう。そりゃあ観ている観客だって気付いてますよ。だけど言っちゃいけないでしょう、お母さんの心からの声ですよと反射的に思った。撮影は一時中断で場もしらけた感じになっちゃうし。中村倫也ももっと怒るべきなのに軽く咎めるだけだし。
あの場面を採用する監督の意図はいかにと考えた時、思ったのはどんなに不幸があってもどこかで他人は他人事なんだよなって事。
戦争にしても、震災にしても。自分にふりかからない事柄はその苦しみはその当事者にしか分からないんだとこの作品を通して感じました。
いろいろ考えさせられた良い作品だと思います
全491件中、181~200件目を表示