「鬼気迫る感情表現」ミッシング プライアさんの映画レビュー(感想・評価)
鬼気迫る感情表現
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崇高・さとみ夫妻の娘が突如姿を消して、かなり経った。
今もビラを作って配ってるが、貯金も寄付金も底をつきかけ。
また今じゃ地元の弱小テレビ局しか取材してくれない。
さとみには、よせばいいのにエゴサーチする癖があった。
娘が消えた時間、さとみは久々のライブを満喫してて、
それがネットで叩かれてるから、いつもイラついてた。
家に石を投げ込まれたり、いたずら電話されたりの日々。
TV局の担当記者・中村は、人の心を持った男だったので、
さとみが極力炎上しないよう気を配りつつ、力になってた。
でも視聴率を取りたい上司との狭間でいつも苦労してた。
終始イラついてるさとみは、そんな中村にもよくキレる。
そして後で平謝り・・・とにかく精神的に不安定。
そんな折、近所で幼女誘拐事件が起こる。同一犯かも?
ところがすぐ犯人が逮捕され、全く関係ないことが判明。
それを残念に思ったり、無事帰って来たことを喜んだり。
数年が経ち、さとみも少しは落ち着きを取り戻してた。
今は児童の登下校の見守り活動に参加してた。
やがて上記事件の母親が協力を申し出てくれた。
それに感動して泣く崇高。そんな中で突然終了。
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あらすじは上記みたく、特に起承転結のない感じ。
色んな出来事が起き、そのつど揺れ動く夫婦の親心。
その心情を味わう映画なんだろうと思う。
それにしてもさとみが終始疲れててヒステリック。
男としてはどうしても崇高に同情してしまう。
あんなにヒステリックじゃ正直しんどいだろう・・・。
さとみは一昔前まで、ただ可愛い女優という印象やったが、
スゴい女優になりつつあるわ。感情表現がスゴい。
実際に子供を持って、それを失う恐怖を想像できるから、
あれだけの演技ができるようになったんだろうと思った。
神妙な気持ちで見てたし、思いの強さには心打たれたが、
子供がおらんおれには、どこか他人事な部分もあった。
他人事ゆえに、思わず目をそらしたいシーンも多かったな。
例えばさとみの失禁シーン、カメラワークで予測できたけど、
思い過ごしであってくれ頼むって祈ったわ。ダメやったが。
とにかく軽い気持ちで楽しめる映画ではなかったな。
できれば目をそらしたい、でものぞいてみたい、そんな作品。