「学芸員さんが描かれている」わたしたちの国立西洋美術館 奇跡のコレクションの舞台裏 Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
学芸員さんが描かれている
美術館映画で美術品を観てると寝ちゃうんだよね。
だから本作も寝るだろうと思ったの。でも国立西洋美術館だから観ないとね。
そしたら、寝なかった。面白いよ。
おなじみの常設展作品が出てくるから「この作品をスクリーンで観られるのいいな」と思って観てくの。
でも作品紹介はなくて、学芸員さんの紹介が中心になっていって、それが面白い。うまくインタビューをつなぐ技もいいの。
「企画展をどう作るか」というところで、元読売新聞の方も出てきてインタビューが続くんだけど、費用はほぼ全て新聞社・テレビ局がもつんだね。知らなかった。入場者数が増えて儲かっても、儲けは新聞社・テレビ局にいくっていう。
それで二人三脚でやるなかで「マティス展やろうぜ」ってやるんだけど、ヨーロッパの美術館が作品を貸してくれないの。なめられてんだよね、日本。それでも、なんとか、やりきって、ヨーロッパでも評価される展示になるの。「やってやったぜ!」って感じで「西美の学芸員は日本代表なんだ!」って気分になったな。
最後のほうで馬渕前館長が「かつての美術館は変わった人ばかりだった」って言うんだけど、この作品観てるとね「いや、あんたたちも十分変わってるよ」っていう気分なの。
その人たちが色々と考えてね、日本を代表して色々やってるの。
色んな美術館の展示をもっと観に行って応援しようと思ったよ。
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