「無言、無言、無言。」コヴェナント 約束の救出 Movie Angelさんの映画レビュー(感想・評価)
無言、無言、無言。
モーセの十戒という言葉を耳にした事がある人は少なからずいるでしょう。
モーセはユダヤの神(ヤハウェ)とシナイ山で10の誓いを交わすのですが、どうやって神と交信したのでしょう?
天から神の声が降ってきたのでしょうか?ならば返事はどうやって?
私が思い描く図は、神と心(頭脳)がつながり、交信する様、「テレパシー」即ち無言。
コヴェナント(covenant)という言葉からは無言で交わされた誓約を感じぜずにいられません。
タリバンの攻撃で重症を負った米軍曹長キンリーを、裸一貫で守り抜いてくれた通訳のアーメッドに、多大な恩をキンリーは感じます。しかしアーメッドはキンリーに何も求めてはいません。ただ、ひたすらキンリーをアフガンの山岳地帯の中、苦労して歩き運び、キンリーを救ったのです。
アメリカに帰還したキンリーはタリバンに狙われることになったアーメッドのことを気に掛け、助けるために、再びアフガンの戦地にむかいます。注目すべきはキンリーとアーメッドの間に何も言葉による誓いが交わされていなこと。即ち無言。
互いが助け合うという「誓約」を無言で交わし果たす。だからコヴェナントなのです。
地上戦の緊迫感もさながら、二人の間に、いつできたのであろうかとも思える絆。疑問を持つ人もいるかも知れませんが、コヴェナントを演じた二人に拍手を…..。
共感とコメントありがとうございます。
covenantの意味を考えさせられました。
promiseよりずっとずっと重く、業務的な誓約のcontractよりどうしても守りたい約束という感じかなと私は勝手に解釈しています。
あの2人の絆に涙で、残されている通訳の方々にも別の涙です。