「論点がズレてる」コヴェナント 約束の救出 Golgo14さんの映画レビュー(感想・評価)
論点がズレてる
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タリバン掃討のためアフガンに派遣されたアメリカ軍に雇われた現地通訳(アーメッド)と彼に命を救われた米兵(ジョン・キンリー)の話。
アメリカがアフガン撤退後、タリバン政権の下で元通訳とその家族が何百人も殺害され、また現在も身を隠している人たちが何百人といるとのこと。
彼らは米軍に協力する際に将来アメリカのビザと永住許可を得られるという条件であったという。 ところが現実的には彼らは完全に捨て置かれている。
これは誰が悪いの? 誰が見てもアメリカ政府の怠慢・不誠実さに尽きるでしょ。
この点を追求することに多くのシーンを割くことなく、大部分がアーメッドの活躍に終始し、活劇としては面白いと思うが社会派映画としては残念です。。
ジョン・キンリーが復員後単独でアーメッドを救出に行くのは米軍に代わってCOVENANTを果たそうとしている訳ではなく一人の人間として当然な帰結であろう。
そういう意味ではヒューマン・ストーリーとしての価値は認められる。
「もしトラ」が現実味を帯びつつある現在、アメリカ政府のこんなていたらくでは先が思いやられる。
MAGA(Make America Great Again)の連中をはじめ世界中がポピュリストだらけになっちゃうよ。 どうして監督のガイ・リッチーはそこを突かないのか不可解。社会派の看板は剥奪。
日本人ももはやアメリカに昔のような幻想を抱かないようにしないと。
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