「友情を越えた絆を描く!しかし 過酷な戦争の現実を舞台にしながらも 後半のガイ・リッチー的”B級アクション描写”が残念」コヴェナント 約束の救出 ITOYAさんの映画レビュー(感想・評価)
友情を越えた絆を描く!しかし 過酷な戦争の現実を舞台にしながらも 後半のガイ・リッチー的”B級アクション描写”が残念
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予告編を観て「絆の感動」を期待してずっと待っていた本作でしたが、そこまでの感動は得られなかった。
男の友情を越えた絆の物語ですが、敵の渦中、瀕死の男を尋常ではない過酷な100キロの道のりを引きずって米軍基地まで送り届けた「動機」は、家族のための米国移住ビザの獲得。
加えて、タリバンに息子を殺されたことへの復讐が背景にあるだろうが、それらの部分はあまり描かれない。
前半の戦闘の緊張感、100キロの道行きの過酷さに執念を感じる。
そして、一人帰国したキンリーは、命の恩人アーメッドへの恩義だけではなく、それに報いなければならない重圧がに呪いのようにのしかかる。
妻は、夫が死んだと知らされ深い悲しみと、残された子供への責任を負わされる。
後半、アフガニスタンへ向かう際に、単身ではなく警備会社を雇うことになるくだりがリアルと思ったら、結局一人で向かう。
入国後、結構簡単にアーメッドに会える。
案の定戦闘状態になり、危機一髪の時に、援軍登場。
上空からタリバン兵士を簡単に全員掃討。
撤退する米軍機内で、二人は多くを語らず見つめ合うだけのシーンがいい。
しかし、リアルな戦争の現実を舞台にしながらも、タリバンは単なるヤラレ役の敵でしかないという単純な表現。
終盤は結局、ご都合主義の「B級戦争アクション」になってしまうというバランスの悪さが残念でした。
一応、字幕で、米軍が現地に通訳を残したまま撤退したという批判は提示しますが。
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