「有能な主人公とマヌケな悪役」バッド・デイ・ドライブ jaxさんの映画レビュー(感想・評価)
有能な主人公とマヌケな悪役
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普通の金融マンが大量の警察車輌をカーチェイスで振り切る展開には違和感を覚える。
主人公の息子と娘は年齢の割に非常に落ち着いていて、作中でほとんど取り乱さない。職務質問を受けるほど取り乱していた同僚夫妻とは対象的である。
主人公は良き夫ではないかもしれないが、子供をこれほどまでに冷静な性格に育てたことを鑑みると、父親としてはかなり優秀なのではないだろうか。
一方で、以下の計画や行動から、黒幕にはあまり知性を感じられない。
・送金を承認させるまでは主人公を殺せないにも関わらず、子供が降りた後も車を爆破すると脅す。
・車を爆破して自分の死を偽装しようとしていたが、車の残骸から死体が見つからなければ、自分が生きていることなど簡単にバレるはず。
・自分が爆弾を仕掛けた主人公の車に同乗する。
主人公の有能さと悪役のマヌケさが本作のご都合主義感を強めている。しかし、法が機能している国で犯罪を犯す人物はそもそも賢いとは言い難いことを踏まえると、むしろリアルなストーリー展開と言えるかもしれない。
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