「邦題に騙されるな、全然違います」ナチスに仕掛けたチェスゲーム sironabeさんの映画レビュー(感想・評価)
邦題に騙されるな、全然違います
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ウィーンで妻と優雅に暮らしていた、公証人バルトーク。しかし、1938年ナチスのオーストリア併合で、彼は連行され貴族の資産の明かすよう強要される。しかしそれを拒否し、ホテルに監禁される。偶然手に入れたチェスの本を、彼はむさぼるように読む。戦後、彼が乗っていた客船にチェスの世界チャンピオンも乗っていて。
知的なバルトークの、活字への渇望が痛々しい。そして拷問監禁の末の、現実と妄想の入り乱れた彼の精神が悲しい。フランツとチェントヴィッチが、同じ俳優とは気付きませんでした。
観賞後、違うじゃないか、と。邦題から、痛快な英雄譚と思います。全く違います。作品の良さを、ミスリードする邦題が腹立たしい。
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