「【”偏見に騙されるな。そして本当の悪魔は誰だ!”水の無い干からびた土地、サンドランドの実権を握る将軍と悪魔と曰くある男の物語。今作は、夏休みにご家族で観ても面白い作品だと思います。】」SAND LAND NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”偏見に騙されるな。そして本当の悪魔は誰だ!”水の無い干からびた土地、サンドランドの実権を握る将軍と悪魔と曰くある男の物語。今作は、夏休みにご家族で観ても面白い作品だと思います。】
ー 鳥山明氏の多数の傑作漫画の中に「サンドランド」という漫画がある事すら知らずに鑑賞。
結論。
大人が観ても小さな子が観ても面白い、冒険活劇であり、勧善懲悪物語でスカッとする事この上なき作品であった。-
◆感想
・悪魔のベルゼブブとシーフと、曰く有り気な初老の保安官ラオが”幻の泉”を探しに出る旅と言う設定が、まずは面白い。
・国王軍の戦車を乗っ取り、アレ将軍率いる軍隊の追求を交わしながら進む彼ら。悪魔なので口は悪いが、善人の心を持つベルゼブブやラオ保安官のキャラ立ちも良い。
・勧善懲悪物語なので、当然極悪人のキャラ立ちも必須であるが国王軍を実質的に支配するゼウ大将軍が”私、極悪人です!!”と言う顔立ちで盛り上げてくれるのである。
■ラオ保安官が、史上最年少で将軍になったシバ将軍であった事や、”世界を滅ぼす兵器を作ろうとしていたピッチ族を滅ぼすも、実はピッチ族は世界の為に水を創り出す装置だったことが明らかになるシーン等も、物語設定としては巧い。
シバ将軍にピッチ族を滅ぼす様に命令したゼウ大将軍の狙いは、国王と共に水を支配するためだったという点や、それに気づいたラオ保安官がゼウ大将軍と一騎打ちするシーン等は見応えがある。
更に言えば、ベルゼブブが一度は虫人間達にヤラレルも、驚異的な体力で復活し、ラオ保安官を助けるシーン等は”本当の悪者は、ゼウ大将軍だ!"とベルゼブブを応援してしまうのである。
ラオ保安官がゼウ大将軍に止めを刺さない所も、漢である。
・アレ将軍が、サンドランド国王とゼウ大将軍の悪事に気付いた時の粋な計らい(国民に水の在処を教える。)や、ラオ保安官たちが”幻の泉”を見つけた際に、少数生き残っていたピッチ族を見て、その場を去るシーンなども沁みたなあ。
<再後半、サンドランド国王とゼウ大将軍が作った巨大なダムを破壊し、川に水を戻し、民に水を与えるシーンや、ラオ保安官とベルゼブブとシーフがピッチ族に食料を届けに行くシーンも良かったな。
今作は、大人が観ても子供さんが観ても(小学生低学年でも、面白く観れるんじゃないかな。夏休み、家族で観ても面白い作品だと思います。>