「ヒヨコと腕相撲の心理描写に涙」映画 窓ぎわのトットちゃん ゆきとうさんの映画レビュー(感想・評価)
ヒヨコと腕相撲の心理描写に涙
クリックして本文を読む
原作未読。ヒヨコが出てくる辺りから感動の連続でした。
トットちゃんは、ヒヨコとの突然の別れで生き物の尊さを学びました。実はこれが物語の大きな伏線だったのです。
トットちゃんと小児麻痺の泰明ちゃんが腕相撲する場面があります。トットちゃんは、泰明ちゃんの小児麻痺による踏ん張れない足を見て、わざと負けます。
泰明ちゃんは「ズルするな」と憤り、この場面でも感動しました。皆と遊ばず読書にふけっていた泰明ちゃんの本心が表れた瞬間でした。
泰明ちゃんは、トットちゃんとの特訓の結果、不可能だった木登りができるようになり、障がい者ではなく、他の小学生と同じように対等な立場でトットちゃん達に接してもらいたかったのだと思います。登場人物の心理描写が巧みでした。
一点だけ気になったのが、米英の攻撃のニュースが入る辺りから敵性語である英語は禁止になるのですが、雨降りの中でトットちゃんと泰明ちゃんを怒鳴ったおじさんが「カレーライス」等と書かれた食堂に入っていった場面です。ライスは英語だよなと思ったのですが、公に禁止になったわけではないので、敵性語は使わない風潮があったという解釈にとどめました。
アニメーションや黒柳徹子さんのナレーションも素晴らしい感動作です。
コメントする