はたらく細胞のレビュー・感想・評価
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絶賛している人は、もちろん献血やドナー登録はお済みですよね?
まさか病気で苦しんでいる人を感動ドラマとして消費して終わりなんてことはないですよね?
それって人として最低だと思うのですが、大丈夫ですか?
負担が無いといえば嘘になります。
でも、それで人の命が救えるんですよ。
こんなに簡単に他人の命を救えるチャンスってなかなか無いと思うんですけどね。
煽ってすみません。
つい口が滑りました。
ここから、元々最初に書いていた映画の感想です。
漫画は未読でアニメは未見。
数年前、とある病気にかかり、同時期にオリンピック有望選手が同じ病気にかかった影響で日本中が震撼。
その結果、ネットやラジオではその病気についての特集が頻繁に行われ、可能な限り貪るようにチェックしたおかげで、血液についての知識はそこら辺の人よりは自信がある状態で本作を鑑賞。
前半はまるで教育テレビ。
血液についての知識を観客に叩き込む作り。
白血球VS菌のバトルは戦隊ヒーロー風で子供が好みそうな感じだが、専門用語が割と多用されていた印象で、完璧に理解していた人は少なそう。
アクションが予想以上の切れ味で、『るろうに剣心』実写版を想起。
白血球役に佐藤健が起用された理由をここで理解。
前半最大の見せ場は、お腹を壊した阿部サダヲの体内で行われる、便VS肛門括約筋の攻城戦。
便意で苦痛に歪む顔をこんなに長く見せられる映画が、未だかつてあっただろうか?
阿部サダヲの熱演が光る。
劇場では笑いが起きていたが、個人的には「いったい自分は何を見せられているのだろう」と冷めた目で観ていた。
ゲイネタで笑いを取る場面。
昔のテレビや映画では多用されていて、それがゲイ差別に繋がっていたため、最近は見かけなくなったと思っていたので、未だにそういう場面があったことが残念だし、軽蔑せざるを得ない。
Netflixのドキュメンタリー『トランスジェンダーとハリウッド』を観るべき。
中盤から急に重いドラマが展開。
ネットの感想を見ると、子供には見せられないという意見がちらほら。
そういえば映画後半、劇場で子供の騒ぐ声が遠くの方から聞こえていたが、もしかしたら嫌がっていたのかな。
芦田愛菜が病気のことを知る場面で、思わず涙。
さっきまで漏れるかどうかの話をしていたのに…
歳をとって、若い人の将来が閉ざされそうになる話に弱くなった気がする。
ただ、個人的にはこの病気のことを暗く描いて欲しくない気持ちが強い。
昔は必ず亡くなるイメージだったが、医学の発達で今はちゃんと治療すれば助かる可能性が高いと思うので。
この病気を思いっきりお涙ちょうだいの道具にしていて、「なんだかなあ」という気分になった。
終盤は鈍重。
映画内でも医師が説明する通り、治療の目的は「血液の細胞をゼロにすること」なのに、体内では細胞たちが生き残るための活動を『火垂るの墓』のテンションで永遠と繰り広げるので、まるで「血液の細胞をゼロにすること」が悪いことかのように描かれていて、頭が混乱した。
あまりの冗長さに、感動で泣いていた人も涙が引っ込んだのでは?
以上、個人的には気になる点も多い作品だけど、泣いてしまったのは事実だし、エンドロールは今年観た映画で一番良かったし、この映画を通じて献血やドナー登録が増えることを期待して、この評価。
以下、おまけで個人的経験からこの映画で変に感じたところ(という建前で思い出を書きたいだけ)。
①白血球が変異してから1ヶ月後、日胡は学校まで普通に歩いて登校。
その時に鼻血を出して入院することになっていたが、自分は体に違和感を感じた後も無理し続けた結果、1ヶ月経った時にはまともに歩けなくなっていた。
数歩歩いたら失神しそうになっていたので、家から職場までタクシー通勤。
②病気を知った時、日胡は激しく動揺していたが、自分は病名を聞かされた時、「あ、そうですか」という感じだった。
案外そういう人、多いのではと勝手に推測。
一緒に病名を聞いていたうちの親は号泣していたけど。
③裕福ではない家庭なのに、入院してすぐに個室対応なんてあり得るのだろうか?
ドナーが見つかって移植の準備をするようになってから個室に入るイメージ。
④抗がん剤後、日胡はニット帽を被っていたが、眉毛はそのままだったのが違和感。
全身の毛が抜けるので、自分の脚がモデル並みの美脚になっていて、うっとりした記憶がある。
頭の毛を剃らずにシャワーを浴びたら、床が毛だらけでホラー映画みたいになっていた。
⑤長期入院のため、治療は辛いが慣れる。
個人的に本当に辛かったのは、世間話をする相手がいなくて孤独感が凄かった。
その点、日胡は熱心に見舞いに来てくれる人がいて羨ましかったし、恵まれているなあと思った。
健康第一!細胞に感謝!
一言で言うと「とても勉強になる面白い映画」。なかなかないと思う。
人間界を模した体内で擬人化された細胞たちが働くという設定がまずもって素晴らしい。
私たちの体内ではこんな風な営みが延々と続いているのかと思うと、人体とは正に、最も身近なワンダーランド。これに気づいた作者は凄い。
細胞が働く環境が、ホワイトだったりブラックだったりと世相を反映した設定も物語に入り込む仕掛けとして面白い。
飲酒や喫煙で、体内があんなにブラックになるのか。父(阿部サダヲ)の体内が昭和の下町風情なのが何とも。雷門風の「肛門」提灯や、肝臓がスナックになっているあたりは、昭和世代にもやさしい作り。
全編にわたって見所が続き、飽きがこないのも原作と脚本、セット美術と演者のレベルの高さがなせる技か。
娘(芦田愛菜)が急性骨髄性白血病になることで、私たちが「身体を良くする治療」と考えている、抗がん剤、放射線、骨髄移植が「よい細胞」にとっても害であり、生死に関わる過酷な環境を作り出すものなのだということを分かりやすく伝えてくれた(よい細胞に害が及んだ結果が、副作用というやつなのだろう)
個人的には、肛門の攻防戦で手に汗握った。これは上手い。子供も大好きなやつ。先輩赤血球(加藤諒)の顔圧が凄かった。顔圧と言えば、肺炎球菌(片岡愛之助)も得意の顔芸が炸裂していたがあっさり「くしゃみ1号」でさようなら~。
天真爛漫風の赤血球(永野芽郁)と、クールで強い白血球(佐藤健)のバディものでもあるこの映画。悪い細胞をやっつけるという単純明快の分かりやすい構図なのだが、悪い細胞もまた、元は同じ幹細胞から生まれた変異型だということと、生まれた細胞は役割を終えると死んでいくということに、我々人間界(体外の世界)の一面が投影されていて、考えさせられる。
この映画を観て、人体に興味を持つ子が増えそう。
昭和世代は、健康第一を再認識。細胞に感謝の心をもちませう。
(2024年映画館鑑賞35作目)
志は高いが、ストーリーはテンプレ特撮
以前学校の授業の補足になればと原作漫画とアニメを少し見たが、最低限の知識がある人間には物足りなかったので読んだり見たりしたのは数話だけ。
しかし、比較的レビュー評価が高いのでエンタメ映画としては面白いのかと見てみた。体の仕組み特に免疫系を分かりやすくという意味では良く出来ていて見た人が体を労ろうという気はなってくれたのなら、この映画の志が達成されたのだろうから良かったと思う。
ただエンタメとして見るとニチアサ特撮で何年もやっているテンプレストーリー展開なので特段の感慨は湧かない。そうなるだろうな。あ、そうだね、良かったねという感じ。
私が特撮好きだから、そう思ったのかもしれない。普段ドロドロの大人ドラマを見る事が多い人には久しぶりに清々しい気持ちになれたのかなとも思う。
やはり見る人によってそれぞれの背景があるから評価は異なるのが当然と思った次第。それから評価高いアクションシーンだが、中華映画のようにワイヤーアクション多用なのが個人的にイマイチだった。ワイヤーアクション否定ではないが。
ただ抗癌剤投与が味方もろとも敵を攻撃するミサイルに譬えられていたのは良かった。そう思えばいざという時覚悟が出来そうだ。
笑って、泣いて大忙しでも最高でした♪
出演者を見ただけでも見たくなる映画です。
愛菜ちゃんと阿部サダ(マルマルモリモリ)
愛菜ちゃんと子供店長(昔)
健くんと永野ちゃん(朝ドラ)
などなど、共演してくれてありがとう♪
悪役の方たちは、カメンライダーのショッカー
を連想しちゃいました。流石!愛之助様~
黄門様の筋肉のくだりには、爆笑!
愛菜ちゃんは、病気の演技をすると流石です。
涙腺がうるうるです。
健くんの、一眼レフ的な表情も役にあっていて
本当に良かったです♪
何度も観たくなるし、身体を大事にしようと思った私もエキストラ参加したかった🤣
健康優良の芦田愛菜ちゃん演じる日胡ちゃんが病気になり日胡ちゃんの体の中の細胞たちが敵細胞と戦うという物語です🔴⚪️
アニメを見て勉強したため難しいとは思わなかったですし、この映画から見るかたでもアニメ同様解説付きなので難しくならずに見れると思います
またアニメとリンクしてる部分が多かったのでここはあのシーンだなと思いながら見ていました
日胡ちゃんは健康だったのに白血病になりそこからがんに繋がって最終的には骨髄移植して復活して本当に人間何が起こるか分からないから健康でも安心しちゃダメなんだと思わされる話でした
最初の赤血球(芽郁ちゃん)の脱核式のとき帽子の数字は2525(パンフレットみて気づきました)なのにその後は3803
1回、日胡ちゃんの体の中の細胞は全滅し移植後芽郁ちゃんが演じる赤血球は黒髪数字は2525
パンフレット見るまでは気づかなかった時は2525はにこちゃんだからなのかなと思ったりして、、笑
次は4Dライドでみたいな🥺
P.S
Fukaseさんのビジュアルからがん細胞役だろうと予想していましたが予想通りでした
2回目 12/31見てきました!何回みてもタメになる!!
4Dライドで見る予定がやっていなくて通常版で!
子供と観る時は気を付けて
NHKでアニメが放送されていたこともあり、私も含めお子さま連れが多いと感じました。
原作の再現度は素晴らしいです!
人間と中の細胞の場面が入れ換わるので、こういう時は体の中ではどうなっているのかがすごく分かりやすかったです。
……急な便意ね…(笑)誰でも経験しているんじゃないですか?肛門の仕組みがすごい分かりやすかったし、体の中は見えないけどイメージ的に漏れないように踏ん張る時はあんな感じだよね…とずっと笑っていました。
中盤から後半にかけてのシリアスストーリー…。前半のアニメと同じような楽しさから一変、暗い話になった時に劇場の空気が変わったのが分かりました。低学年のお子さまは怖かったのかもしれないです。
体の仕組み上仕方のないことだけど、次々とさっきまでいっぱいいた細胞が消えて倒れていくのは衝撃だったと思います。主要キャラがやられていったらね……。
抗がん剤や放射線治療の細胞にどういったことが起こっているのかが凄く分かりやすかったです。知らないことでした……。
最後に白血球さんが「どこかで会ったことがあるような…」みたいなセリフがありましたが、私もどこかで会いましたね……るろうに剣……とツッコんでいました(笑)
本当に勉強になるし分かりやすかったですが、アニメの雰囲気ばかりではないので、怖がりやバトルシーンが苦手ってお子さまは気を付けて下さいませ。
いい映画には変わりないです!
いろんな世界が存在する中で、それぞれの勤めを全うする者たち!
「はたらく細胞」、以前から興味はあったのですが、漫画もアニメも未見のまま、今に至ります。
そして、今回実写版での鑑賞となったわけですが、予想どおり面白かった。でも、あくまで想定の範囲内での面白さでした。こいつはスゴい!って思うほどの感動はなかったです。
佐藤さん演じる白血球のキレッキレのアクション、そして永野さん演じる赤血球の健康的な脚線が見どころかな。
37兆の細胞が渦巻く世界の中で、頻繁に同じような人に会うことはないだろうと、変にリアルさを勘ぐって、イマイチ入り込めませんでました。
山本さんや仲さんのバトルシーンも魅力的でしたし、現実世界における阿部さんと芦田さんの親子関係も良かったです。何度もウルウルしちゃいました。
また、親子の体の中の世界が全く異なっているのも、結構笑えて楽しかったです。輸血によって、別の体にいた赤血球が出会うのも面白かったです。
チョイ役でしたが、深田さんのホステスも良かった。
【ネタバレ】
美しかった世界が、白血病によって崩壊していく様は、かなり衝撃的でした。抗がん剤が、世界を破壊していくところや、放射線治療で細胞が消えていく描写は、ホンっと分かりやすくて画期的だったんじゃないでしょうか。
白血球が変貌したFukaseさんも見応えありましたね。何処か悲哀が籠もっていて、切なくなりました。
こうやって思い返すと、結構印象に残ったシーンが沢山ありました。うん、やっぱり面白い。
最後にもう一つ。
便意を催すシーンが最高に面白かった。切れ痔のオマケも付いていて、肛門筋?の押し合い、見てるこっちも力が入って、大いに笑わせてもらいました。
白血球の動きが抜刀斎
原作にはない表側の人間描写があったので、原作ファンには賛否両論かなあ。
個人的にアニメは見たけど、そこまでの思い入れはなかったので、これはこれで面白かったと思う。
かなりの豪華俳優陣。
山本耕史ゴリゴリやな(笑)思った以上やった。
それにふかきょんが可愛すぎる・・・あんな店あったら通ってしまう。
さらにエンドロール見て、え?ってなったから確認とコメント読みたくて、買う予定のなかったパンフレットを買ってしまった。
小沢真珠(笑)黄色ブドウ球菌やったんか。
笑いあり感動ありで見事なエンタメ作品だなと思いました。
前半に出ていた細胞たちにはちょっと切ない結末だったけど、宿主であるニコが元気になったからそこは職務を全うしたということでありがとうの言葉で救われたのかな。
しかし今更ながら、芦田愛菜ちゃんと加藤清史郎君が大人になったなあ・・・と(笑)
結構親子連れが多かったけど、子供さんにどこまで理解できたのかは不明だが。
勝手にイメージしてた自分も悪いが、何か違った
原作未読、アニメ未視聴。
永野芽郁と佐藤健なら絶対に外れはないと思い、映画館へ。
細胞のことを楽しく学べる機会として、とても価値のある映画だと思う。
前半、生活が乱れている父(阿部サダヲ)と日胡(芦田愛菜)の対比とか、面白かった。この路線を徹底的に追求したほうが個人的には楽しめたかも。
後半がちょっと違ったです。戦闘シーンとか挟みたいのはわかりますけど。
以下、マイナス点
・永野芽郁のドジっ子設定はもう飽きた。
・若い女性を病気(しかも急性骨髄性白血病)にする設定はどうなの。
(そのくらいにしないと、バトル展開にできないというのはわかる。)
あと、キャスト情報も一切見てなかったので、エンドロールは超盛り上がりました。
え、この人出てた?みたいな感じです。あとから公式サイトを見て答え合わせしたのが楽しかったので☆+1個です。
世界観崩してない実写
内容的にはよかったです。
ちゃんと漫画の世界をリアルに描いてるし、
派生漫画の内容を見事にくっつけた。
好中球と赤血球のラブストーリーも描けたし
それと人間のせかいも見事に人情ものになっていた。
樹状細胞さんとうしろまえちゃんでてないのは
残念。
娯楽として久々楽しみました。
何回でも見られそうなさくひんやね
このくらいの笑いが丁度良い
福田とちがって変に笑い取ろうとしない
安心映画
これが日本アカデミーでいいじゃん
全世代で笑顔になれるのは
清水茜さんの世界観がいいからだな
笑って泣けるお手本のような正月映画
何年も前に話題となった作品の映画館、なぜ今頃映画化?と思いながらも豪華キャストに釣られて映画館へ。
なんとなく血小板などのキャラクターは認知しているくらいの状態で観に行きました。
結論から言うと
起承転結はっきりしていて、登場人物も役割がわかりやすく、老若男女誰もが楽しめる映画でした。
細胞を擬人化してしまうという原作者のアイディアがキレイに映像になりました。
くしゃみ、ウ◯コ、インフルエンザなど、身近な現象は体内でどうなっているのか、面白おかしく紹介されていて勉強にもなりました。
白血病については展開が飛躍しすぎではないかと思いながらも、主人公が活きる良い症状?だなあと。
なるほど、骨髄移植という言葉はよく聞きますが、こんなドラマティックなことになるんですね。
細胞が次世代へと繋がっていくラストには目が潤みました。
白血球が1度やられたのにどうして復活して飛んでこれたのがよくわからなかったのが気になりましたが
全体的に導入からオチまで満足できる120分でした。
菌汁はじめました
漫画もアニメもスルーしてたので予定になかったが、予告編を見るうちに興味が湧いて鑑賞。
予想を遥かに超える良作だった。
まず体外パートはオリジナルと聞いたが、ここが素晴らしい。
特に茂が中盤一人で涙するシーンと、新と2人で日胡を励ます文字と表情と動きだけのシーンが抜群。
改めて阿部サダヲが凄すぎた。
芦田愛菜を小さい頃から知ってることも手伝ってか、ベタな流れなのに涙腺が緩みます。
体内パートも、日胡と茂で世界観をガラッと変えており、それぞれ高クオリティの出来栄え。
濃いキャストを潔く使い捨てるあたりも英断。
個人的には赤血球と白血球よりもKT細胞とNK細胞の絡みの方がアツくなったし、仲里依紗が良かった。
佐藤健のアクションはサスガだけど、白過ぎて数カットDAIGOと入れ替わってても気付かないと思う。
(終盤どんどん薄くなってたよね)
永野芽郁やFukase、DJ KOOまでキャストは完璧。
制御が効かなくなっていく染谷将太も好き。
中盤からクライマックスで少し中弛みしたのは残念。
ラストバトルも細かな殺陣はキマっていたが、掴みの壁走りのような派手な見せ場も欲しかった。
しかし完全な悪とは言えないFukaseを、悲哀を背負わせたまましっかり殺したところは評価したい。
そういう意味では、永野芽郁と佐藤健の転生エンドは余計だったかなぁ。
とはいえ様々な話を一本に纏めきっており、バカバカしさと意外な泣き要素のバランスも適正。
恐らく世界一壮大なくしゃみ描写は必見です。
看板通り、「笑って泣けてタメになる」、老若男女が楽しめる一級エンターテイメント作品でした。
しかし『ラーメン痔ろう』はヒド過ぎる、訴えられろ!笑
50%
赤血球役としてエキストラ参加した思い出のある一本で、撮影自体が1年半前だったのもあって改めて映画作りの難しさを体感させてくれる一本でした。
白血球さんがぶっ殺す!ぶっ殺す!と言ってたのはこのシーンだったのか〜と撮影模様を思い出す光景もあって嬉しかったです。
原作の要素を失わず、映画の尺に合わせた1つのストーリーに仕上がっており、前半と後半で描くテーマが一貫しているのに違う深みと面白さを提供してくれて理想的な実写映画だったなと思いました。
前半はコミカルさが目立つ楽しい群像劇で、二胡のちょっとしたクシャミだったり瘡蓋だったりアドレナリンだったりを大きく描くことによってきて、普段の生活ではなんてことない事でも体の中ではこんな風になってるんだ〜とワクワクさせられっぱなしでした。
風邪の元になる病原菌の襲来だったり、一つのクシャミがとても大掛かりだったり、ミュージカルをし出してしまうほどの高揚感だったりと広い映像が楽しく映されてこちらも踊りたくなりました。
パパサイドの体は酒タバコカップ麺ととにかく美味いけど悪影響なものばかり摂取してるせいで体内環境がブラックになっているというのも原作のスピンオフをうまいこと落とし込んでいるなーと思いましたし、治安が悪いのも納得なくらいの荒み模様でしたし、うんこが出そうになった時の緊迫感の映像化として頷くしかないくらいドンピシャな映像であの日あの時のトイレ前を思い出しそうになったりととにかく説得力が凄かったです。
赤血球の仕事は酸素を運ぶ、白血球は通報し退治するなどなどそれぞれの役職がしっかりしていますし、授業で習うよりもより分かりやすく楽しくというのを全面的に押し出しているのもとても良かったです。
後半は二胡の白血病が判明し、手術だったり放射線治療によって細胞達が消滅してしまうという本編では描かれなかった人間側の症状と体の異常を交互に見せていく流れは予想していなかったもので一本取られました。
想像以上に細胞たちがやられていく様子が映されるのでグロとはいかずとも死の描写がされるのでビックリしましたが、こんな風に戦って自分の体を守ってくれているんだなと思いましたし、不摂生はやめておこうという気分にもしてくれるくらいの説得力のある映像に圧倒されっぱなしでした。
若干白血球さんとのくだりは冗長だなとは思いましたが、盛り上がりどころはたっぷりでしたし、それくらい乗り越えるためには犠牲が必要だというのも重く描き切っていたので感心しっぱなしでした。
最後に出てくるスギ花粉だけキャラクターが違いすぎて笑っちゃいましたし、生まれ変わった白血球と赤血球が同じ体での再会を誓って自分の仕事に戻るって流れも素敵でウルッときました。
予告から思っていましたがサトケン含めるろ剣っぽいアクションが意外性があって面白いな〜と思っていましたが、本編ではそのアクションが出オチにならずにしっかりとかっこよさに繋がっていたのがお見事でした。
壁蹴りアクション、剣戟アクション、ぶつかり合いだったり投げ飛ばしだったりと攻守共に力が入っていたのもあって見応え抜群でした。
股抜けだったり壁際の攻防だったりと素早い手数なのもあって激しさマシマシなのと共に人間の体の中で異常が起こった時にはこうやって細胞達が頑張ってくれているんだなと視覚的な体験ができたのも良かったです。
マクロファージ先生が大剣を振りかざしながら出てきた時の興奮はとんでもなかったです。マクロファージ先生単体でもっと観たかったと思うくらいです。
しっかりと一つの映画として完成していましたし、教育的な面でも本当にタメになる作品に仕上がっていたなと思いました。
力の入った実写映画、これは大ヒット期待です!
鑑賞日 12/13
鑑賞時間 14:45〜16:50
座席 B-
かなり良かった
アニメや原作漫画の改悪が実写映画では、よく取りざされるが、本作は改良では無いが、映画化をした事でこういう描かれ方も良いと思わせる良作。
人間パートと細胞パート、それぞれで笑いも泣きもあり、共感も出来、辛いけれどそういう事実がある、だからこそ自分の身体へや健康の有難みへの感謝も。
人の発言を批判したくもないし、感じ方は人それぞれでも良いが、低評価をしている人らは、いちゃもんレベルで語っている。
「アニメを観ていた子供と一緒に観に行ったら、あんな残酷なシーンが!」とか「細胞の死滅するシーンが!生まれ変わるが、同一の細胞でなくてショックだ!(細胞は常に生まれ死滅しているのに)」とか「ドクターXと違い医療の観点が!(医療ドラマとは制作者も他の観客も思っていないだろう)」今作に両手を挙げて感動しろとは言わないが、自分の身体の中ではたらいている細胞への感謝と事実を受け止めるのが良いかと。
子供も好きそう
幼稚園児と小学生の子供連れで鑑賞。事前にアニメや本でよく見ていましたが、現実世界と行き来することでより分かりやすくなってました。内容的にはアクション多め、今まで無敵と思ってた細胞たちが死んでいく様子など、えっえっ…という展開でしたが実際細胞は頻繁に入れ替わってるので、ある意味正しい表現とも言えるかと。茂の体内の様子は、まんま翔んで埼玉の世界観。小学生にはかなりウケてました。芦田愛菜の演技がとにかく素晴らしかったです。
竹内英樹監督作品
竹内英樹監督作品らしい作品です。世界観は飛んで埼玉とよく似た感じに感じました。最初はスピード感あるのですが、だんだんスピードダウン。私的な感想ですがこの作品にお涙頂戴は必要無かったと思います。後半は睡魔との葛藤でした。衣装もアクションもセットも素敵なんですけどね。
子供には
小1の子供が原作アニメファンなので家族で観に
大人視点では原作の雰囲気を壊さないキャストが
追加ストーリーやテーマ、オマージュとマッチし、
父親の体内で自らを省みたりと、
笑いあり感動の要素ありと楽しく観ることができました。
ただ子供には少しキツい内容で泣き出してしまいました。
原作の雰囲気を壊さないキャストだけに、子どもにとっては
原作のキャラクター達があのような展開になっていたのと同様で、
言ってみればドラえもんやプリキュアが実写映画版でああなったようなもの。
原作の展開を知っているだけになだめながら観続け、
「笑い」の展開で活性化するのかなとか
ところどころ登場していた制御性T細胞が最後は活躍するのかなとか
そんな期待は全て外れ…
映倫Gならもう少し違う展開でもよかったのかなとは思います。
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