「お約束キャラみんな100%振り切ってる良質エンタメ」はたらく細胞 Tama walkerさんの映画レビュー(感想・評価)
お約束キャラみんな100%振り切ってる良質エンタメ
予想外に楽しかった。出てる俳優みんな、めちゃくちゃ楽しそう。佐藤健は全身白塗りでも美形は損なわれず凛々しく、スパイダーマンみたいな動きも十分似合っている。阿部サダヲのトイレのシーンなんて、予告編にあったから来ると分かっていて結末も予想できるけど、それでも笑ってしまう。山本耕史のムキムキキャラ、仲里依紗の凄腕女性ファイター、Fukase の哀しみを背負ったヒール、光石研の苦労人の中小企業社長、芦田愛菜の真面目で優等生の女の子、etc.etc.みんな文字通り「絵に描いたような」お約束キャラで、ハリウッド映画みたいだけど、それぞれ100%役柄を演じきっている。
芦田愛菜演じる女子高生の体内は、楽しく活力に満ちた世界。そこに突然、外部の敵(病原体)が攻撃をしかけ、爆弾を落とし、世界が壊れて行く。仲間だった存在(白血球)が世界を滅亡させる敵になる。仲間同士なのにどうしてこうなるのかと運命に涙し、しかし「このからだ(世界)を守らなくてはならない」と捨て身で戦い、次々に死んでいく仲間たち。見ながら「ああこれはガザの話だ。。」とどうしても思う。体内の細胞たちを描きながら、いまこの映画をつくることには裏のメッセージがあるのかなあと思いかけたりもする。
・・まあそれは考えすぎだろう。
「人体ってすごい、医学って面白そう、おもしろかった!」でハッピーに帰れる映画。
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