「「SFもどき」どころか「映画もどき」」65 シックスティ・ファイブ tabletapさんの映画レビュー(感想・評価)
「SFもどき」どころか「映画もどき」
割とお金かかっている雰囲気だったのでそこそこに期待していたのだが、いやはや
今の時代にこういったとんでもない駄作が出てくるとは驚きだ
遙か昔、異星文明の宇宙飛行士が不時着したのは白亜紀の地球
という『スターウォーズ』の「A long time ago in a galaxy far, far away....」のような
始まり方から、『ジュラシックパーク』、〆は隕石衝突ものという展開
プロットは「父親が子供の元に帰るために困難な状況を打開する」という
よくあるテンプレート(『インターステラー』などでも使われている)だが、
普通はこのテンプレートをアレンジして作品作るもの、
ところがほぼ完全にこのテンプレート一本でストーリーを作ってしまっているので
作品に奥行きがない。視聴する意欲を徹底的に欠く。
強いて言えば言葉の通じない足手まといが一人追加されている程度、これではたいしてドラマ性が追加されない。しかも言葉が通じないから台詞のほとんどが原始人がしゃべってんのかと思うほどバリエーションがない。
ペットでも連れていた方が動物映画の要素が足されてまだマシだったかもしれない。
しかも途中で致命的な展開をする始末。
肝心のアクションもすべてが想定可能なレベルに収まる。見所が迷子だ。
少なくとも主人公らの出身が異星文明だというのならそれらしい描写があるべきだった
ディスプレイのインターフェースも言語の描写がなく、会話の未知の言語も作り込みが薄っぺら
今日ではアマチュアのSF作家でも人工言語くらい作るだろう・・・
『スタートレック』も見たことがないのだろうか
脱出船という超小型ポッドも大気圏を脱出出来るようにはどう見ても
科学考証を徹底する必要はないが、SF的納得感や作品作り込みは必要だろう
(その点『ドラゴンボール』のポッドはその形の異様さから既存の科学技術ではないということが一目でわかり納得感がある。)
あの『スターウォーズシークエルトリロジー』に引き続き駄作に出演してしまったアダムドライバー
出ている映画は駄作と評されても仕方がないレベル。今後注意しておきたい。