法廷遊戯のレビュー・感想・評価
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3人の正義とは
先行上映会で観ました。ミステリーというジャンルになると勘ぐって勘繰って先読みしようと全身に力が入ってこの人がどうなんだろもしかして誰かと兄弟だったのかなとか誰かは自ら命を絶つのかなとかずっとハラハラしてしまいましたけど最後の清義の表情が語りかけるこれからと、主題歌の愛し生きることの歌詞がそれぞれの未来の話だったのかなと思うと救われるというか、悲しいけど罪を背負ってそれぞれの場所で生きているというのを思うと胸が痛くなるし、もっと違う未来は無かったのかな幼い頃から罪に追われてきた運命はどうして残酷かそんな気持ちにもなりました。この時にはこうするしか無かったそうしざる得なかった環境を作った大人達人間達のあらゆる欲や嫉妬や葛藤や過去が渦巻いているなかで、静かに自分と戦う清義の変わっていく目が印象的でした。本当に時分にとっての正義とは誰の正義に共感できるのか寄り添えるのか考えさせられました。何回も見て深めて行きたいと思います。主演の御三方を含め全ての出演者の俳優の方々の細かい役どころのディテールが素晴らしくてより物語にのめり込めました。素晴らしかったです。
先が読めず、重い話だがなんとも言えない希望がある
公開前に、舞台挨拶ライブビューイングつきのチケットで見ました。
法律というテーマなだけに、とっつきにくいかなと心配でしたが、ストーリー自体はシンプルで、先の読めない展開に最後まで見入ってしまいました。
各々の正義があり、大事にしすぎて盲目になる中で、救いはないかもしれないけれど、後ろ向きではないラストが心に残りました。
主題歌がこの映画のための曲のようですが、背景真っ黒のエンドロールでこの曲を聞き終わるまでが作品なのかなと。
登場人物たちの心情はストーリーではあまり語られなかったですがこの曲によって少し補われた気がします。
良い映画でした。
杉咲花の怪演
先行上映で永瀬廉舞台挨拶の回を観賞。
ロースクールに通う久我清義と、幼なじみで同じロースクールの織本美鈴、ロースクールの同級生で学生たちが行う無辜(むこ)ゲームと呼ばれる模擬裁判を主宰し、すでに司法試験に合格していた天才・結城馨たちは、勉強漬けの日々を過ごしていた。2年後、無事に司法試験に合格し、司法修習を終え弁護士となった清義のもとに、馨から無辜ゲームをやろうという誘いがきた。呼び出された場所へ行くと、ナイフが胸に刺さり息絶えた馨と、服に血のついた美鈴の姿があった。この事件を弁護する事になった清義、殺人容疑者の美鈴、死んだ馨、の3人の過去と真実が明らかになっていく、という話。
先行上映を知りチケット予約したが、永瀬廉の舞台挨拶付きとは知らず、観賞後トークと主題歌のライブ映像まで有り、得した気分だった。永瀬廉は司会者の方ばかり見てトークしてたので、正面のカメラに向けて話せば良いのにと思ってたら、途中で気付き、謝って直してたのが良かったかな。新潟のライブ前に撮ったという主題歌の映像も良かった。キンプリ、今は高橋海人と2人だけなんだ、とあらためて寂しさを感じた。
前置きが長くなったが、作品は二転三転する真実がどれも相手を庇うためにやった事で、切なかった。
美鈴は清義を守るため、清義は美鈴を守るため、だったのだけど・・・これから清義はどうしていくのだろう? 自首するのかな?
そして清義が弁護士を辞める決心をした時の杉咲花の狂ったような演技、その後の法廷での笑い、彼女すごい。まさに怪演。
天才・馨役の北村匠海もクールで良かった。
その他、柄本明、生瀬勝久、大森南朋なども素晴らしかった。これまでジャニタレ出演作には必ずエンドロールに有った藤島ジュリー景子の名前が無かったのは、このご時世、気を使って消したのだろう。
自分が清義だったらどうする・・・と、入り込み、考えさせられた。
作品としてはとても面白く、深みも有り良かった。
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