「法廷ゲームではなく重厚な人間の愛の物語」法廷遊戯 まーちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
法廷ゲームではなく重厚な人間の愛の物語
鑑賞後、深く呼吸した。鑑賞中は主人公清義が真実に近づくにつれ呼吸が複雑に荒くなっていくのを感じているので、それと同じように呼吸が浅くなっていたのかもしれない
それほど真剣に深く鑑賞していた
3人の素晴らしい演技に引き込まれ、杉咲花さんのあるシーンでの痛みを伴う狂気的な演技に胸が痛くなり、北村匠海さんの何かを隠しすべてを見透かしているような謎めいた雰囲気に不穏になり、永瀬廉さんのセリフではなく表情や目の揺れ、体全体や顔の筋肉の強張り、僅かな動きで心情を観客に雄弁に語る繊細な演技に、この3人だからこそ97分でここまで鑑賞後に心に痕跡を残す物語になったのだな、と感じた
永瀬さん演じる清義は自分の話をほとんどしないので、言葉以上に声音や表情で清義が何を感じ何を考えているか伝える難しいお芝居をされていて、陰のある過去を抱えた翳りのある役をとてもうまく演じる方だなと思った
清義の決断は、私には胸が苦しくなったが清義の最後の言葉と表情、その後に流れる主題歌のメロディや歌詞が清義と美鈴、馨とリンクして救いを感じられた
清義目線で鑑賞したが、次は美鈴目線、馨目線で鑑賞しようと思うのであと2回は鑑賞したい
何度も鑑賞したくなる深い作品だった
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