「無知という最高の知。謙虚さと他人へのリスペクト。」ぼくたちの哲学教室 masayasamaさんの映画レビュー(感想・評価)
無知という最高の知。謙虚さと他人へのリスペクト。
イギリスとアイルランド、カトリックとプロテスタントの紛争地帯。ベルファストの近くにある男子小学校。
そこでは校長先生が小学生相手に哲学の授業をしている。
実際映画を見てみると哲学というより「色んなものを見聞きし、行動する前に自分で良く考える」習慣つくりって事なんだなと思った。まあ子供にソクラテスガー、、と話しても全く理解できるわけもないよね。
しかし10数年前に同胞を殺し合い今もなお燻っている土地柄だからこそ、人と人が話し合い、違いを認め許し合う状況を作る草の根運動としての教育の責任は大きい。
地元出身で主人公のスキンヘッドでプレスリーマニアの校長自身もその時代を生き荒れた子供時代の体験があるから、その重要性を感じているんだと思う。
日本だと「道徳」という、こうあるべき、こうなるべきっていう頭ごなしな硬直したやり方しかできないのだろう。私立じゃなきゃこんな授業は出来ない。
もっと子供の考えを、時代や環境、現実を教材として興味を誘導してあげるような教育はできない物だろうか?
仕事がキツすぎて教師の数もたりない。
高度成長期の効率優先教育の弊害なんだと思う。
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