「ディズニー映画であることの意義が見出しにくい」ホーンテッドマンション yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
ディズニー映画であることの意義が見出しにくい
今年291本目(合計941本目/今月(2023年9月度)1本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))。
今週は放映数も少なく、どちらかというと本命か少なくとも対抗(競馬新聞ではないけれど)になりそうな作品…ではあります。
ただ、単なるお化け屋敷を扱う映画の域を出ておらず、ディズニーがどうだの、実在するアトラクションがどうだのといった話はほぼほぼ出ない割に、除霊術がどうだのといった語彙的にも一般的な話題からも外れた内容になってしまうのが、この映画の主たる観客層であろうお子さんには結構厳しいのではないかな…と思います。
もっともディズニーやそのアトラクションが前提でそれを知らない人お断りというストーリーも困りますが(誰でも東京に住んでいるわけではない)、この映画って、ディズニーが作ったという事情もあるので、お化け屋敷もの(広いジャンルではホラーもの)という観点では表現上の配慮はあるものの、逆にそれを配慮「しすぎて」どうなっちゃったんだろう…というところです。
なお、上述通り、交霊術がどうだのといった、いわゆる「オカルトネタ(ワード)」が飛び交う映画なので、ある程度見る方は選ぶかな(そういった事情もあり、字幕版の日本語も何を言いたいかわかりにくい部分がある)というところです。場合により吹き替え版も手なのかな、という気がします。
採点に関しては下記を考慮したものです。
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(減点0.2/ディズニー映画であることの意義が見出しにくい)
・ 上記で触れた事情で、今週はお子さんを連れて行く映画の中では本命枠になりそうな予感ですが、扱う内容がマニアックな上に字幕の語彙レベルが高く、中学国語(あるいは、中学受験の国語)程度は必要に思えます。
(減点0.1/男女同権思想に対する配慮が足りない)
・ 上記のような映画なので、館の中ではいくつか英語による看板はありますが、それらの翻訳が大半なかったりざっくりとしたりといった状況になっています(ただ、これらは読めなくても展開上何とかなるように配慮はされています)。
一方で、映画の性質上、the soul(魂)など「無生物的なもの」を扱う割に、それを受ける代名詞が、his/himなど男性形にすべて統一されている点は、やや男女同権思想の観点からは配慮を欠いているように思えました。
※ この場合、itで受けるか、複数形にして、受けるときにはthem/theirのようにして、男女の差を問わないようにするのが一般的によくとられる手法です。
※ 英語のルール上、むしろ「女性形で受ける」ものもあります(船舶、国名など)。