「【”エア ジョーダンが誕生した訳。”バッシュで後塵を拝していたナイキが打った起死回生の営業活動を描いたビジネスサクセスストーリー。仕事はガッツと行動。80年代ロック&ポップスも彩りを与えている作品。】」AIR エア NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”エア ジョーダンが誕生した訳。”バッシュで後塵を拝していたナイキが打った起死回生の営業活動を描いたビジネスサクセスストーリー。仕事はガッツと行動。80年代ロック&ポップスも彩りを与えている作品。】
ー 今では、バッシュと言えばナイキがトップシェアを誇っているが、80年代はコンバースやアディダスの後塵を拝していたとは、全く知らず。(だって、〇学生だもん!)
今作の魅力は、そんなナイキのバッシュ部門を担当する営業マンの超絶バスケプレイヤーに詳しい男ソニー(マット・デイモン)が、若きマイケル・ジョーダンのバスケットボール選手としての資質の高さに気付き、周囲の仲間の支持もあり、彼と契約を獲得するまでを、正に”プロフェッショナル”に描かれている点である。-
◆感想
・ソニーを演じるマット・デイモンの演技に引き込まれる作品である。中年で、腹が出ていて(あの体系は、役柄上である事を祈る。)独身(と思われる)ソニーの夜中まで多数のバスケットボール選手のプレイを見て、未来の宝石を探す姿。
・そして、彼が見つけた若きマイケル・ジョーダンの仲間から信頼を得ての3ポイントシュートのシーンを何度もリプレイして”ナイキのバッシュを売り込む広告塔はこいつだ!”と気付くシーン。
- 次期契約選手を決める会議での、ソニーがマイケル・ジョーダン一択を推すシーンも良い。難色を示すCEOフィル(ベン・アフレック)や妥当な案を提示するお偉方たちを一括する姿。-
・ソニーがマイケル・ジョーダンを担当するスポーツ・エージェントのデビッドを無視して、直接マイケル・ジョーダンの家に乗り込む姿。
- 当時、黒人の家での主権は母親が取っていたのか。それにしても、デロリス・ジョーダン(ヴィオラ・デイビス)の今作での存在感は半端ない。コンバースやアディダスのプレゼンにも先頭切って入って行くし、頭は切れるし、人物を見抜く力が凄い。-
・更にソニーはナイキのデザインチームのスケボオジサン、ピーターにマイケル・ジョーダン専用のバッシュ制作を依頼し、出来上がった赤を前面にデザインしたバッシュ。
- NBAの規定で白が51%以上ないと、罰金を取られるとは知らなかったな。けれども、それを逆手に広告にしようとする逆転の発想の凄さよ。-
■白眉シーン
・デロリス・ジョーダン率いるジョーダン一家への、プレゼンテーションシーンである。予め筋書きや、CEO登場のタイミングまで決めておきながら、途中でソニーがマイケル・ジョーダン自身に直接熱く語る言葉の数々。非常に沁みた。マット・デイモンの名演に唸ったシーンである。
・そして、デロリス・ジョーダンがソニーに直接電話を掛けて来るシーン。話しながら興奮を抑えきれないソニーに対し、デロリスが言った言葉。
”マイケル・ジョーダン”と名の付いたバッシュの利益の一部を貰いたい。”
ー 今では、超有名選手との契約では当たり前になっているが、当時では画期的な契約である。流石に諦め顔のソニーに対し、CEOフィルが言った言葉。”契約しろ。経営陣には俺が話す。”
<今作、期待通りの面白さであった。
ビジネスサクセスストーリーとして、実に見応えがある。そして、劇中に流れる”Money For Nothing""In a Big Country"""Time after Time""Born in the USA"(強烈な反戦ソングであるが、誤解している人が多いのは、劇中でジェイソン・ベントマンが語っている通りである。)が当時の雰囲気を醸し出している。
矢張り、仕事は情報量と、ガッツと行動で成果を勝ち取るモノである事を再認識した作品でもある。>
当時からデロリスは辣腕で知られていましたけれど、お金が欲しいのではなく息子の価値をあやまたず見出して欲しいのだという強い信念が感じられたのが嬉しかったなあ。
私の場合、部下の能力や課題を見ようとせず、結果だけで評価しようとしてる後輩の管理職にいつも〝部下について気付いてあげること〟の意識向上を図ってるのですが、なかなか思うようにはいきません。明日もまた頑張らなきゃ❗️