「Oil」ブラック・デーモン 絶体絶命 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
Oil
「ニンジャ・シャーク」「MEG2」「ジョーズ・バケーション」「マンイーター」と、単館公開を除くと既に4本のサメ映画が公開されている2023年。そんな作品群の中に突如現れた黒い悪魔が今作です。怒涛のスピードで映画界を席巻していくサメには頭が上がりません。
今作、全体的にはシリアスな感じで進むので、普段飛んだり、地を這ったり、合体したり、2足歩行だったり、幽霊になったり、トイレから現れたりするサメを思い描くと全然違うものが出てきます。いやこれが本来の形ではあるんですが。
サメ映画というよりかは、環境汚染による被害社会たちからの警告と、お偉いさん方の意見で物事の優劣が決まる事の恐怖を描きたかったのかなと思います。そこにエッセンスとして巨大サメを放り込んでみた感じの映画でした。
主人公と奥さんがそこじゃなくない?というところで喧嘩になるので、テンポもあまり良くないかなと思いました。息子が厨二チックな発言を繰り返すのもあまり良くないかなとも思いました。娘さんが1番しっかりしていました。
ブラック・デーモンこと巨大サメ、ゲストもゲストなので、本当に出番が少ないです。ド派手な捕食シーンからは想像できない部分食い、とにかく突進しまくる絵面、最終的には爆破され速攻で爆散という、なんだか哀しいラストになりました。
主人公が喰われて犠牲になるパターンなのかと思いきや、まさかの自爆というパターンには不意を突かれました。
助かった後に息子が流した船と人形が全部沈むのは続編への布石なのか、それとも匂わせだけなのか…。
シリアスさは強かったですし、物語的に破綻しているところは無かったんですが、シナリオに突き抜ける面白さが無かったのと、もっとサメが見たかったなというのが残念なところでした。
巨大サメとのバトルは「MEG2」までお預けという事で。そちらへの期待値が爆上がりしました。
鑑賞日 6/2
鑑賞時間 19:20〜21:10
座席 M-22