碁盤斬りのレビュー・感想・評価
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それなりに面白かったけど、期待しすぎたのかも。
舞台挨拶中継付きで鑑賞。
ネタバレこそ無かったが、トークの中で國村さんが「碁仇or碁敵(ごがたき)」という言葉を使ったのを草彅くんは理解できなかった。それなのに作中で國村さんが草彅くんに「碁仇」と言うシーンがあったのでビックリした。草彅くんは台詞の意味が分かって演じていたのかな💦
本編について気になったのは、「すべてが予定調和すぎ」…というのが言い過ぎなら「丸く穏便に納めすぎ」なのが気になった。
例えば、あの50両にしても、
・消えた50両の行方がずっと引っ掛かっていた。流石に旦那がすっトボケているとは思わなかったけど、番頭か丁稚頭かどちらが犯人なんだろう?と考えていたらまさかの拍子抜けの顛末😓
・盗んだと疑われた50両を都合するために娘が遊郭に預けられ、大晦日までに返せなければ女郎にさせられる…これって「文七元結」ですよね。流石に結末くらいひとひねりさせるかと思ったら(もうお店に出されてしまったとかw)、キョンキョンの粋な計らいでセーフって何それ、文七元結のまんまですやん(笑)
あと、納得いかないのは、
・遊郭で着付けをしてもらって着飾った娘との対比で、足抜けしようとして折檻された女郎が序盤で映っていたが、アレは娘が借金のカタに遊郭で下働きをしている時に「ざまあみろ」とイビられる伏線としか…。
・あんなに恨んでいた(首を刎ねようとまでした)旦那と丁稚頭と再び仲良くなり、娘との縁談を成立させるのはやはりおかしい。親も親だが娘も娘だな。
・狩野探幽の掛け軸を彦根藩に返さないのは、果たして清廉潔白な行いなのかね。たとえそれを売ったお金で自分の巻き添えで辛い目にあっている元部下たちへの援助にするにしても、だ。それを見逃すかつての同僚もなんだかなぁ。
次の中村主水に草彅剛を推薦します
会社員として40年過ごして来ました。世間では
●清廉潔白は目指すべきものながら清濁併せ呑む度量もあるべき。
●知に働けば角が立つ、情に棹させば流される。
●事実はひとつだが真実は関わった人の数だけある。
●正論と己の価値観、正義は他人を追い詰める。
などを学んで来ました。
世が変わってもそんなことなのかなぁ。
楽しめました。薄野原を行くシーン、祭りの華やかな提灯屋台、江戸の街並、長屋、碁会所、殺陣、和装、髷などほんの少し前の日本は世界的にも稀有な美を愛でて暮らしていましたね。
囲碁の石の下という手筋の伏線もちゃんと回収されて安心しました。
藩に戻る事を良しとせず後輩の邪魔にならないよう、老害とならないよう身を引くのは良いですね。
然しながら弥吉を救う為に50両を工面したのに50両が出てきたら首を貰うって格之進の論理が破綻してませんか?
また武士として二言は無いとか、汚名を着せられたまま生きるより腹を切るとか、人を殺めて本懐を遂げるとか、殺めてもお咎め無しとか物語を無視したら危険な発想ですね。
そしてラスト
斬鉄剣だったのか!
いやさすがに碁盤は一刀両断出来んだろう
次の中村主水に草彅剛を推薦します。
私は床に座るよりイスに腰掛ける生活なので脚腰痛いだろうなと思いましたよ。
なぜ、おとなしく泣き寝入りをしているのかが気になる
昼は逆光により、夜は蝋燭や行燈の光により作り出される陰影に富んだ映像は美しく、日本家屋の薄暗い雰囲気がうまく醸し出されている。
武士の誇りを賭けた仇討ちの物語は見応えがあるし、主人公の格之進の謹厳実直なキャラクターには好感が持てるのだが、余りにも融通の利かないところには、少しイライラさせられた。
そもそも、彼は、何故、いわれのない罪で藩を追われたのに、身の潔白を証明しようともせず、おとなしく泣き寝入りをしているのか?
彼が、五十両を盗んだという嫌疑をかけられただけで、切腹をしようとすることにも納得がいかないが、それだけの矜持があるのならば、彦根藩で濡れ衣を着せられた時点で、とっくの昔に切腹していてもおかしくないのではないか?
あるいは、自分に嫌疑をかけた両替商に、「五十両が出てきたら首を差し出せ」と迫るところを見ると、相当、激昂しやすい性格のようにも見受けられるが、それだったら、彦根藩でも、すんなりと罪を認め、罰を受け入れたとは思えないので、それなりに反論するなり、抵抗するなりしたのではないか?
それ以前に、両替商にそんな約束をさせたら、もし、五十両が出てきても、命惜しさに隠蔽されてしまう可能性があるので、「五十両が出てきたら、その金で、吉原の遊郭から娘を引き取ってくれ」と頼むべきではなかったのではないか?
それから、自分の清廉潔白さのせいで、多くの同僚を困窮させてしまったことに罪悪感を抱いているとはいえ、彦根藩に戻ることを固辞する姿も、意固地になっているとしか思えない。藩に戻った上で、改めるべきところは改め、困窮している者を救えば良いのではないか?
などと考えながら、クライマックスの復讐劇を観ていたせいで、せっかくの緊迫した碁の勝負にも、派手な大立ち回りにも、すんなりと入り込むことができなかったのは残念だった。
両替商との決着については、タイトルから事前に結末が分かってしまうのだが、それでも、主人公が、「一度決めたら絶対に譲らない」性格を改め、柔軟さを身に付けたことが分かって良かったと思う。
主人公が、困窮する同僚達を助けるために、仇敵が横領した掛け軸を頂戴するくだりも、善い目的のために悪いことを許容するという、彼の人間的な成長(年齢的には円熟?)を実感することができ、これは、これで、納得のいくエンディングになっていた。
こうなると、やはり、最初の冤罪の時点で、主人公が、どうして、それを甘んじて受け入れたのかが気になってしまい、そこのところの詳しい経緯を知りたくなってしまった。
映画「碁盤斬り」は、予習した古典落語の「柳田格之進」をそのまま演じ...
映画「碁盤斬り」は、予習した古典落語の「柳田格之進」をそのまま演じていた。
その他に、格之進を讒言で陥れた上役の本当の悪事を知って、仇討ちをする話が付け加えられていた。
観てビックリしたのが、「盗みの嫌疑をかけられただけでも不名誉だ!」「もはや、生きてはいられない!」と、切腹しようとした武士の精神構造。
昔の武士は、言動や行動が命懸けで、融通が利かず、堅っ苦しくて、恐ろしい人種だと思った。
また、「仇討ちもせず、嫌疑をかけられたまま、父上は死ぬのですか?」と叱咤激励して、格之進の切腹を止めて、自ら廓に身を沈めて50両のお金を用意した、お絹の精神力の強さにもビックリした。
もとネタと言われる講談の「柳田格之進」の終わり方を踏襲した「碁盤斬り」のラストシーンは、古典落語よりしっくりきて良かった。
見応えありました。が物足りなさも…
久しぶりの見応えある作品でした
特に前半の描写が好きでした(むしろこのままでも)
人と人の出会いや昔ながらの暮らしぶり、映像やBGMも心地よくて現代と比べてどちらが幸せなのだろうと考えたりも…(まぁこういうのを観れてる時点で現代のおかげなんだけどね)
中盤から色々と話が進んでいくが、50両の件どうなっていくのだろう?とモヤモヤしながらも仇討ち的な本筋が進むし、結末がとても気になりました
特出するほどの才能を感じさせないところが個人的には好きでした
"碁"に関してはあまり詳しくないから評することは畏れ多いけど、めちゃくちゃ強いって感じもしなかったし、武道の方もむしろがむしゃら感が好感持てた
最後のお絹を迎え(戻し)にいった際のお絹の涙に自分も涙……
◆不満点
お絹と吉原の店の人たちの交流が欲しかった。より最後に涙できたかな
結局、お絹と弥吉結婚するんかいっ‼️あんだけのことがあったのに…
柳田格之進の彦根藩?時代の描写も、もっともっと欲しかった
左門、弱すぎ😭
柴田兵庫、あれだけ暴れまわって最後切腹したいは調子良すぎるなぁ
あと亡くなった妻のシーンも物足りず(初登場シーンは晒し首になってると思って怖かった~)
※最後、弥吉たちの首切って自分(格之進)は切腹なんてバッドエンド的な終わりでも個人的に◯
後味悪いけど…
でもなんか良い映画を見たと感じました
特に前半の風景や音、人々を見せ方などは映画館だからこその良さを感じました
【”蝋燭の炎に灯された陰影ある室内で碁盤に向きあう謹厳実直なる武士の決意。”今作は白石和彌監督の見事なライティングとカメラアングル及び草薙剛の圧倒的演技に依る、見応え充分な復讐時代劇である。】
ー ご存じの通り、今作は、古典落語の人情噺である「柳田格之進」別名「碁盤割」が原案であるが、白石監督の室内のライティングや多様なカメラアングルにより見事な復讐時代劇になっている。
今や、邦画の名監督と言っても良い白石和彌監督の手腕が炸裂しているし、柳田格之進を演じた草薙剛の抑制した演技と、激烈な演技に魅入られる作品である。ー
■柳田格之進と娘のお絹(清原果耶)。格之進は身に覚えがない藩の財宝である狩野探幽の掛け軸の盗難事件の罪で近江藩を脱藩し、江戸の貧乏長屋で暮らしていた。だが、ある日藩の旧知の士、左門(奥野瑛太)が訪れ、真相を伝える。
それは、盗難事件は常々格之進の謹厳実直な生き方を苦々しく思っていた同じ近江藩士の兵庫(斎藤工)が起こした事であり、妻の仇である事も判明する。
そんな中、懇意になっていた商家の萬屋源兵衛(國村隼)の丁稚の弥吉(中川大志)から50両を盗んだ嫌疑を掛けられ、格之進はお絹を知り合いの女郎屋の主、お庚(小泉今日子)に預け、大晦日までに返せない場合は遊女にするという約束で50両を借りて”もし、違っていたら源兵衛と弥吉、お前の首を・・。”と言い残し兵庫を追うのであった。
◆感想
・序盤の、賭け碁で勝負する源兵衛と格之進を映すシーンの室内の陰影や、碁石を打つ手元を撮るアングルにより、作品世界に一気に引き込まれる。
ー 格之進が優勢だったのに、源兵衛の打ち方を見てお庚から頼まれた篆刻を彫る内職で得た一両を碁盤の上に置き去る姿。
その姿を見て源兵衛はそれまでのケチな賭け碁の打ち方や、果ては儲けが第一だった商売の仕方まで変えるのである。ー
・そんな格之進に齎された冤罪の真相。そして彼は同じ近江藩士だった兵庫を、それまでの静な顔から只ならぬ殺気を身に帯びながら追う姿。
ー 前半の比較的穏やかな展開から一転する。そして、草薙剛さんの演技の幅にも改めて驚く。-
・中山道の掛け碁をしている所を当たる格之進の元に、兵庫は江戸に向かったという報が入り、彼は兵庫を追い、江戸の賭け碁屋を仕切る長兵衛(市村正親)に正座して願い、漸く兵庫と会うシーン。
二人は碁盤を挟み、首を掛けた一戦に臨む。藩一の碁の腕を持つと豪語する兵庫に対し、”石の下”という石の取り方で形勢を逆転させた格之進。
窮した兵庫は碁盤の上を切っ先鋭く剣を水平に振るうが、間一髪交わした格之進は庭での一騎打ちで長兵衛の助太刀もあり、兵庫は長兵衛の右手を切り落とす。
ー 迫力ある殺陣であり、且つ兵庫の“武士の情け、解釈を・・。”と言う言葉通り、首を切り落とすのである。所謂、斬首である。武士としては”恥”とされる最期である。-
■その後、格之進は源兵衛の屋敷に乗り込み源兵衛と弥吉の首を落とそうとするが、二人の”切るなら、私を‼”と言う姿を見て、源兵衛秘蔵の一度だけ格之進と囲んだ貴重な碁盤を一刀両断にするのである。
<その後、お庚の粋な計らいで遊女にならずに済んだお絹は、兼ねてから彼女に惚れていた弥吉と祝言を挙げるのである。
その姿を見ながら、再び穏やかな関係になった源兵衛と格之進は穏やかに会話を交わしている。
そして、格之進は一人芒ヶ原の道を足早に歩み去るのである。
今作は白石和彌監督の見事なライティングとカメラアングル及び草薙剛の圧倒的演技に依る、見応え充分な復讐時代劇なのである。>
まったり進行で浸れたが、終盤は微妙に感じた!!
まったり進行ですが、構成が良いのか退屈にはならず、劇場で集中できました。碁のシーンを入れる事で、各人の性格や心理状態を表していたように思います。50両と仇討ちをどう解決するのかを考えながら観るのが小説のようで楽しかったですが、終盤で柴田に会ってからの展開は微妙に感じました。序盤はケチ兵衛と交流を深めてストーリーが動き出すのかとワクワクしましたが、中盤からのケチ兵衛のすっとぼけ具合が頂けず、特に悪役でも無かったので微妙なキャラに感じました。今は政治が悪く勧善懲悪ものは作りにくいと思いますが、敵が巨悪ではないのも物足りず、例えば市村正親さんが殿役で、黒幕が殿(50両も)だと難易度も上がって良かったです。主人公が私刑をしてお咎め無しなのはおかしいし、ラストは金が欲しいから狩野探幽をくれとか言って、他人の金を盗まず受け取らないキャラがぶれていました。篆刻(てんこく)が仕事らしいですが、元々生活感も無かったです。また、お絹を吉原から救い出した訳でもなく黙っていた弥吉が、最後お絹と結婚して意味不明でした。中盤で拷問されている女性の悲鳴が上手かったです。劇場でゆったりとした時間を過ごせて途中まで良かったですが、各人のエピローグも無理にやる必要はないし、終盤は色々とおかしかったです。寝ても覚めても囲碁が好きで目利きの主人公が、貴重な碁盤に八つ当たりをするのはアウトだし、タイトル回収は柴田との勝負の事で良かったと思います。遣り手婆も話が分かるし、柴田への恨みも観客が追体験する程では全くないので、白石監督にしてはあまり悪い奴がいない気がします。音楽とキャストは良かったです。
ん〜 んっ⁉️🤔
何かたりない
作品事態 すばらしいとは思います。
ただ 囲碁 詳しくないし
何で 柴田兵庫 何故に そこまで
格之進 恨む⁉️妬む⁉️🤔
でも 出演の俳優の方々 すばらしい👏
監督が 何かのインタビュー⁉️コラム⁉️で
言っていましたが 人間性 出したい 確かに…。
ワタシの大好きな 俳優 草彅剛
囲碁の 打ち方が きれい でしたし
もう少し 俳優 草彅剛 観たいでした
映像も きれいですが
白石監督ファンの 方々には ちと
不足感アリ⁉️🤔
あつ 因みに ムビチケ持っていて
使おうとしている方々 映画館 使えない可能性アリです。 ご注意を☺️
復讐とシブさ斬り。
江戸で貧しい暮らしを送る事になった浪人(柳田格之進)と娘(お絹)の話。
見に覚えのない罪をきせられ、妻をも失い故郷の彦根藩を追われた格之進、その藩内にいた柴田兵庫のせいで、見に覚えのない罪と柴田が原因で妻が亡くなったと知る…その江戸内にある質屋で萬屋源兵衛と碁を打つ十五夜の夜…。
~十五夜に消えた50両~
とりあえず本作観て思ったのは“終始シブイ”&時代劇面白い!藤枝梅安から先週の鬼平犯科帳に本作と全然外さず安定に楽しめる。
草彅剛演じる格之進と國村隼演じる源兵衛の碁を打つシーンのシブさ、見に覚えのない罪をきせ、妻の死因の原因でもある柴田を追いつめ一斬りで右腕を斬り落とし致命傷を負わせたシーンはシブかった。
清原果耶さん演じたお絹、女性だけど男気と可愛さ♡と、左門演じた奥野瑛太さんは最近別の作品でも観たけど何かいい俳優さんになってるなって個人的印象、少し前までは悪役オンリーなイメージだったけど何かいい味出してるね。
囲碁は勿論知ってるけど、やった事ないしルールも分からないけど、また知ってたら違った観かたが出来たのかな~。
とりあえずシブイが印象的な本作面白かった。
「鬼平」とは
監督のモノが違った・・照明の暗さからして違うし、ストーリーもバシッと決まった。
主人公を色んな人が助けてくれたのが泣けた。左門、どこぞの親分さん、そしてお庚さん。薹の立った小泉今日子良かった、清原果耶さんは時代劇でも自然でしたね。
最後だけ、狩野探幽を現金化して、巻き添え食った人々に配ろうというのが解り辛いと思いました。
草彅剛さんの渋みが迸る! タイトルでネタバレ?
物静かな浪人で囲碁と剣の達人を草薙さんが見事に演じています。後ろめたいことを嫌うブレない草薙侍と対照的なせこい商人國村隼が、囲碁の対局を通して草薙侍の生き方に影響され、博愛的な人物に変容する様がよかった。
そしてストーリーの軸である、草薙侍の隠された過去が徐々に明らかになり、静謐な侍が復讐鬼と化す様は、草薙さんの真骨頂。しびれました。
囲碁の対局シーンが多いけど、巧みな脚本と演出で飽きることなく、むしろ静かな緊張感に引き込まれた。時代劇だけど誰もが楽しめるエンタメで劇場で観ることをオススメします。
しかし、タイトルでネタバレしているのは頂けなかった! ここだけが残念。
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