劇場公開日 2024年5月17日

「囲碁にもう少し詳しかったら…。」碁盤斬り sow_miyaさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5囲碁にもう少し詳しかったら…。

2024年9月23日
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鑑賞方法:VOD

幼い頃、祖父から囲碁のことを教えられる機会があったのだが、自分には陣地を取るという概念が分からず、結局身に付かなかった。なので、本当はヒリヒリしているのであろう勝負の場面が、理解できないもどかしさもあって、全くの個人的な問題なのだが、少し引いた目線での鑑賞になってしまったかも。
例えば、萬屋が、柳田の正々堂々とした囲碁に感化され、商売の姿勢まで知らず知らずに変わってしまうところなどとても清々しいのだが、番頭に下世話な勘繰りを代表させて語らせるところや、弥吉の思慮の足りない言動などに引っかかってしまったのだ。
ただ、役者たちは良い。自分の融通の効かなさが周囲に迷惑をかけてきたことを自覚する柳田を、草彅剛が自然体で演じている。清原伽耶も、ファン目線の甘さもあるかもしれないが、父の血を引くお絹の清廉さを見事に演じていたと思う。

それにしても、父のために娘自ら置屋に自分の身を売りに行って50両を借り受け、しかもそこには碁が絡んでいるというのは、落語「文七元結」からのインスパイアかな…と思ったら、まさに「柳田格之進」という演目もあるそうな。それだけ、オーソドックスな設定ということなのかな?

sow_miya
まーさんさんのコメント
2024年9月23日

共感ありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。

まーさん