「碁にも殺陣にも吉原にもどこにも愛が感じられない」碁盤斬り たあちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
碁にも殺陣にも吉原にもどこにも愛が感じられない
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あまり悪口を言いたくはないが白石和彌監督が何故この古典落語が原作の凡庸な人情噺を撮ったのか分からない。松竹で京都太秦撮影所とその職人スタッフを使って時代劇をやってみたかったのだろうとは思うが過去に散々作られてきたテレビ時代劇をなぞっているだけにしか見えず物語への愛が感じられないのだ。いくら職人監督に徹したとしても対象への愛が無いのに映画を作るべきではないだろう。心底がっかりである。クライマックスをタイトルで盛大にネタばらしすることに何かメリットがあるだろうか?ストーリーもチャンバラをやりたいために盛り込んだ奥さんのリベンジドラマが中途半端でこれっぽっちもヒリヒリさせてくれないしお絹を吉原に売り飛ばした武士の馬鹿げたモラルを曖昧にしてしまっており不快。弥吉はお絹が吉原に売られたことを知った時点でなぜすぐに見受けしない?正月にお絹が家に帰るのを笑顔で見送る女郎たちにも違和感を覚えた。
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uzさんのコメント
2024年5月22日
一人だけ甘い扱いを受けるお絹を、遊女たちが笑顔で見守るのはおかしいですよね。
彼女らと親交を深める描写があるならまだしも…
折檻のシーンはギャップを持たせるために入れたのでしょうが、逆効果でした。