劇場公開日 2024年5月17日

「融通の効かない正義の人が巻き起こす負の連鎖?」碁盤斬り ちゆうさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5融通の効かない正義の人が巻き起こす負の連鎖?

2024年5月21日
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鑑賞方法:映画館

融通の効かない正義の人、まさしく白の人、コンプライアンス的には間違ってない、間違ってないのだが、世の中は白と黒が入り乱れている。視点が変われば白黒ひっくり返るのである。
草彅剛は本当に白か?
斎藤工は本当に黒か?
実は逆なんじゃないか?
そんな人間のグレーゾーンが画かれているいる作品と思います。

清廉潔白がゆえの取巻の不幸はいかにも人間という存在の悲哀を感じさせます。

草彅くんが彦根藩に戻らず掛軸を換金して放浪していく様は正義の刃に倒れた者への贖罪でしょうか?

いずれにしろ、悲しい、悲しい物語です。

ちゆう
トミーさんのコメント
2024年5月22日

共感ありがとうございます。
悪に堕ちようと最初から思う人間は少ないとは思います。少し前公開の「鬼平」はそれが良く解っていて苛烈な処断を行なう、池波正太郎の作り上げたキャラクターの魅力が今一つ描けていなかったと思いました。今作は原典が落語なので、やや人物描写は類型的だった、少し現代的に味付けした感じでした。

トミー
トミーさんのコメント
2024年5月21日

本人も仇討ちの旅を経験して、思う所が有ったんでしょうね。娘の行く末が安心出来たので旅立ったとも取れますね。

トミー