「草彅剛の静謐ながらも迫力ある演技に脱帽!」碁盤斬り ひでちゃぴんさんの映画レビュー(感想・評価)
草彅剛の静謐ながらも迫力ある演技に脱帽!
落語の人情噺が原作ということですが、
存じ上げないため前情報なく鑑賞しました。
ストーリーはよくある復讐劇といいましょうか
仇討ちものという感じで、そこに驚きはないです。
冒頭、碁を打つシーンが割と丁寧に描かれていて
これがラストにも効いてくるのでなるほどなと
思いました。
それのみならず、
主人公格之進と國村隼演じる源兵衛との友情的な
関係性が築かれていくところが味わい深かったです。
斎藤工演じる柴田兵庫との因縁が描かれてからの
草彅剛の演技、表情や発声、佇まいや所作が
激変し、実にシリアスでヒリヒリする感覚が
鑑賞者にも伝わってきて、目が離せませんでした。
殺陣〜刀を振るって斬るシーンなど、
痛さも感じるくらい迫力があるしリアルなんですね。
白石監督の真骨頂だなと感じました。
また、独特の画面の暗さが当時の時代の照度を
リアルに再現していると思われ、
画面から伝わる質感も良かったです。
音楽は和楽器がエンドロール以外つかわれず、
時代劇っぽくないのが、本作にマッチしていました。
特にピアノ曲なんかは、主人公の静謐さとマッチして
いましたね。
脇を固める役者陣も素晴らしいです。
主人公の娘役の清原果耶を始め、
小泉今日子、奥野瑛太、中川大志、音尾琢磨、
市村正親など、実に味わい深い演技で
本作のクオリティがグッと上がったように思います。
今後、草彅剛の代表作として扱われる映画に
なりそうな気がします。
コメントする
トミーさんのコメント
2024年5月18日
共感ありがとうございます。
自分は斎藤工くんも高評価でした。眉目秀麗だが高慢ちき、すぐキレるサイコパス気質。そんな彼でも武士の情けは有効なんですね。まあそのままではじわじわ死に至るだけでしょうから、楽になりたいでしょうね。