「それなりに面白かったけど、期待しすぎたのかも。」碁盤斬り プリズナーN0.6さんの映画レビュー(感想・評価)
それなりに面白かったけど、期待しすぎたのかも。
舞台挨拶中継付きで鑑賞。
ネタバレこそ無かったが、トークの中で國村さんが「碁仇or碁敵(ごがたき)」という言葉を使ったのを草彅くんは理解できなかった。それなのに作中で國村さんが草彅くんに「碁仇」と言うシーンがあったのでビックリした。草彅くんは台詞の意味が分かって演じていたのかな💦
本編について気になったのは、「すべてが予定調和すぎ」…というのが言い過ぎなら「丸く穏便に納めすぎ」なのが気になった。
例えば、あの50両にしても、
・消えた50両の行方がずっと引っ掛かっていた。流石に旦那がすっトボケているとは思わなかったけど、番頭か丁稚頭かどちらが犯人なんだろう?と考えていたらまさかの拍子抜けの顛末😓
・盗んだと疑われた50両を都合するために娘が遊郭に預けられ、大晦日までに返せなければ女郎にさせられる…これって「文七元結」ですよね。流石に結末くらいひとひねりさせるかと思ったら(もうお店に出されてしまったとかw)、キョンキョンの粋な計らいでセーフって何それ、文七元結のまんまですやん(笑)
あと、納得いかないのは、
・遊郭で着付けをしてもらって着飾った娘との対比で、足抜けしようとして折檻された女郎が序盤で映っていたが、アレは娘が借金のカタに遊郭で下働きをしている時に「ざまあみろ」とイビられる伏線としか…。
・あんなに恨んでいた(首を刎ねようとまでした)旦那と丁稚頭と再び仲良くなり、娘との縁談を成立させるのはやはりおかしい。親も親だが娘も娘だな。
・狩野探幽の掛け軸を彦根藩に返さないのは、果たして清廉潔白な行いなのかね。たとえそれを売ったお金で自分の巻き添えで辛い目にあっている元部下たちへの援助にするにしても、だ。それを見逃すかつての同僚もなんだかなぁ。