「【無茶苦茶グロイ、ぶっ飛びムービー。なんたってD・クローネンバーグ監督だからね。現代のエロ・グロ映像が自由に観れる事により、自己喪失していく人々の姿を予感したのだろうと推測していたと思われる作品。】」ビデオドローム 4K ディレクターズカット版 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【無茶苦茶グロイ、ぶっ飛びムービー。なんたってD・クローネンバーグ監督だからね。現代のエロ・グロ映像が自由に観れる事により、自己喪失していく人々の姿を予感したのだろうと推測していたと思われる作品。】
■暴力的で過激なポルノを売りとするテレビ局の社長・マックス。
ある日、彼は拷問や殺人シーンなどのサディスティックな映像を果てしなく繰り返す「ヴィデオドローム」という番組の存在を知る。
興味を持ったマックスは、番組の出所を探ろうとする。
◆感想
・マックスの恋人だろうか、ニッキーを演じるデボラ・ハリーとマックスのセックスシーンは今では何でもないが、40年前は可なりショッキングだったのではないかな。
序でに言えば、ニッキーは明らかにマゾヒストであり、映し出される黒い服を着た男達に壁に縛りつけられたビデオを見て”私も出演したい”等と言っている。
・現在では、流石にスナッフフィルムは違法だが、(だが、メキシコなど南米や変態の中では流通しているらしい(除く私))、それに近い映像が氾濫しているのはご存じの通りである。
・「ヴィデオドローム」に嵌ると脳腫瘍になり、幻覚を見る様になるという設定も、現代のスマホ中毒を暗喩しているのではないかな・・。
・ニッキーはいつの間にか”あちら側に逝っており”TVの中で激しく鞭打たれたり、有名な唇のドアップにマックスが呑み込まれそうになるシーンや、ニッキーの腹が開き(あれは、明かにヴァギナである。)そこにビデオを埋めたり、ピストルが出てきたり可なりグロイ。
ー D・クローネンバーグ監督だからね・・。ー
<今作は一度”全米40周年記念”で劇場で観たが、一部腑に落ちないシーンがあり配信で再鑑賞したが、この作品を論理的にレビューできる人は居るのだろうか?
私は、D・クローネンバーグ監督が将来のエロティシズム溢れる映像や殺人映像(勿論、スナッフフィルムではなくスラッシャーホラーである。
(だが、何故にスラッシャーホラーは一定の集客があるのか?)の反乱に呑み込まれ、自己喪失していく人々の姿を描いたのだろうと勝手に推測して、レビューとする。>
NOBUさん、こんにちは。
初期のクローネンバーグ作品はいろんな意味でスゴいですよね。腹の中に拳銃を押し込んだり、デッキと体がシンクロして鼓動したりとか。後期のヴィゴ・モーテンセンと組んだ秀作たちがおとなしく感じられてしまいます。でも新作は凄そうというか、グロそうですよね。