「ガチでR18なので要注意。それにしてもテーマは何なのかいろいろありそう…。」ビデオドローム 4K ディレクターズカット版 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
ガチでR18なので要注意。それにしてもテーマは何なのかいろいろありそう…。
今年202本目(合計853本目/今月(2023年6月度)27本目)。
今は本当に懐かしくなって、そもそも日本ではテレビの受信制度の考え方からおよそ存在しないテレビと、そのテレビにくっついてくる「ビデオテープ」にまつわるホラーもの。
ホラーものといってもR18ですので全般的にきつく、また「アダルトシーン」なども随所に見られます(ただ個々個々にはR15くらいで、数え役満的にR18になったといえそうなタイプ)。
結局のところ日本にしろアメリカにしろ、今、ビデオ(カセットテープ)が普通に流通している国がどれだけあるか怪しいし、この映画のそのカセットテープの考え方は、上記で述べたように「現在の」日本ではよほど特殊な機材を買いそろえないとそもそも見ることができない(もろもろの再生機は生産終了になっている模様)のため、「物理的に」記憶媒体として存在してた当時、まだテレビ文化が決して当たり前でもない一方で、テレビ「くらいしか」娯楽がなかったのだろうと思われるその当時の、カセットテープにまつわるホラーもの(一部アダルトもの)というところです。
確かに他の方も書かれている通り、趣旨がはっきりしないというのは言えるのですよね…。脳腫瘍がどうこうという話は出るので、「あまりにもテレビを見ると脳腫瘍になる」と当時は信じられていたのか(科学的根拠はないが、「一応」理解は可能)、あるいは陰謀論の話までしてくるので(映画の字幕も結構わかりにくいというか、出てくる人がほぼほぼ発言の脈略がすごく、何か「やってるんじゃないか」レベル)、その「テレビを見すぎると陰謀に巻き込まれる」ということを述べたいのか、そもそもテレビ(ビデオ)に肯定的なのか否定的なのかもはっきりしないという妙な作品です。
ただ、「少年と犬」(2024年の第四次世界大戦後を描いた作品)がそうであるように、当時は映画で描かれている、今だと「あるわけがないでしょ」みたいなことが大真面目に信じられていたのだろうとは思えるし、この映画は当時のそうした思想背景の理解(今とは異なる文化の理解)が背景にあるのだろう、ということも踏まえて、「ややわかりにくい点はあるが、それは映画の趣旨上当然に起こりうる」点も考慮して減点なしにしています。
なお、R18といってもアダルトネタ、グロネタと結構あれこれ来ますので(その「種類」の多さも結構やばそう…)、一応飲食物などの持ち込みは注意です(90分ほどの作品なので何も持ち込まないのが正解?)。