おまえの罪を自白しろのレビュー・感想・評価
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迫力ある政治の駆け引きが見応えあり
堤真一、角野卓造…政治の駆け引き等のシーンは演技が良く見応えあって、展開がぐっと盛り上がりました。
スピーディな展開で、ストーリーだけを追いがちになりそうなところを、キャストのキャラクターや演技で物語の深みを出していて良かった。キャスティングが皆ぴたりとはまっていた。
兄弟のキャスティングも良かった。ちゃんと家族に見えるって大事。
何がどうなっているのか不明。2023年ワースト作品になりそうな予感。
今年359本目(合計1,009本目/今月(2023年10月度)24本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))
まず、この映画は予告編ほかから憲法論を扱うということは明確に明示されていたので、私もそれ(公法=憲法と行政法ほか)は意識して見に行きました。
結論からいうと「適当に法律ワードを並べるのも大概にしろ」というもので、もう何が言いたいのか理解ができない展開になっています。そうだとするとこの映画のもう一つの論点であるところの「犯人捜し」「動機探し」で論じるしかありませんが、これもヒントが少なく「これをノーヒントか映画で述べられている範囲だけで当てられる方いるのかなぁ…」という部分もあり(ヒント描写ってありましたっけ?)、ちょっとこう「採点拒否レベル」な状況です。
法律ワードが出てくると、法律系資格持ちはその立場で見ることになりますが、その立場で見ると何が何だかさっぱりわからないウルトラ展開になるし(この点、多くの国民がこうした法律系資格を持っているのではない現状、一部の「それらしい」「法律ワード」を出せば何とかなる、という考えがあるのだろうと思います)、一方で法律ワードを「飛ばしまくり」で混乱させた映画(あきらとアキラ(商法会社法)、シャイロックの子供たち(不動産登記法)、この2映画を理解しきるのは相当な知識が必要)もあり、「両極端に過ぎる」というのが私の考え方です。
正直採点拒否のレベルなのですが、そういうわけにもいかないし、感情論だけで適当な採点もしない主義なので、以下詳しく説明しながらいきます。
減点2.7の2.3を2.5まで切り上げたもので、2.5なんていう評価は過去にしたことがない(「それがいる森」、「大怪獣~」でも3.0扱い)ので、もう何がなんだか…。
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(減点1.0/通達に関する理解不足(墓地埋葬事件関係))
「通達」は「上級行政庁が下級行政庁に出すもの」であり、マスコミに情報統制を行うために出すものではありません。
(墓地埋葬事件/ 昭和43年12月24日)
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(最高裁の判例から一部引用)
(前略)…元来、通達は、原則として、法規の性質をもつものではなく、上級行政機関が関係下級行政機関および職員に対してその職務権限の行使を指揮し、職務に関して命令するために発するものであり、このような通達は右機関および職員に対する行政組織内部における命令にすぎないから、これらのものがその通達に拘束されることはあつても、一般の国民は直接これに拘束されるものではなく、このことは、通達の内容が、法令の解釈や取扱いに関するもので、国民の権利義務に重大なかかわりをもつようなものである場合においても別段異なるところはない。(後略)
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つまり、マスコミ(新聞、テレビ局等)は県警の下級行政庁ではないので上記の理解ができず(下級行政庁の存在を観念できない)何を言っているのか不明です。
特に最高裁判例と異なる見解を述べるものは最高裁の存在意義を没却するので減点幅はものすごく大きいです。
※ この点、一部の「法律ワードを適当に出す映画」は、この「通達」や「避難命令」など一部の語を好んで使う傾向があるように見えますが(ちゃんとした考察がある映画ももちろんある)、この点はちゃんと資格持ちは見抜いてきます。換言すれば、「知らないと適当に騙される」(「騙される」という語が適正かどうかはさておき)のです。
(減点0.8/法務省の権限発動)
法務省に映画で述べられているような権限はそもそも存在しません。またこのため、映画の展開は無茶苦茶になってしまいます(ただこの点、そうしないと映画のストーリーが破綻するという問題もあって(上記の通達うんぬんも変ですが、あれもこれも変なので、もう波及的におかしくなっていて、どこを「源」と取るのか難しい)、ここまで無茶苦茶にするなら「映画の展開を優先しているので、日本国憲法については考えないでください」とか、「ここは日本ではない架空の国です」等としたほうが良かったのではとも思えます。
(減点0.4/憲法71条に関する考察が雑) ※ ネタバレ回避のため条文番号でのみ記載
この点、映画内では無茶苦茶な展開になっていますが、いったいどうなっているんでしょうか…。条文べったりな解釈以外ができない「学問上の争いのない条文」であり、ここの描写不足・考察不足がかなり変です。
(減点0.3/心裡留保とその効果) ※ 会見を開くか開かないとかという話
心裡留保(民法93条)は、相手側が悪意か善意有過失の場合は無効になってしまいます(映画内ではスルーされている)。
(減点0.2/刑法と民法のクロス論点になる部分の描写不足)
自転車で故意にけがをさせる行為は刑法上、民法上の両方で責任を問われます(民法上は不法行為)。刑事罰を受けた場合民事罰が免責される(あるいはその逆)ということでは「ない」のも、ちょっとどうなのかな…とは思います。
(減点なし/参考/本映画にブチギレているのはなぜか)
結局上記にも書いたのですが、多くの方が法学部出身だの行政書士以上の資格持ちだのといったことがない現状、一部の「法律ワード」は出てくるだけで何か意味がありげに見えてしまうところ、実際には「ある程度考慮不足だが言いたいことはわかる」を超えて、「もう適当の法律学大辞典か何かから語を拾ってきているだけ」になっており(特に「通達」と「避難命令」はお好きなようでしょっちゅう出てくる)、それらは資格持ちは一瞬で見抜いてきますので、「最低限の品質もないいい加減な状態にしないで」ということに大半つきます(最低限のチェックもしていれば指摘の一つも入ったのに…と思えます)。
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期待しないで観たら、めちゃくちゃ面白かった本格派ミステリー
主演は誰だったのか?
特別に健人くんのファンではないけど、健人くんを見に行った。けど前半はほぼ空気。後半ようやくだが、役どころとしてはイマイチ存在感が無い。堤真一さんのカッコ良さが際立った映画だった。
誘拐や政治家の闇を扱っている割に中身が薄く、たったの101分で何も描かれていない。かといって長尺でもムダが描かれるだけだろう。
「罪を自白しろ」と凄いことを迫る犯人の割に、極めて小粒感の強い犯人。それまでの映画の不満の多くを封印しても、最後が良かったらまだ納得出来るが、これは無い。あの犯人がすごい知識のいるネットとパソコンを駆使する。その割に直接の原因に対しては、単なる逆恨み。政治家や政治用語は初見の映画では理解が難しい。
今日の映画鑑賞は帰る時間を考えてのチョイスだったので…。健人くんには罪はないけど私は高評価はありえない。印象マークの「悲しい」は、こんな映画に出てしまった健人くんに対してです。
見た目は重そうだけど、老若男女誰でも見やすい映画だと思います
キャストが豪華!!話は少し難しいので私は一回だとあまり理解ができなかった。何回も見ることでそういうことなんだ!って話が見えてくるしパンフレットがあると尚いいかも。
客層を見てると若者のファンが多い中島健人くんのファンももちろんいるんだけど、年配の男性、女性が一人で見られてたから若者向けというよりは少し上の世代の方にウケやすいかなという印象です。でも政治、サスペンスもそうだけど、宇田家の家族物語でもあるので若者も見たらきっと面白い!気になるなってなると思います。
内容はなんか濃く見えて薄い。重すぎないという点で評価はできるけど、今ひとつかな。
主題歌や役者は良かっただけに少しもったいない気がする。話を濃くしてドラマで見たかった内容かな。
最後の自白にびっくり!
原作未読です
事件が起き解決、犯人逮捕というサスペンスの面が表立ってるが、その中に親子、兄弟(妹)の関係性、政治の駆け引きなどが散りばめられ、観終わった後はそちらの方が記憶に残る。
事件を解決するだけであれば、もっと科学的な方法があるだろうし、主人公が見つける解決の糸口の思い付き感が強めなので(言い換えれば考察力が高い)、登場人物の性格や視線に着目して観るとサスペンスのはずなのに最後はあたたかいものが残る映画でした。
最後の方の父と晄司のシーンでの自白が想定外で1番えぇぇっ!となった。
主人公をシーンに馴染ませてしまうと平たくなってしまいそうなので、中島さんの怒りや葛藤の表現は映画に合っていたと思います。
思ったよりいい人だった
緊張感ある社会派エンタメ
政治が舞台ということで難しいのか、堅苦しいのか身構えて行ったもののテンポよく進んでいったので身構えは必要無かった。
名バイプレイヤーが揃い腹黒さや怪しさを感じ緊張感が続いた。堤真一さんの重鎮感も良く効いており息子役の中島歩さん、中島健人さんは品がある上で政治の世界にいるという自負が感じられた。娘役の池田エライザさんは母であり議員の娘という難しい役どころだと思うが雰囲気作りがうまいと思った。
最後までどう展開していくのかわからず手に汗握る時間だった。
皮肉にもここ最近の信用しきれないマスコミの報道姿勢と重なる場面もあり考えさせられた。
政治家、警察たちの覚悟を決めた目が印象的だった。
ぜひ大きなスクリーンで緊張感を味わっていただきたい。
社会派エンタメで最高
持続する緊張感は見事だが、気になる点も
原作は未読である。汚れ仕事を引き受けて来た国会議員の孫娘が誘拐され、解放の条件として、金銭ではなく、これまで自分がやって来た罪を記者会見を開いて自白しろという脅迫が、ネット経由で本人に届くという現代的な道具立てのクライムサスペンスである。全面的に汚れ仕事の自白をした場合には、現職総理の立場まで危うくなる可能性があるという。
設定が非常に興味深く、赤軍派などの反日活動化やテロリストが現職総理の辞任や政権野党の失脚などを狙った国家レベルのものかと思っていたら、犯人は想定外の人物であった。誘拐事件が一応の決着を見ても終了とはならず、更に続くので、興味は犯人探しに行く訳だが、犯人像が絞られるにつれて話のスケールが徐々に小さくなって行ったのが惜しまれた。
まず、議員に対する犯人からのメッセージ送信法が非常に奇異に感じられた。あの方法では、IP アドレスなど調べても意味はなく、誰のアカウントで発信しているかを調べた方が早いはずである。アカウントがハックされたか、あるいはそのアカウントの本人が極めて怪しくなる。まずその当人に聞き質すのが最重要のはずであるが、スルーされていたのが謎だった。
誘拐の方法は入念に下調べしたと思われるもので、単純だが足のつかない方法である。あの経路を日常的にママチャリで移動しているとしたら、議員の家族としてのセキュリティ意識の低さが目に余ると思った。それを指摘されて逆ギレするのもどうなのかと思った。
誘拐事件で最も犯人が捕まる確率が高いのは、身代金等の受け渡しの時だそうだが、このケースではそのような場面が発生しないので、ほぼ犯人のいいなりになるほかはない。秀逸な設定だと思った。
しかし、議員の方で会見を開く前に総理に指揮権の発動を求めるというのはかなり現実離れした話だと思った。指揮権発動で警察の捜査権を停止させて逮捕を免れたとしても、今のネット世界でそれが何事もなく国民に受け入れられるなどということはあり得ず、内閣支持率が急激に落下して総理をはじめ、閣僚や政権与党も無事では済まなくなるのは明らかである。
こうした粗が目につくものの、物語の流れと緊張感の持続には満足できた。堤真一の演技は流石であり、長男と次男も健闘していた。娘役の池田エライザは最も存在感があったものの、脇の甘さが気になって同調しにくいものがあった。我が子が誘拐されたというのにそれほど見せ場もなく、慌てふためいた様子もなかった娘婿役の浅利陽介は、あれで良かったのかとかなり気になった。
演出も非常に引き締まっていたと思うが、音楽はあまり耳に残らず、エンディングの歌謡曲も邪魔くさかった。一番気になったのは、これが映画である必要はどの辺にあったのだろうということである。
(映像4+脚本4+役者4+音楽2+演出4)×4= 72 点。
政治問題をテーマにした社会派エンタメ
政治に纏わるサスペンスエンタメ映画。重厚なテーマのわりに構えずに気負わずに観れる。序盤からノンストップで展開していく。喧騒と静寂の緩急に心拍数が上がるのを感じた。観客目線だったのに最後には晄司に感情移入してしまうという。宇田晄司は将来どのようになるのか?まで思い巡らしてしまう。
テンポよく楽しめるサスペンス
テンポよくどんどん進むお話と個性的なキャストの皆様の濃厚な演技が相まってあっという間の101分。ドキドキしたりスカッとしたり最後まで飽きません!政治を主軸に進むお話ですが、固すぎず誰でも楽しめる内容でした。
このタイトルにこんなに奥行きがあるなんて…もう一度観たくなりました。
中島健人 熱演
疾走感溢れるサスペンス、親子の絆にも感動。
全406件中、381~400件目を表示