「国民は置いてけぼり」おまえの罪を自白しろ kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
国民は置いてけぼり
なぜか昭和の汚職事件のように感じてしまう展開。森村誠一なんかの小説にも似たような内容があったなぁ・・・とタイトルまで思い出せないのが歯がゆい。「利権の奪い合い」だという社会派ならではの要素もたっぷりあるものの、ここの登場人物である夏川現総理(金田明夫)や次期総理(角野卓造)への忖度が描かれるだけで闇の億までは追求されていないところが残念。
タイトルはインパクトがあるけど、結末が面白くない。利権構造とは言うものの具体的な金銭授受が描かれていないためだろうか、それともそこは読者、観客に想像してもらうという意図があるのだろうか。本来なら現総理が友だちから賄賂を貰ってるだとか、ゼネコン業者をもっとクローズアップしてもよさそうなもの。まぁ、たっぷり安倍政権下のお友達疑惑を思い出させてはくれるのだが・・・
マスコミがほぼ踊らされている様子は皮肉なのでしょうけど、一方で国民は置いてけぼり。雲の上で何が起こっていたのかも知らされないような。政治家一家だけで解決してるような気がしてならないし、議員辞職でけりをつけておしまいなんて堤真一演ずる大臣の潔さと格好良さしか伝わってこないなんて社会派とは言えない。おまけに犯人についても同情の余地なし。彼らも利権を求めて土地を購入したんだし・・・
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