劇場公開日 2023年10月20日

「脚本がステレオタイプ過ぎ?」おまえの罪を自白しろ talkieさんの映画レビュー(感想・評価)

1.0脚本がステレオタイプ過ぎ?

2023年11月17日
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鑑賞方法:DVD/BD

公共工事に絡む利権問題を云々することで、「公共事業の裏のウラ」「政治家の腹黒さ」みたいなことをを描きたかったのかも知れませんけれども。

実際のところ、政治家の胸三寸で公共事業の組み立てが左右されるというのは、一般に思われているようにはあることではないことは、少し政治や行政の世界を取材してもらうと分かることだと思います。

そのことから言うと、脚本が浅いと言うのか、ストーリーの組立てが「政治家と役人なんて、こんなもの」「どうせ陰では、良からぬことをして、私腹を肥やしている」「いかにも、さもありなん」というステレオタイプに過ぎて、リアリティに欠けるという思いをどうしても、拭うことができませんでした。むしろ、鼻白んでしまったくらい。その世界の一端に身を置く評論子としては。
(そういう視線で観てしまったせいか、余計に、単なるサスペンス映画・エンタメ映画として本作を観ることができづらかったという特殊事情もあるかも知れません。)

映画作品としては、結果だけを言えば、残念ながら、低い評価はやむを得ない一本でした。評論子には。

(追記)
あと、政治家の名誉のために蛇足を付言すれば、政治(そして行政)というのは、言ってしまえば、ある意味では、関係者間の「利害の調整」ということ。オープンな法令を基準としながらも、関係者の理解と協力を得て、社会的には妥当な結果を作り出すという仕事ですから、そのプロセスの全部をぜんぶオープンにしたのでは、関係者の得られる協力も得られなくなる―というケースが実際にはあることも、また事実です。
それを「罪」呼ばわりというのでは、政治家センセイも可愛そうだなぁとは思います。
(議員に支給される政務調査費を勝手に流用して、バレた後の謝罪会見で号泣して見せるというのは、もちろん論外)

(追々記)
評論子には残念な一本でしたけれども。
良かったですねぇ、堤真一。
こういう渋みのある役から、コミカルな役まで、何でもこなせる俳優さんなので、好みの俳優さんの一人でもあります。
本作は、彼の演技にだいぶ救われて、何とかエンドロールまでたどり着けたというのが、偽らざる実感です。

talkie
talkieさんのコメント
2023年11月23日

満塁本塁打さん、コメントありがとうございます。
「センセイと 呼ばれるほどの 馬鹿でなし」という川柳もあったと思いますけれども。(笑)
今後ともよろしくお願いします。

talkie
満塁本塁打さんのコメント
2023年11月20日

政治家が 突き詰めると調整屋にすぎない と言うのはおっしゃるとおりですね ただ私個人的には 政治家なんて先生 とは呼ぶのは抵抗があります。・・さん でイイと個人的に思います。【かといってSNSとかYouTubeの総理大臣 呼び捨ては 無知で乱暴すぎて呆れてます。大いに批判はイイのですが、呼び捨ては必要がない】浅い脚本でした。その上、浅い見方の方には 二世議員礼賛に見えてしまう。残念作品でした。誤解無きよう 貴殿のレビューに共感です。他作へのいいねありがとうございました😊

満塁本塁打
talkieさんのコメント
2023年11月19日

トミーさん、コメントありがとうございます。
(レビューもいつも参考にさせてもらっています。)
今後ともよろしくお願いします。

talkie
トミーさんのコメント
2023年11月18日

共感ありがとうございます。
最後のドヤ顔と、同時に流れ出すビーズだけは回避してほしかったです。

トミー