「主役&犯人のキャスティングが…」おまえの罪を自白しろ サイレンスさんの映画レビュー(感想・評価)
主役&犯人のキャスティングが…
周りを大物キャスティングで固めていますが、残念ながら主役の方があまりに浮いています。わかりやすく言うと『カッコをつけすぎ』です。ここだけかなり違和感のある演技なのでけっこう浮いています。例えるなら昔のキムタクがそんな感じですが、あれは木村拓哉の存在感と演技だから成立していたのであって、令和の時代にこういう演技を見るとかなりの違和感でした。
事件解決のために終始奔走しているのに、場面が変わるごとにずっと眉をキリッとさせてキメ顔でハキハキしゃべっていて『全然疲れてないな鉄人かよ…』と思っていました。『どんなに緊迫した作品でもメイクや服装のよれ、汚れなどがない』という邦画あるあるな映画でした。
話の展開も正直あまり好きではありませんでした。
最初は急に起きた誘拐事件に主人公が振り回されていく中でリアルな政治家の対応との葛藤が描かれていくのかと思っていましたが、途中から主人公が名探偵よろしく頭冴えまくって謎を解決していくというリアリティのないお話でした。
主人公が『こういう事なのかも?』という、そこまで根拠もない推測に警察や身内が全力で協力し、うまい事その通りになって犯人を逮捕するという…なんだかなぁという感じです。
※ここからさらにネタバレ注意。作品序盤を見れば犯人がわかる内容です。
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序盤の脇役に明らかな有名役者さんがキャスティングされています。
『まさか今時この人が犯人だったなんて展開はないだろう』『きっとどこかで出てくる重要人物なんだろう』と思っていたら…そのまま犯人でした。
しかも急に犯人として出てきて急に悲しい過去を話し出す、というこれまた自分の苦手なパターンです。自分は割と邦画好きな方ですが、それでもここまで邦画のダメな所を見せられると辟易してしまいます。