劇場公開日 2023年10月20日

「一見の価値あり新境地作品」おまえの罪を自白しろ Primaveraさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5一見の価値あり新境地作品

2023年10月28日
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鑑賞方法:映画館

興奮

知的

難しい

映画好きで主演のファンでもあり
ライブビューイングも鑑賞。期待値も高かったので厳し目に評価。
中島健人の銀幕映えは文句無く素晴らしかったし、観たことの無い新しい表情も沢山ありで良かった。映画の内容は正直、少々退屈。映像も重厚感出すためか暗いので観づらい場所も。心を掴まれるような展開もあまり無くて、まだ終わらないのか?と数回感じてしまった。もう少し細部を丁寧に描いて欲しかったかな。ただ、後に記載するがそれらはそれで良いのかもしれない。キャストはとても豪華で、あ、あの役者さんも出ている!とドラマ映画好きなら楽しめると思う。イケメン好きなら山崎育三郎も目の保養。笑 池田エライザは初の母親役とのこと。あれほどの美女がなりふり構わず体当たりの演技に挑戦しているのも見どころ。堤真一はこの映画のオファーをはじめは断ったと聞いているが、それは賢明な判断だったのかもしれない。ただ、やはりこの映画は堤真一の存在感と説得力が無くては成立しなかったし、一筋縄ではいかない役柄に向きあって演じた役者魂はこれまで以上に評価されるべきだと感じた。日本でこの役を演じることができるのは堤真一しか居ない。せっかくなので主演の中島健人の良かったところをもう少し。序盤は議員秘書という黒子に徹しており主演なのに、いるのかいないのか気付かないほど目立つことはない。中盤戦から正義感溢れるヒーロー的なオーラを纏うが、コンビニおにぎりにむしゃぶりついていたりとお茶目なシーンも。ラストに向けて覚醒し、不敵な笑みを浮かべて名台詞を残す姿はこの映画で一番ゾクゾク、ワクワクさせる名シーンとなったのでは?日曜劇場でも観ているのかと思ったし、中島健人は正統派のイメージが強いかもしれないが、クセの強い濃い役も絶対ハマる伸びしろを感じる。ちなみに水田監督は次は中島健人で大人のラブストーリーを撮りたいとの話をされていたが、是非ともお願いしたい。今作は社会派、骨太な作品とのことだったが、いうほどむつかしく無く、重苦しい題材を若者向けにもわかりやすく、テンポよく、多くを語り過ぎず、説教くさくならないように「自分の頭や想像力で考える」ことも醍醐味として作られていたように受け止めた。なので次は中島健人のファン層やパブリックイメージに合ってそうな大人のラブストーリーを観てみたい。できれば今作で彼を認知した高齢層も楽しめるような。ドロドロした恋愛ものも面白そう。話は戻り、この作品のために書き下ろされたB'zの新曲だが、天才としか言いようがないくらいに良き!ずっとサビが頭から離れず永遠ループしてる。主題歌がかかるタイミングも秀逸。映画の内容にはスカッとより少しのモヤモヤが残るのだが(そこも狙いだと思う)今後、主人公の人生はどうなっていくのだろう?の期待のような不安のような、だけど彼ならやってくれるんじゃないか?と願わずにいられない思いを大スクリーンでB'zの主題歌を聴きながらはせる。ああ、やっぱり観て良かったな。相関図の載ったパンフレットがとても良いつくりでネタバレも上手く隠してあるので購入すると一層楽しめるのでオススメ。政治を題材にしたこの作品が映画界に爆誕したのは新しく、総じて素晴らしい。色んな意見があるかもしれないが、迷っているなら一見の価値あり。この映画に携わった全ての皆さんありがとう、また何度か、観に行きます。最後に一番の本音を言わせて。「ケンティーの顔とナイスバディと溢れる持ち前の品の良さがただただ絶品な映画だった!」

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Primavera