「【”ロング・グッバイ、黒い瞳のブロンド。”1930年代後半の衣装、意匠を含め作品の雰囲気、風合佳き作品。リーアム・ニーソンとダイアン・クルーガーとジェシカ・ラング共演作だったら、そりゃ観るよね!】」探偵マーロウ NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【”ロング・グッバイ、黒い瞳のブロンド。”1930年代後半の衣装、意匠を含め作品の雰囲気、風合佳き作品。リーアム・ニーソンとダイアン・クルーガーとジェシカ・ラング共演作だったら、そりゃ観るよね!】
ー ご存じの方も多いと思うが、リーアム・ニーソンとダイアン・クルーガーはジャウム・コレット=セラ監督の「アンノウン」(個人的に好き。)で共演している。
そして、今作では舞台を1939年のLAに舞台を移し、今では稀少な第二次世界大戦前のどこか浮かれた世界観に魅入られる作品である。-
◆感想
・ご存じの通り今作は、R・チャンドラーの”私立探偵フィリップ・マーロウ”シリーズの続編として他作家により書かれた”黒い瞳のブロンド”を底本にしている。
故に、リーアム・ニーソンのいつもの派手な立ち回りは少ない。
それを期待していくと、肩透かしを食らうのである。
■私立探偵マーロウ(リーアム・ニーソン)のオフィスに妙齢の美女クレア(ダイアン・クルーガー)が元愛人のニコ・ピーターソンの捜索を依頼しに来る。
ー もう、このシーンのダイアン・クルーガーの美しさにヤラレル。派手さは全くないが、ヤラレル。リーアム・ニーソンの劇渋にヤラレル。-
・クレアと映画俳優の母ドロシー(ジェシカ・ラング)との微妙な関係性や、ハリウッドの富裕層が集う怪しげなクラブも、魅力的である。
ー クレアとドロシーとマーロウが、お互いの腹の中を探る様に高級喫茶店で会話するシーンにも、ヤラレル。-
■怪しげなクラブで行われていた事。そして、それにニコ・ピーターソンが関わっていた事。ダイアン・クルーガーのファム・ファタールなる姿が堪りません・・。
<今作は、現代の映画では普通になっている派手なアクションは余りなく、マーロウも探偵なのに見事な推理を披露するシーンもない。
故に、今作を退屈と思う方もいるかもしれないが、私は今作が醸し出す今や希少な、作品の風合が好きなのである。>
NOBUさんとpipiさんの濃密なやり取りだけでも、楽しめます。
『しかし考えてみれば、面倒を引き受けるのが私の飯のたねではないか』
(ロング・グッドバイより)
↑ 管理職は辛いですね。
今の世の中は、個々の状況への配慮とは別に、ジェンダー意識を強調する人が多いので、〝女だって…〟と叱られそうですが、昭和や令和の違いを超えて、今だって寅さん的な意味での〝男はつらいよ〟は普遍です。
刈谷小玉、もしかして朝市ですか?!
いいなぁ♪
私は今夜から娘と福岡行なので戻ってくる頃には出荷時期終わっちゃうのかしら?
「深夜プラス1」はストーリーだけならマーロウものより好きかもしれません。
内藤陳さんの深プラの方は、幾度となく店の前まで足を運んだのですが「詳しい客たちばかりなんだろうなぁ」と臆しちゃって結局入らずじまい。
まぁ、当時は長男が生まれたばかりで新宿まで飲み歩きに行ける状況ではなく、行くからには常連モードになりたいし、と子供の成長を待つうちに陳さんは帰らぬ人に。
ご存命のうちに一度だけでも入店すれば良かった!と悔恨なのであります(苦笑)
おはようございます〜♪
この映画だけはトップでレビューを飾りたかったのですが映画が始まる前にNOBUさんのレビューアップを見て
「あー、流石NOBUさんだなー。レイト料金を待たずに早く観に行けば良かったー」
と苦笑していたワタクシであります。
夜半から「黒い瞳のブロンド」を再読していたのですが、なんだかんだ言ってもそれなりに面白いんですね。
で、本作は描写の端々は非常に原作に忠実でありながら、40代半ばのまだまだ活力溢れるマーロウとクレアの「大人の切なさ」みたいなものを70代リーアムでは描けないから勿体ないなー、とは感じます。
また、原作の3分の2くらいの辺りで話を終わらせちゃっているので原作の良さが活かせていないのですが、それもまた「リーアム・ニーソンの為のフィリップ・マーロウアレンジ」だと思えば割り切れるかなぁ、とも思ったり。
「雰囲気」はとても素敵な作品なので、これはこれで「マーロウ作品の1つ」として許容範囲ですね^ ^