アナログのレビュー・感想・評価
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ジャーマン新じゃが
インテリアデザイナーの男性とと携帯電話を持たない謎の女性の恋のお話。
自身が手掛けた広尾の喫茶店で出会い、内装の細部への拘りに気づき褒めてくれた女性にいてくれたことで気になる人となり巻き起こっていくストーリー。
連絡先を知らない2人が「待ち合わせ」だはないけれど、毎週木曜日に喫茶店で会って、そこで話したり、そこから出かけたり。
あらすじ紹介で記されていることを読んで、なんとなく何が起きるのか、彼女に何があったか想像ができてしまうけれど…なかなか起きないっすね(´・ω・`)
そしていよいよことが起きてからは、一気に加速。
やっぱりこういうことよね…の積み重ねで意外性は殆どなかったけれど、悲しく優しく温かい思いやりと気遣いの恋愛物語で、なかなか面白かった。
話と波瑠さんはいいんだけど、、
話はいいし波瑠もめちゃいいし最後は泣けたりもしたんだけど、、
思ったほどあまり感情移入ができなかった。
ニノじゃない方が良かったかなあ、、なんか2人の違和感がありました。
あと途中プツプツ映像がきれるのは演出?
それともトラブルかなあ?
あれが気になり過ぎて、集中できなかった。
特に居酒屋のシーン、みゆきがお手洗いで席を立っている間の3人の会話や映像がプツプツ、、なんかものすごい時間離れていたような違和感。
お母さんと息子の距離感も、気になりました。
いくら父を早く亡くしたからといって、
あんな手を握ったり、頭触ったり指切りしたりする?
恋愛の話するかなあ?
海での凧や糸電話は、なんかよかった!
大人になってからあれやってて、誰かに見られたら恥ずかしすぎるけどね、、
おかあさんの葬儀や、みゆきが事故に遭っていたことを聞くシーンが、少し物足りなかったかな。
なんでこんな悲しいシーンなのに泣けないんだろうかと思った。
みゆきが日記を読むシーンではじめて泣けました。
今はすっかりスマホ中心の生活にはなってるから、たまには離れてみるのも良いかなあと思いながら、なかなか手放せないですね、、。
アナログにも程がある
ビートたけし原作と聞いて、嫌な予感はしていました。ただ二宮君の演技が見たくて、映画館へ足を運びました。期待以上の素晴らしい演技に、何度も涙しました。高橋惠子さんとリリー・フランキーさんの、抑えた中にある温かな演技も素敵でした。しかし嫌な予感は的中して、ストーリーには全く感動できませんでした。まずスマホの対比が糸電話?悪い冗談かと思いました。悟は自立した男性なのに、ヒロインがステレオタイプで、クラシック音楽=深窓の令嬢、母親から譲り受けたバッグを使っている=丁寧に暮らす女性、家事ができない父親の夕食を、用意するために急いで帰る女性、きっと昭和生まれの男性の理想像なのでしょう。男3人の友情物語も、独身ならいざ知らず、浜野さんが演じた男性は(役名失念)結婚していて、共働きなのに、頻繁につるんでいて呆れました。私は還暦を過ぎた昭和生まれなので、若い頃の恋愛は家の電話と手紙が、連絡の手段でした。でもその方が、純愛だったとは思いません。時代や世代で一括りにする事に、違和感を覚えます。今現在は、SNSを利用して知り合った人達と、実際に会って交流しています。スマホがなかった頃が、懐かしいとは思いません。これが大人のラブストーリーだと言われても、正直困ってしまいます。ラストもまさか!と声を上げそうになりました。ただし脳については解明されていない点がありますので、あり得ないとは言い切れません。この映画で感動できなかった自分がおかしいのか?と思うぐらい、絶賛するレビューばかりで正直驚いています。
美しい空間が切り取られていた2023.10.16
少し批判めいたことを言えば、どんな作品でもそうだが、わずかにも過去の作品に類似する点がある。例えば、事故に巻き込まれ半身不随と脳障害が残ることになったが、悟は最後まで寄り添い、最後には目を覚ますところなどは、八年越しの花嫁のワンシーンと重なる。また、店を覗き込んで、一旦店を離れてまた戻るなどを、実は見ていたなどは、糸(小松菜奈)の回想シーンと重なる。
しかし、同じではなく、しっかりとしたオリジナリティと、一つの空間美が2時間に収められていたことは素晴らしかった。
特に二宮さん、波瑠さんの演技によって一つ一つの間が濃厚に埋まっていくのは、やはり演技の力がどれほどものを言うか、ハートから出てくる力、役者が過去どれだけのものを積み重ねてきたかが無言のうちに伝わってくると感じた。
また、映像の一つ一つの魅せ方が絶妙に素晴らしかったと感じた。冒頭数分でぐっと引き込まれ、たびたび美しい心情を起こさせ、温かい感情を呼び起こさせる。
本作の特徴である、携帯を介さない設定が、観る側の感情を上手に揺さぶり、次はどうなるのだ、と予想させない展開が良く作られていた。
総じて、原作、役者、撮影、編集が見事にマッチした、大人の恋愛の形を一つのフィルムに収めることに成功したのではないかと思う。
世の中には、時代の彼方に忘れ去られた愛の形があるとは思うが、本作品はその愛の形にかぶったほこりを取り払い、美しい輝きを取り戻していただいたのではないかと思う。
ぜひ多くの方にもご覧いただき、愛とは本来どういうものだったかを考え直すきっかけにしていただきたいと思う次第である。
なお、まったく関係ないが、二宮さんと、桐谷さんの組み合わせも、ラーゲリより愛を込めての主演とバディの関係にあるからか、もう一度見直してみたいなと思う気持ちも起きてきた。
まだご覧になってない方は、ブルーレイDVDが出ているので、ぜひご覧あれ。
自分の幸せを貫き通す大切さ
主人公サトルの母がサトルの幸せを願い伝えた最後の言葉が自分の心に響きました。
人それぞれ幸せだと思うことは違うけれども、それを貫ければいつか幸せになる。
その母からの言葉通りに行動し続けることができたサトルを尊敬しますし、そんなサトルが最後に最高の幸せを手に入れることができて本当によかったなぁと思いました。
【大号泣】とても秀逸な、ラブストーリーでした!!
原作は未読です。
原作は、ビートたけしさんが70歳の時に書き上げた小説だそうですが、お笑い・映画監督・小説家、やはり才能のある人は(私を含む)凡人とは何かが違いますね(笑)
機会があれば、原作を読んでみようと思います。
物語は、ストーリーは平凡な部類に入ると思います。前半は、コメディータッチの会話劇中心、後半は、怒涛の切ない展開の連続ですが、この緩急のついた二部構成が、私は功を奏したと思います。
また、みゆき(波瑠)が、なぜ携帯電話を持たないのか?何故に突然姿を消したのか?容易に想像はつきますが、それでも、クライマックスヘと繋がる終盤の演出には、めちゃくちゃ泣かされました!!
とても秀逸なラブストーリーだったと思います。
俳優陣では、二宮和也君の押し付けがましくない自然な演技が最高でした。
また、波瑠さんの透明感しかない?みゆきという女性像の作り方も素晴らしく、二人の演技の調和が、秀逸な作品を創り上げたと言っても過言ではないと思います。
キャステイングが残念
ストーリーは感動的でとても良いお話でしたが、キャスティングと脚本がイマイチでした。
まず、キャスティングですが、波瑠さんについてはとても上品な感じが出ていて本作の雰囲気に合っていたと思います。
ただ、残念ながら相手役の二宮さんについてはミスキャストだと思いました。まず、話し方、歩き方、食べ方など様々な所作がとても下品で、あれだけ繊細で丁寧な設計の仕事をしている人物像と合ってなかったです。また、そういったところも含め、波瑠さんとの釣り合いも取れておらず、応援したくなるようなお似合いのカップルには見えませんでした。
それから、二宮さんの友人二人についても、場を和ませる役も兼ねての配役なのでしょうが、取って付けたような場面が多く、ストーリーに馴染んでいるようには思えませんでした。
脚本についても、終盤は良かったですが、序盤の二人が出会うところから中盤にかけては各エピソードに魅力がなく、笑わせにきているところも面白くなく、正直言ってつまらなかったです。
という訳で、せっかくの感動的な物語もあまり感動できませんでした。もちろんラストは感動的でしたが、ラストさえ良ければいいというものではありませんし、全体的にはイマイチでした。
追記〉
婚約指輪を友人達と買いに行こうなんて思う人もいるんですね。私には全く無い感覚だったので、ちょっと引いてしまいました。あそこはやはり、こだわりのあるデザイナーとして、音符をモチーフにした指輪を自分でデザインするとか、そうでなければ、せめて一人で買いに行って悩んで店員に相談するとか、王道の展開の方が良かったのではと思いました。
大人の純愛
こういう大人のゆったりした(決してテンポが悪い訳じゃない)美しい純愛物語もいいですね。
最初、この役はニノみたいな二枚目じゃなくてもいいんじゃないかと思ってたけど、最後の方の泣きのシーンはやっぱり彼じゃなきゃ駄目だ。
波瑠さんはきれいな女優さんだけどなんか華がないなぁと思っていたら、この映画ではそれが良かった。
まさにこの物語のためのような主役二人と一緒に木曜日のデートを楽しむことができました。
携帯での会話は軽いけど、糸電話で交わした約束は破れない。
愛が奇跡を起こす、ある意味クリスマスムービー。
クリスマスに教会で結婚したからね。
エンドロールに流れるメロディがいつまでも耳に残っています。
友人はボロ泣きでしたが、、、
結婚を申し込もうとしたその日に、、、
ありえるようで、そう来るか!と思ってしまい。
携帯のない時代、まちぼうけすること4時間。
それでも待っている時間は好きだった。
そんなアナログ世代で、昔を思い出す場面も
ありましたが、観終わってみたら、??
もしかして、私の感性鈍った?!
そう思ってしまいました(ToT)
演技を見れば、皆さん素晴らしい!のですが。
仕事が忙しすぎて、心身疲弊していて、の厳しい現実の中に
生きているから、純粋でキラキラしたストーリーが
余計に遠く感じたかも、です。
補足で、、
感情移入が出来なかったです。
交通事故のタイミング、
CDで波瑠を発見(展開が予測出来た)、
忘れてと言われて読んだ日記。
次に繋げるきっかけが安直すぎるように思えてなりませんでした。
日記って、本当はもっと生々しいものだとも思うのです。
、、って、理屈っぽいこと言わず、思わず、映画を楽しんでいればいいのでしょうが(^_^;)
謙太と健太♡
何度も予告を観ていたので、何で波留ちゃん来なくなった?!って知りたかったけど、ラブストーリーが苦手なのです。。
そして「芸人 ビートたけし」の笑いにはあまり触れて来ず、
「映画人 北野武」としての活躍の方が知っていたりするのですが、こちらもやや苦手。。
原作となる恋愛小説は知りませんでしたが、さて、どうかなと少々不安。。
加えて二ノ宮君。
マルチな才能をお持ちで、多方面での活躍も勿論知っています。彼の演技は引き込まれる魅力があることも。。
しかし。。
とっつぁん坊や感が、、
どーしても苦手。
m(_ _)m m(_ _)m ごめんなさい。
なので、スルーするつもりだったのですが、皆さんの高評価を見て、気になり鑑賞。
おおお!!
何とも優しくて美しい!
人を想う事、愛する事を丁寧に丁寧に描いた作品でした!
人物描写が素晴らしい!
悟(二ノ宮君)の人としての誠実さ、優しさ、謙虚さ。
仕事に真摯に取り組む姿勢。
友人に見せる素の表情。
息子としての母に対する愛情。
等身大の悟という人物が、そこに存在していた!
二ノ宮君が演じたからこそ、悟に命が吹き込まれたのだと思う。
とっつぁん坊や感は拭えませんでしたが、改めて彼の演技力には驚かされた。
今時、携帯を持たない謎めいた女性
みゆき(波留ちゃん)
焼き鳥屋さんに行った事がなかったり、クラシックが好きだったり。。
どこかのお嬢様なのかと思ったが、想像を上回った真実。
世界的バイオリニストだったとは!
辛い過去をゆっくりと時間をかけて癒している途中で悟と出会う。
惹かれあって行く2人の心の変化もリアルに伝わって来た。
みゆきの気品ある佇まいが美しい。
落語も可愛かったし、あの突然のハグには、もうドキュン♡
悟!イケるぞ!!と応援していたw
悟の友人高木(桐谷君)と山下
(ハマケンさん)が最&高!!
上辺の付き合いではなく、真の友人としての姿。他者との向き合い方の本質を見せてもらいました。
個人的に男性の友情物語に弱いので、3人のパートは心鷲掴みにされました♡
そして後半の母の死やみゆきの事故。
不幸が続き、観ているのが辛かった。
悟同様に、私も高木と山下に助けられ、救われました。
悟の覚悟の決断。
実際にこの立場だったら、とても難しく、勇気を伴う行動だと思うが、悟ならその選択をするだろうなと理解できた。
みゆきの姉(板谷さん)の、悟に対する戸惑いや申し訳ないという感情。
妹を想ってくれる嬉しい気持ちを含めた複雑な心境。
誠実な態度で対応していて、素晴らしい人間性を感じた。
高次脳機能障害は、軽度ならリハビリである程度回復は見込めるが、みゆきの場合は深刻そうで、とても心配だった。
それでも悟に迷いはないんだろうと分かるけど、どうにかしてあげたいとずっと願ってしまった。
だからあのラストは嬉しかったです。
又、2人でピアノへ行ける未来を信じる事が出来ました。
脇を固める
リリーさん♡高橋恵子さん素晴らしい!
藤原君、鈴木浩介さん、坂井さん、
筒井さん、みなさんナイスキャスティングでした。
大輔も出しゃばり過ぎずで良かったです(^。^)
そして、いつもピーピーうるさいイメージの愛美ちゃんも、抑えた演技で良かったです笑
たけしはロマンチストだなぁと改めて思いました。
11月の「首」も観るよ♪
優しい気持ちになれる良い作品でした。皆さんの高評価も納得です♪
今日からずっと木曜日
15分前に観た『アンダーカレント』に続き、リリー・フランキーがコーヒー淹れてて笑った。
主な舞台は悟(これも『アンダーカレント』被り)の職場、病院、ピアノ。
これにデート先がアクセントで加わるコンパクトな展開で、非常にテンポよく観ることができた。
最近はコメディも多いが、やはり波瑠の王道はこういう役だよなぁ、と改めて思う。
あの上品さに添えられた控えめな茶目っ気、そしてハグ…惚れるわ!
また、Wケンタ演じるバカ友が最高に素晴らしい。
茶化してるようで本気で嫌がることはしないし、サポートするし苦言も呈するし、それでいて気遣いもある。
何度も笑わされ、作中のジャーマンポテトの如く、作品のスパイスとしても効いていた。
悟は誰といてもどこか微笑ましく、彼の視点で描かれているからか、部長すら悪役という印象がない。
みゆきが穏やかな心を取り戻せた説得力もここにあり、ニノの演技の賜物だと思う。
中盤までニヤニヤして観てたぶん、みゆきを紹介すらできずに母を亡くし、みゆきの事故を知る後半は辛かった。
いきなり回復するラストは違和感もあるが、奇跡でもご都合主義でも何でもいいから、と願ったので文句は言えない。笑
お姉さんの対応も非常に真摯で好感度が高い。
幾田りらを主題歌に抜擢し、予告でガンガン流しておきながらインストアレンジしか使わない。
勇気のいる選択だったハズだが、(曲の良し悪しではなく)作品の余韻としては最高の決断だったと思う。
最近はバイオレンス映画ばかり撮ってるイメージのビートたけし原作が意外なくらい、名作です。
🎼ト音記号
とある芸人さんの小説を読んで、刺激を受けた
北野武さんが書いた小説を映画で。
切なさが残る純愛小説を書きたかったのだろう。
主人公、悟は自分が設計してデザインしたPiano
(コーヒー屋)でみゆきと出逢う。
ト音記号の窓の飾り、ペーパーホルダーを
彼女に誉められ、逆にみゆきは母親が大切に
使ってたバッグを誉められる。そこから話が弾み始まる。まるでピアノを弾くように。
携帯を持たないみゆきとの約束は毎木曜日にPianoで会う約束。来なかったらお互いの用事があった認識で。
悟役の二宮君の細かい表情、黒目の動き、仕草はうまいなぁ。そこを補佐する小学生からの友人の
Wケンタもバッチリ盛り上げるし、頼りがいがある友人。みゆき役の波瑠さんも品があり似合う。
去り際が素敵な女優さんと言ってたけど、納得。
高橋恵子さんもお綺麗で、勝手に波瑠さんの30年後は近い感じになるのではと想像して観てしまった。
結婚をお互いに意識した頃、みゆきは事故にあい
脳障害と下半身麻痺に。
悟はPianoで待てど彼女は来ない。そして大阪に
転勤。知人山下の妻が偶然持ってきたCDにみゆきの過去が印されていた。
姉、香津美と会ってみゆきが書き留めてた日記を
手渡され『読んだ後は忘れて欲しい』と言われる。
読みたいけど読んだらさ、本当に忘れられないよね。
悟が毎日少しでも顔を見たいと香津美に伝えると
『貴方にとっては一瞬だけど、私達家族には一生なの』と言われた内容はずっしりくるし言葉が出なくなる。
悟は会社を辞めて独立して、海沿いに引っ越し。
みゆきの家族にも認知され二人で良く来た海沿いを散歩。糸電話の記憶と日記の言葉が甦る。
最後、悟の手の上にみゆきの手が重なり、微笑む顔が見れて良かったと思う。
二人で遇う時に、苗字から急に名前で呼ばれた瞬間から純愛から本愛になったんだろう。そしてあの抱擁も確実に。
これからも二人しかない旋律を奏でて欲しい。
With
たけしさんの恋愛小説なんてあったんだってところに惹かれて鑑賞。3連休の最後なのもあって人入りは中々でした。
まさに運命な出会いからアナログな付き合い方、そこからの2人の様子を淡々に描きつつも叙情的にさせられるシーンが多く詰まっており、心がキュッとさせられました。
自身のデザインをもとに作られたカフェで出会った女性が内装の変わったところを気にしてくれたのをきっかけに、カフェで落ち合ってその度にどこかへ出かけるを繰り返していた悟とみゆき。連絡先を交換しようと持ちかけたら、みゆきは携帯を持っていなかったので、毎週木曜に集まりデートをする約束をした2人。アナログな付き合い方の裏にはみゆきの抱えている過去があって…といった感じのあらすじです。
悟とお母さんの関係性も素敵で、互いに気兼ねなく話せて、互いのことをとっても大事にしている温かい雰囲気が伝わってきて、一緒に海に行こうという約束するシーンなんかジーンと来てしまいました。全面的に押し出される家族愛よりも、ソッと挟まれる家族愛には本当に弱いんです。ここかなり涙腺が緩みました。
いつか自分の親とも別れが来てしまうのかという考えたくないことも過ったりと、親孝行もっとやっていきたいなと心を引き締めてくれる大事な場面でした。
悟はどんどん惹かれていき、どんどん仲が深まるごとにみゆきの事ばかり考えて惚気ちゃうかわいい一面も見せてくれます。
そんな中、コンサートに誘った際に思わず飛び出していってしまったみゆき、その事情も明らかになって、逝去してしまった旦那が弾いていた曲で、みゆき自身も名前を偽って生活しており、そこで悟と出会ったという事実がみゆきの交通事故の一報により明らかになりました。王道な展開かなと思いましたが、少し捻ってあって良いスパイスになっていました。
そんな2人が言葉が通じずとも、前向きに2人の時間を過ごしているうちに、小さな小さな一歩を踏み出して物語に終止符が打たれ、海をバックに2人が家に帰るショットが美しかったです。
飯テロ力はかなりのものを持っていて、序盤の朝食も美味しそうでしたし、焼き鳥のパワーやパスタのパワーなんかも絶大で、映画に出てくるご飯が魅力的な映画に悪いものは無いという自分の中の評価基準にビターンっとハマってくれました。
内澤さんの音楽も素敵なものばかりで、改めてandropの音楽を聴き倒しています。
役者陣はもう名演技だらけで満腹です。
ニノがこの手の役をやるのは何だか久々に観る気がしますが、少し見栄を張って背伸びをしようとしたり、サプライズを用意しようとしたらアタフタしてたり、それでも決めるところはバシッと決めるカッコよさも持ち合わせており、涙も笑顔もとにかく最高でした。
波瑠さんもまた神がかっていて、ドイツ式の挨拶と言われてハグなんかされたらもうイチコロですし、所作の一つ一つが本当に美しかったです。事故に遭った後の空っぽな感じがもう絶妙で、表情から辛さ悲しさが強く伝わってきました。
リリー・フランキーさんの静かに見守ってくれるマスターがもうドンピシャすぎてたまらなかったです。何か言葉をかけるのかなと思いきやかけず、そろそろ言うかなと思いきや言わず、もどかしい関係性を楽しみつつも悟とみゆきの居場所であり続けた優しさが心に沁みました。
桐谷さん、濱野さんの腐れ縁コンビも悟の心の拠り所になっていたなと思いました。ちょっかいと言いつつも偶然含め2人がいると悟がリラックスしているようで朗らかな絵面になっていました。
思っていた以上にしっかりした恋愛劇で、考えさせられる事も多く、とても良いものを観たなと思いました。編集のクセがちょっと難がありましたが、全体的にまとまっていて面白かったです。2人の旅路がどうか幸せでありますように。
鑑賞日 10/9
鑑賞時間 11:40〜13:55
座席 L-9
ツッコミどころの多い綺麗な純愛映画
約束の時間に間に合いそうになかった際に喫茶店に連絡すればいいのでは?
とずっと思いながら見ていた。
電話番号非公開なお店だったのかなと自分を納得させていたが、終盤に友人が電話してた。おいっっっ!?
後、結局、スマホを持たない理由がわからなかった。執拗なマスコミ等からの電話疲れ?
恋愛模様より三人の友情に共感。
木曜日が届けた悟とみゆきの出逢い! バイオリンの音色とひとつになる愛♪
アナログ、デジタルに進化した時代に
アナログの良さや、少年時代を投影したような、原作のビートたけしさんの昔の思い出を
イメージするストーリーでした。
喫茶店ピアノで初めて出逢った悟とみゆき
でした。
建築デザイナーである悟は、自分の内装の
こだわり、細かい部分を褒められて、
みゆきは母親の形見のカバンを褒められた
冒頭部分から、お互いに惹かれ合う
人を好きになるピュアな気持ちがあるように
思いました。
携帯電話を持っていないみゆきと悟が喫茶店ピアノで会えない時間が2人の恋愛をより一層
絆を深め合う関係にしていました。
悟の会社の仲間たちが2人のデートを邪魔しているかのように見えても何気ない会話に
日常生活の安らぎを感じました。
海辺の砂浜で、悟とみゆきが糸電話で
会話するシーン。
汐の香り、さざ波を打つ海。
あのとき悟が言った言葉は、バイオリンを弾くとき楽器と体が1つになる!
一体化するように聴こえてきました。
悟の母親が亡くなった日。
厳かに葬儀が行なわれたときの見送る人たちの思い。
悟が喫茶店ピアノでプロポーズをしようとした日に起きた人生の歯車が狂うような事故。
姉の香津美が読んだみゆきの日記は
聞いたら忘れて欲しいとの願いが
悟の気持ちを動かし始めていました。
素性が明かされて、リハビリに励むみゆきに
喫茶店ピアノのマスターが挽いたコーヒーを
口に含んでみゆきの表情が
僅かに変わったとき!
悟がみゆきの手に触れた瞬間!
忘れていた記憶が呼び戻されて、2人が
生まれ変わった気持ちで
再び出逢うことができたと思える
『アナログ』の良さが伝わるストーリーでした。
もらい泣き
友人とのテンポのいい絡みは、アドリブ感が出てる所を繋いだのか、画面の繋ぎ流れが途切れて、気になりました。
悟の人としての誠実さはよく出ていて、もらい泣きしてしまいましたが、映画館で観るほどでは無かったかな。
波瑠さんの最後のバイオリン演奏姿、世界的演奏者の役なら、演奏姿をもう少し研究すべきでは。習い事の発表会でしたね。
気を使ってか、左手のは映らなかったですし。
最後に手抜き感が残念でした。
プラトニックラブと映像美と友情
凄く爽やかな恋愛映画でした。スマホを持たない彼女とは、毎週木曜にカフェで会う。次第に二人で食事したり、海へ行ったり山で月を見たり、主人公の男友達と焼き鳥を食べたりと、会話を重ね、距離を縮めていく。手をつなぐけど、それ以上は進まない。これこそ真の大人の恋なんだなと思いました。いつか、あの指輪を共にはめる時がくるといいなぁ。
ビートたけし原作と期待したが
ビートたけし原作ということで、期待しながら見ました。
「携帯持っていない」という斬新な設定の裏の謎をどう展開していくのか興味深々で見ましたが、ちょっと無理がありましたね。
「携帯持っていない」なら「じゃあ家の固定電話は?」とか「手紙書きたいから住所は?」等そういう展開が携帯のない時代の普通の話でした。それがアナログな良き時代の感覚だったと思います。
生まれた時から携帯がある年代の皆さんはそいういうことに違和感は感じないのでしょうか?
さらに、プロポーズしようとしたその時に事故で云々という展開は使い古された恋愛小説のあるあるで、ちょっと白々しさを感じてしまいます。
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