アナログのレビュー・感想・評価
全382件中、341~360件目を表示
ほぼ無条件で推せる作品
今年344本目(合計994本目/今月(2023年10月度)9本目)。
(参考)前期214本目(合計865本目/今月(2023年6月度まで))
結論から先に書くと「今年ベスト10には入りそうかな」といったところです。
確かに多くの方が書かれている通り、携帯を持たない(この理由についてはラストでちらっと出てくる)女性との恋愛を描きつつ、その背景にあるいろいろな、リアル日本の令和5年度においても存在するいろいろな社会問題にも触れつつ…といった趣旨の映画です。
かなりの部分でネタバレ要素が異様に強く(女性の正体は誰なのか他)、これらに触れてしまうと一発アウトなので(念のためネタバレ扱いしても、ワンクリックで表示されてしまう)全部飛ばします。
特に多くの方が言及されている海岸での糸電話のシーンは明確によかったかなと思えるところです。多く作品をみる私は特にミニシアターで放映される映画(上半期だと、トリとロキタ、凪の憂鬱ほか)を上位にあげる傾向があるのですが、本作品はtohoシネマズ系という大手でありながらかなり高評価でよいなと思ったところです。
なお、喫茶店「ピアノ」というように、映画そのものが「楽器ネタ、音楽ネタ」にある程度触れている部分があり、その知識があると有利かなという部分はありますが、それとて限定的だし、そこをふれはじめるとこの映画はネタバレになってしまう(観た方はご存じの通り)ためすべて飛ばします。まぁ、しいて言えば「音楽一般に関する知識」といったところでしょうか。
どうしても法律系資格持ちなので気になる点は以下あるものの、切り上げ5.0の扱いにしています。
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(減点0.1/「大根を振り回して倍の金額を持ってきた」)
・ これでは、単なる不当利得の問題になってしまうのでまずいです。
(減点0.1/ラストにいたる、主人公の女性がたどる経緯についての事情)
・ 日本でも問題視されている「リアル事情」について触れている点は理解できますが(ネタバレになるため詳細省略)、「そのような事情がなぜ生じてしまうのか」といったことも触れてほしかったです(日本においても程度の差はあれ実際に「この問題」は社会問題として扱われています)。
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海辺での糸電話の場面は、日本映画史に残る名シーンじゃないか?ちとオーバーか。波瑠はともかく「ニノxたけし」で純愛?と思いきやかなりハマった。希望で終わるとこがいい。泣くつもりで見れば泣けると思う。
ニノとたけしに純愛はそぐわないという僕の偏見の殻を打ち破って、映画は純愛そのものだった。この偏見に満ちた映画に無関係なウダウダは後述。
予告編どおりみゆき(波瑠)が突然姿を消してしまう。その真相が語られるところからグッと映画に引き込まれていく。さすがにいくら鈍感なやつが見ても、みゆきも水島に好意を持ってるのは明らかだから、みゆきが姿を消してしまった真相が、事件か事故か過去のしがらみだろうぐらいの予想はつくだろう。
みゆきの正体と過去が、「意外なところから明らかになる」という意外でないよくある展開から明らかになっていく。
「イヨイヨこっからが純愛パートの始まり」ってことで色々なことが判明してきて面白くなる。
この辺りになると、僕もいつの間にか水島の純愛を応援していて映画の世界に入り込んでいる。
みゆきの日記には水島との出会いや数々のエピソードが明らかになるのだが、日記を読む波瑠の朗読が素晴らしい。映画やTVドラマで手紙や日記を本人が朗読する場面がよくあるが、これがヘタだとホントにしらけてしまう。
携帯を持たないみゆきが、海辺で水島と糸電話をする場面も良いが、後日みゆきの日記で語られるみゆきの打ち明けばなしのエピソード場面も良い。僕は最初の水島の告白がみゆきに聞こえなかった場面も、後日、ホントは聞こえててみゆきが返事する打ち明け話の場面の両方とも気に入っている。
この海辺でのみゆきと水島の糸電話の場面は、名シーンとして日本映画史に残るんじゃないか?ちとオーバーか。
ラストの木曜日の会話も希望が持てる終わり方で嬉しい。
◎以下、ニノとたけしと純愛に関する映画にまったく無関係なウダウダ。
ニノさんは恐らく僕と同じで、愛とお金を天びんに掛けたら、お金一択の金の亡者に違いないから(たぶん)、役の上とはいえ純愛なんて有り得んと思ってたけど、意外や意外しっかり純愛してたので、役の上なら純愛出来るんだと認識を改めた。
すまん、ニノとニノファン、僕が間違っていた。
だけど、それはあくまでも役の上でのことであって、現実のニノさんはお金に魂を売り渡した僕の仲間(守銭奴仲間)という認識に変わりはない。
たけしさんも僕に言わせたら純愛なんて言葉が似合わないどころか純愛の対極にいるオッサンだ。たけしの辞書には純愛の文字はないハズだ。オイラいま付き合ってるねーちゃん達(複数でもいいのか?)はみんな純愛だぜ、とたけしから反論が来そうだが却下だ。
が、たけしもまた意外で物語はしっかり純愛してた。さすが天才と言われるだけあって、純愛を書けるんだと思った。しかし、これも純愛が書けるのと、本人が純愛出来るかは別。
終わり。
追記
冒頭まだ映画に没入してないとき、ニノがガスでご飯を炊き漬け物を取り出したのを見て、コイツ(まだニノ)は絶対こんなことしない、コイツ(ニノ)が漬け物とか漬けるわけないだろとか勝手に思ってしまった。もし漬けてたらゴメン。あとニノって左利きなんだと思った。
普通な感じが
とても美しい純愛映画。 本年度ベスト!!
原作を書いた北野武さん。
こんな清い心を持っていたのね(笑)
ありがちなストーリーだったけど、
二宮和也&波留さんの演技に圧倒された。
出だしの、あるステージのシーンが伏線と予想するも思ってもいなかったストーリーに引き込まれた!
携帯電話を持たないみゆき。
建築デザイナーの悟。
この二人の喫茶店での木曜デートから始まるストーリー。
序盤からみゆきの素性が謎。
何か理由があると思たけど、まさかの展開に涙が止まらない(笑)
なんて美しいストーリーなんだろ。
悟の悪友を演じた桐谷健太&浜野謙太さん。
この2人が良い!
デート中の悟とみゆきを冷やかしたり。
かと思えば悟に秘密でみゆきにある事実を伝えたり。
男友達がしそうなシーンにメッチャ共感する。
みゆきの過去が予想外でビックリ。
そして彼女の日記にも驚く。
ラストは奇跡が起これ!と念じながらの鑑賞(笑)
きっと誰もが念じていたと思います。
リリー・フランキーさんが入れるコーヒーが飲みたくなりました( ´∀`)
感動の涙
この映画の予告編を見て「良さそうな映画」だと思ったので、早めに鑑賞🎥
いやぁ~、感動して、途中から涙腺崩壊状態…🤣笑
二宮和也&波瑠のW主演キャスティングでほぼ成功した作品ではなかろうか。
二人が出会って再会を繰り返すコーヒー屋の雰囲気をはじめとしてロケーションも素敵であった✨
デザインの仕事をしている二宮和也、そして彼の“こだわり”を理解してくれる清楚な雰囲気たっぷりの波瑠、「そしてどうなるの?」を持続させるストーリーテリング、なかなかでした!
詳細の記載は割愛するが、ビートたけし原作の映画化なので、やはり一筋縄ではいかないドラマであるが、感動の涙は当然!……だと思ったら、スクリーン見ながら涙腺崩壊していたのはウチの家族では自分だけだった😅笑
なかなかの佳作でした‼️🤗
ところどころで刺さってくる
リリーフランキーは、無言でうなずくだけで画になる
無難なラブストーリー
ビートたけしの恋愛小説を映画化した切ないラブストーリー。携帯電話が常識となっている現代において携帯電話を持たない女性との恋愛を上手く描いている。ストーリーは一般的なラブストーリーで無難な結末に収まっている。
2023-156
永久不滅の愛の物語
休み明けの中学生
悟とみゆきのデートが
とても可愛らしくて2人の掛け合いや
友達3人のカットされまくるほどの
マシンガントークがとってもおもしろかった
みゆきと関係を紡いでいくところ
友達3人で飲んでるところ
お母さんとの会話
ニノが本当に自然体な感じですごくよかったし
さすがだな〜
「木曜日の同じ時間に」
お互いが会いたいと強く想い続けなければ
一途な想いがなければ
育まれない古典的な愛が美しかった。
会えない時間が愛を育み
とてつもなく会いたくなる
悟の温かさとか
みゆきの儚く美しい優しさとか
とても素敵だった。
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映画館で初めて鑑賞したときは
後半の展開と雑さにちょっと冷めてしまって
泣けなくて(笑)☆3としていましたが
1年半経ち配信で見返してそれでも
2人の関係はとても素敵で好きだったので
コメント修正と☆0.5プラスしました。
「今日、木曜日」で泣かされた
ニノと波瑠という、好きな役者さんが出る作品ということで、原作知らない中、公開初日に鑑賞。
実はテレビをあまり見ないので、インスパイアソングなるものがあるのを知らなかった。
もったいないことをした。。。
いくらちゃんのwithを聴いてから見るとより、楽しめると思った。
スマホでいつでも連絡できてしまう今だからこそ、「スマホを持たない彼女と木曜日だけの恋」という、新しく面白みのある設定。
起承転結を守った作品で、話が入ってきやすかった。
主人公の悟の置かれている状況、仲間や会社との関係性をじっくり理解できるシーンが多く、彼の控えめで謙虚な性格がわかる。
みゆきを好きになっていく悟の表情や惚気にはクスッと笑えるシーンが多く、面白い。
そんな中で、みゆきとの出会い。
みゆき側の解説的なシーンは少なく、謎めいたまま終盤へ。
2人が惹かれ合うのがわかる演技、表情、行動、シナリオ。さすが演技の上手い2人だ。
なのに、プロポーズ予定当日から、突然会えなくなる2人。
その後、明かされる2つの真実(みゆきの正体と、事故)に衝撃と悲しさを与えられる。
正直、この時点で悲しさはMAX近いのだが。
(この部分でみゆきが死んでいなくて良かった。安易な死が分かつ愛にならずに済んだ。きっとハッピーエンドにしてくれ!と必死で思いながら見ることになる)
控えめな悟の、運命の出会いを諦められないという強い思いのコントラスト。
障害を持つみゆきとの日々。
諦めない強さと支える友と家族。
主題は、何が人と人を引き裂くかわからない、人生の不確実性と、それに負けない人の心。でしょうか。
最後に、みゆきの障害が回復する兆しが見えて、思い出の海で語った「きょう、もくようび」という言葉に、涙が出た。
この言葉で泣くのは、この物語を見た人だけだなという印象的なシーン。
そしてそのまま閉幕。
めちゃくちゃハッピーではないが、じわっと悲しさの後に幸せを運んでくる作品。
なお、ピアノというカフェのマスター役、リリー・フランキーは、この役にピッタリで、多くは語らないがその柔らかな声と表情で鑑賞者に訴えかけてくる。
やはりこの人の演技はすごい。自然とそこにいる人になっている。
ニノ 上手い!
よくあるストーリー
「ラーゲリより」
「あざとさ」ばかりが気になってシラケてしまった
たとえ相手が携帯電話を持っていなくても、待ち合わせ場所のカフェに電話して「今日は行けなくなった」と伝えてもらうことはできるだろうし、家の固定電話の番号や住所を聞くことだってできるだろう。
個人的に、「アナログ」と言えば、「電話」のことよりも、(メールではなく)「手紙」のことを思い浮かべるということもあって、2人が会えない状況を作り出すための仕掛けに、どこか違和感を覚えてしまった。
また、出逢った時こそ、彼が選んだ装飾品や彼女のバッグについてのセンスが一致して、「お似合い」な感じがするものの、それ以降は、彼女が好きな落語にしても、クラッシックにしても、彼の方は門外漢で、2人が愛を深めていく様子が実感できなくなる。
そうこうしているうちに、突然、彼女が姿を消して、やがて、その理由が明らかになるのだが、そんなにタイミング良くアクシデントが起こるものだろうかと、あまりにもわざとらしい話の作り込みに興醒めしてしまう。
その、会えなくなった理由にしても、彼女の過去と関わりがあるのならいざしらず、それとはまったく関係のない「交通事故」というのは、どこかチグハグしているし、安易過ぎるのではないか?
しかも、それで彼女が亡くなったのなら美しい悲恋で終わったものの、脳障害で意思疎通ができないまま生き続けているという展開に、作り手の「あざとさ」が垣間見えてしまうのである。
それでも、百歩譲って、彼は、彼女のことを、何十年も介護し続けたという話になったならば、それなりにリアリティがあって、感動できたかもしれないが、結局、ラストは、嫌な予感が的中することになる。
要は、「観客を泣かせてやろう」という魂胆があからさま過ぎて、泣けるどころかシラケてしまうのである。
携帯電話を持っていても、世間から距離を置くことはできるだろうから、彼女が携帯電話を持たなかった理由もよく分からないし、最後まで「アナログ」というタイトルが活かされなかったことにも、物足りなさが残った。
全382件中、341~360件目を表示