「おとなの純愛・・・わたし、アナログだから・・・」アナログ 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
おとなの純愛・・・わたし、アナログだから・・・
この映画を一言で言い現わすなら、「おとなの純愛」です。
それだけで言い尽くせます。
でも、それでは言い足りない、もっと秘めた恋愛、国宝級の純愛・・・
美春みゆき(波瑠)は携帯電話を持たない、
だから北島悟(二宮和也)が会うためには、木曜日の夕刻、
行きつけの喫茶店「ピアノ」で待ち合わせるしかない。
一週間に一度のデート。
アナログなみゆき。
普通の若者なら、合間にLINEでやり取り、ビデオ電話、
・・・と会えない時間を埋めてしまう。
悟とみゆきの会えない一週間。
相手のことをただただ思っている。
それが2人の愛を稀有な、上品な、極上な愛に熟成する。
だけどみゆきは会えば好奇心も旺盛だし、
落語も一席語るウィットもある。
波瑠が美しかった。
波瑠が可愛かった。
波瑠がお茶目だった。
何度言っても良い足りない魅力。
白を基調とした服装、
本当にエレガントだった。
夜の海のデート、昼間の長い桟橋や、整備されたビーチ、
海は海辺は2人の重要なスポットでした。
なぜ、みゆきは待ち合わせに来なくなり、消息が途絶えたのか?
私なりに予想してみました。
“もしかしたら彼女は死んでいて幽霊なのだ”
とか、あと2つ推理した。
後の2つは当たっていた。
書かないけれど、その先があった。
ここからの“捻り“が実に良かった。
原作は読んでいないけれど、
北野武・・・ロマンチストなんですね。
お洒落さんですね。
ここが一番の発見。
喫茶店「ピアノ」のマスターのリリーさん。
リリーさんは佇まいだけの無言の芝居も凄いんですね。
これも発見。
大人のラブロマンスの逸品。
この映画を嫌う人はいないと思う。
ラブストーリーとして普遍性を持つに違いない。
ラストの悟がみゆきにかける一言。
思わず涙。
・・・余韻が長く尾を引く・・・
こんにちは
波瑠さんの透明感がすてきでしたね。二宮さんの優しく自然な演技と相まって、なんだかゆっくりした時間が流れる時代を懐かしく感じました。
狭い路地にある静かに見守ってくれるマスターのいる喫茶店は、居心地がよさそうです。映画鑑賞後にひとりで立ち寄りたいようなお店だなぁと感じました。
私の方にわざわざお声掛けくださってありがとうございました。
共感度の高いレビューに出会うと嬉しいものですね。
また、たまには、コメント欄を通じて、ささやかな交流をさせていただければ幸いです。
よろしくお願いします。
共感&コメントありがとうございます
実は、琥珀糖さんのレビューに共感を付けた時、
鑑賞方法が映画館となっていたので劇場鑑賞されたのは気付いていました。
今まで配信サービス主体で映画生活を続けてきた琥珀糖さんなので、
なにか理由があるだろうと思い、私の方からコメントして劇場鑑賞について聞くのは控えました。琥珀糖さんから劇場鑑賞についてコメントがあるだろうと推察して待っていました。
やはり、映画は、劇場鑑賞するのが一番ですね。
私は、上映前の館内の雰囲気が一番好きです。
さて、本作、二人の恋愛と同様に、丁寧に作られた作品でした。とてもレビューが書き易かったです。90点を越える共感を頂けたのも、本作が幅広い年齢層に受け入れられた結果だと推察しています。
時代設定をアナログ時代でなく現代にすることによってアナログの良さが際立っていました。いつでもスマホで情報交換、情報交流できる時代ですが、心の交流は会うことによってのみできることを再認識しました。
また、週に一回、木曜日にしか会えないことで、二人の愛が深まっていきます。恋愛における間の大切さを実感しました。
時空、輪廻転生、マルチバースなどの変化球を使わない、直球勝負の外連味の無いベタなラブストーリーでした。
良い映画でした。
では、また共感作で。
ー以上ー