「海辺での糸電話の場面は、日本映画史に残る名シーンじゃないか?ちとオーバーか。波瑠はともかく「ニノxたけし」で純愛?と思いきやかなりハマった。希望で終わるとこがいい。泣くつもりで見れば泣けると思う。」アナログ マサヒロさんの映画レビュー(感想・評価)
海辺での糸電話の場面は、日本映画史に残る名シーンじゃないか?ちとオーバーか。波瑠はともかく「ニノxたけし」で純愛?と思いきやかなりハマった。希望で終わるとこがいい。泣くつもりで見れば泣けると思う。
ニノとたけしに純愛はそぐわないという僕の偏見の殻を打ち破って、映画は純愛そのものだった。この偏見に満ちた映画に無関係なウダウダは後述。
予告編どおりみゆき(波瑠)が突然姿を消してしまう。その真相が語られるところからグッと映画に引き込まれていく。さすがにいくら鈍感なやつが見ても、みゆきも水島に好意を持ってるのは明らかだから、みゆきが姿を消してしまった真相が、事件か事故か過去のしがらみだろうぐらいの予想はつくだろう。
みゆきの正体と過去が、「意外なところから明らかになる」という意外でないよくある展開から明らかになっていく。
「イヨイヨこっからが純愛パートの始まり」ってことで色々なことが判明してきて面白くなる。
この辺りになると、僕もいつの間にか水島の純愛を応援していて映画の世界に入り込んでいる。
みゆきの日記には水島との出会いや数々のエピソードが明らかになるのだが、日記を読む波瑠の朗読が素晴らしい。映画やTVドラマで手紙や日記を本人が朗読する場面がよくあるが、これがヘタだとホントにしらけてしまう。
携帯を持たないみゆきが、海辺で水島と糸電話をする場面も良いが、後日みゆきの日記で語られるみゆきの打ち明けばなしのエピソード場面も良い。僕は最初の水島の告白がみゆきに聞こえなかった場面も、後日、ホントは聞こえててみゆきが返事する打ち明け話の場面の両方とも気に入っている。
この海辺でのみゆきと水島の糸電話の場面は、名シーンとして日本映画史に残るんじゃないか?ちとオーバーか。
ラストの木曜日の会話も希望が持てる終わり方で嬉しい。
◎以下、ニノとたけしと純愛に関する映画にまったく無関係なウダウダ。
ニノさんは恐らく僕と同じで、愛とお金を天びんに掛けたら、お金一択の金の亡者に違いないから(たぶん)、役の上とはいえ純愛なんて有り得んと思ってたけど、意外や意外しっかり純愛してたので、役の上なら純愛出来るんだと認識を改めた。
すまん、ニノとニノファン、僕が間違っていた。
だけど、それはあくまでも役の上でのことであって、現実のニノさんはお金に魂を売り渡した僕の仲間(守銭奴仲間)という認識に変わりはない。
たけしさんも僕に言わせたら純愛なんて言葉が似合わないどころか純愛の対極にいるオッサンだ。たけしの辞書には純愛の文字はないハズだ。オイラいま付き合ってるねーちゃん達(複数でもいいのか?)はみんな純愛だぜ、とたけしから反論が来そうだが却下だ。
が、たけしもまた意外で物語はしっかり純愛してた。さすが天才と言われるだけあって、純愛を書けるんだと思った。しかし、これも純愛が書けるのと、本人が純愛出来るかは別。
終わり。
追記
冒頭まだ映画に没入してないとき、ニノがガスでご飯を炊き漬け物を取り出したのを見て、コイツ(まだニノ)は絶対こんなことしない、コイツ(ニノ)が漬け物とか漬けるわけないだろとか勝手に思ってしまった。もし漬けてたらゴメン。あとニノって左利きなんだと思った。