「良いと思うけどな。」ジョーカー フォリ・ア・ドゥ バビさんの映画レビュー(感想・評価)
良いと思うけどな。
そもそも、あんなにしょぼい奴がジョーカーになれるはずないと思っていたので、今回の落としどころに納得。
自分はミュージカルが苦手なので、大好きな「JOKER」とはいえ、続編への期待値が限りなく低かったんだけど、とても良かった。
この作品ってミュージカルを否定しているように感じたんだよね。
現実の苦しみから逃げるための「歌」であり、「エンターテイメント」であって、結局現実と向き合おうとしたアーサーが頼るのは、リーの歌ではなく言葉だった。
劇中に歌われる内容は、ほとんど「妄想」レベルのハッピーであって、「ハッピー」という名をつけられて人生が狂ったアーサーにとって「ゲットハッピー」なんてジョークにしてもきつすぎる。(ツインピークスのリーランドが歌った時も痛々しかったけど)
妄想に逃げてもいつか現実は追いついてきてしまうってメッセージなんで、1でアーサー=ジョーカーという妄想を信じていた人たちには評判が悪いんでしょう。
ボーからアーサーになれるホワキンもどっか狂っているのかも、と思わせる肩甲骨。
身体の中心から狂気があふれでるガガもよかった。
1で出てきた人がみんな再登場もうれしかったし、そういえばトゥーフェイスって検事だったよなとかも。
『ゲットアウト』のお母ちゃんとか、『SAW』のダニーグローバーの相棒とか、『イニシェリン島』の壊れたおっさんとか、脇を固めたみなさんもよかったです。
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