「ジョーカーを昇華してアーサー」ジョーカー フォリ・ア・ドゥ シネマディクトさんの映画レビュー(感想・評価)
ジョーカーを昇華してアーサー
第一作は、ジョーカーの名を借りたレベルの高い心理ドラマだったけど、その救いようのない重さと暗さに、本作品を観るのは正直二の足を踏んでました。ところが、蓋を開けたら、監督のトッド・フィリップスの鮮やかな演出と主役二人のパフォーマンスに圧倒されました。舞台はほぼ刑務所と裁判所という閉塞感、天気は常に雨が降っている陰鬱さ。こんなシチュエーションで、主人公アーサーの心の叫びをまさかのミュージカルで表現するアイデアにビックリしました。さらに自分の理解者リーとの出会いによる内面の高揚感をさらに明るくポップなミュージカルシーンにしていく演出が素晴らしいです。そして、歌唱力には定評のあるホアキンとガガのデュエットはパンチがあって最高です。また、ストーリーにおいても、裁判の過程でアーサーが自分の本当の姿に気づいてしまい、リーから見放されてしまう展開は、あまりにも残酷で呆然とします。賛否両論ありますが、前作のような重厚な心理ドラマの二番煎じではなく、冷たい現実ときらびやかな幻想を織り込んでアーサーの真実を描き切ったトッド・フィリップスの度胸と才能には本当に感服しました。
確かに👍貴殿のレビューがあくまで 個人的にですが 到達点だと思いました。
前作は前作で もう ネタ出し切ったので その継続は無意味かと 思いました 映画は娯楽で低得点の方はそれはそれでイイのですが。なんか思い込み激しいかと・・
こんばんは。
コメント失礼致します。
とても素晴らしいレビュー拝読出来て感謝です。
特に、ラスト5行がとても心に刺さりました!
アメコミのジョーカーに思い入れのある方々は肩透かしだったかもしれませんが、私は前作と今作の"ジョーカー"しか知らないので、とても素晴らしい作品として鑑賞出来ました。終始じーーんと涙目でした。シネマディクトさんも高評価で嬉しい♪
暗澹たる空気を変える出会いの喜びがうまく伝わるアイデアでしたよね。(ひとときの幸せでしたがそれがあってよかった。一緒に喜びました。)
そしてまた暗転する人生の悲哀が先のミュージカルシーンによってくっきり浮かび上がり。
ホアキンの美しい目にある深い悲しみはアーサーと完全に一体化していて、身を削る熱演に苦しくもなりました。