「現実はこんなもんだ!(苦笑)」ジョーカー フォリ・ア・ドゥ Mt.ブルーさんの映画レビュー(感想・評価)
現実はこんなもんだ!(苦笑)
米国で、酷評全開で興行成績も悪いとネットで騒がれ、逆に興味惹かれ鑑賞。
感想・・・全然悪く無いんですが。(笑)寧ろ正統続編の良作では?
まず個人的に1作目と観た感想と評価が、ほぼ一緒です。「バットマンのジョーカー」では無いんですよ。
1作目を観た感想が、「障害持った社会の底辺のオッサンが、ブチギレて馬鹿にしたヤツブッ殺す話です。(笑)」
2作目が、「悪のカリスマ演じてたけど、スンマセンでした、罪認めます。で、信者に殺される話です。(笑)」
米国で、評価悪いのは、「さあ、ジョーカーの活躍が観れるぜ。」と思ってた所に、活躍なく罪認めて、しかもアッサリ殺されたからでは?
この監督は、(トッド・フィリップス監督)は、実にしっかりと「ジョーカー」ではなく、アーサーと言う冴えない男の結末を描いていると思います。周り(囚人達)に崇えられ、カリスマにしようとする民衆やマスコミに振り回される(女も出来たし(笑))しかし、かつての同僚の言葉で、正気に戻り罪を認めたら、周りが勝手に白けて(女も去り)収容所で刺される。
裁判所での言葉「誰も俺を見ていない、見ているのはジョーカーだ!」だったかな?
あの言葉が全てで、社会の歪さ(ハーレー・クインの身勝手さ(笑))をしっかりと描いているかと。
自分で言葉にしているのにジョーカーを演じてしまうアーサーの脆弱さ?とか。
とは言え、「う〜む」と思う所も。
まず話が、進んでないんですよ。1作目の犯罪の裁判がメイン、なので収容所と裁判所を行ったり来たり、そこに妄想ミュージカル挟むから、ややこしくやり、しっかり観ていないと分からなくなります。で、そこにしっかり上映時間全部使うから、少し冗長に感じるかも?
要は人物を描く事に注力しているので、(しかも冴えないオッサンの人物像に(笑))話の展開が無いのです、しかし、そこはハーレー出したりして(若干くどいが。)上手く纏めているので個人的には、問題なかったです。
とまあ、色々書いてますが、個人的には、先に書いた通り、質の高い続編だとは思うんですが、な~んで評判悪いのかな?活躍しないから?
ジョーカーと言うキャラクターからすれば、確かに全否定している作品だとは思いますが、周りが勝手に作り上げた虚像に付き合わされた哀れな男、アーサーと言う人物の物語ならば、見事な着地点かと。(救いは無い話ですが。)